特定臨床研究に関する契約を江戸川病院と締結-再発乳がんに対する研究に当社薬剤を提供-

2023年5月16日
各 位
会 社 名 ス テ ラ フ ァ ー マ 株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 上 原 幸 樹
(コード番号:4888 東証グロース)
問合せ先 執 行 役 員 総 務 部 長 小 川 礼 隆
(TEL 06-4707-1516)


特定臨床研究に関する契約を江戸川病院と締結
~再発乳がんに対する研究に当社薬剤を提供~


ステラファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:上原幸樹、以下当社)は、社会福祉法人
仁生社 江戸川病院(東京都江戸川区)で実施される再発乳がんを対象とした研究者主導の特定臨床研究(以
下、本研究)への協力に関する契約を締結したことをお知らせします。当社は BNCT(Boron Neutron Capture
Therapy:ホウ素中性子捕捉療法)用ホウ素医薬品「ステボロニン®」の提供を通じて本研究に協力いたします。


本研究は、放射線治療後の再発乳がん患者を対象に特定臨床研究(少数症例研究)を実施し、ホウ素中性子
捕捉療法の安全性と有効性を検討することを目的としています。
対象は、再発乳がんの患者さんで、放射線治療を受けた後に腫瘍の再発を認めた患者さんです。
江戸川病院には、国立がん研究センター中央病院に設置され、開発が進められている株式会社 CICS 製の中
性子照射装置 CICS-2 が導入されており、本研究では、本装置と当社医薬品が組み合わされて使用されます。
当社は本研究の趣旨に賛同し、当社の BNCT 用ホウ素医薬品を提供いたします。


本研究の対象となる患者さんは、再発乳がんでも、放射線治療を終えて治療選択肢がさらに限られている患
者さんです。当社は医療機関等と連携しながら、治療を待つ患者さんに、一日でも早く BNCT という新たな治
療選択肢を届けられるよう、引き続き取り組んでまいります。


本研究に関する詳細は jRCT(臨床研究等提出・公開システム)をご覧ください。
https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCTs031220371


以上




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【CICS-2 について】
CICS-2 は、株式会社 CICS が開発した加速器型の中性子捕捉治療装置です。RFQ(高周波四重極)直線加速器
で加速した陽子をリチウムターゲットに衝突させることで中性子を生成するもので、人体への悪影響の大き
い高速中性子の混在が少ないことが特徴です。また生成する中性子のエネルギーが 800keV 以下と低いため、
BNCT に適した 10keV 程度のエネルギーに減速するための減速体系の小型化が可能となりました。


【BNCT について】
BNCT とは、放射線治療の一種であり、がんの治療方法です。




患者様にホウ素薬剤を投与すると、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外から中性子
線を照射します。照射する中性子線は、非常にエネルギーが小さく、人体への影響はほとんどありません
が、ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と 7Li 核)が発生します。BNCT は、こ
の放射線によってがん細胞を選択的に破壊する治療法です。また、原則 1 回の中性子線の照射で治療が完了
し、身体への負担が少ない治療法として期待されています。
BNCT は日本の研究が世界をリードしており、世界初の薬事承認を経て 2020 年 6 月から頭頸部癌(切除不能な
局所進行または局所再発の頭頸部癌)で保険適用されています。




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