MN-166(イブジラスト)の医学専門誌「Drugs」への総説論文掲載に関するお知らせ -アルコール使用障害における有望な治療薬候補として-

2022 年 2 月 22 日




各 位

会 社 名 M e d i c i N o v a , I n c
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 兼 CEO 岩城 裕一
(コード番号:4875 JASDAQ)

東京事務所代表 副社長
問合せ先 松田 和子
兼最高医学責任者(CMO)
電話:03-3519-5010
E-Mail:infojapan@medicinova.com



MN-166(イブジラスト)の医学専門誌「Drugs」への総説論文掲載に関するお知らせ
~アルコール使用障害における有望な治療薬候補として~



2022 年 2 月 22 日 米国 ラ・ホイヤ発 - メディシノバ(MediciNova, Inc.)
(米国カリフォルニア
州 ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO:岩城裕一) (以下「当社」といいます。 )は、医学専門誌
の「Drugs」に掲載されたアルコール使用障害の治療薬に関する総説論文の中で、MN-166(イブジ
ラスト)*1 がアルコール使用障害*2 の有望な薬物治療薬の候補の一つとして取り上げられたことを
お知らせいたします。

当該論文のタイトルは、Novel Agents for the Pharmacological Treatment of Alcohol Use Disorder”

(和訳:アルコール使用障害の治療における新規薬物治療剤)で、当社の共同研究者である、カリ
フォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)脳研究所の心理学部門及び精神医学・生物行動学部門の
教授である Lara Ray(ララ・レイ)博士と、その共同研究者らによる共著論文です。アルコール使
用障害に対して現在承認されている薬や、臨床上の有効性が期待される新規化合物、またはドラッ
グ・リポジショニングによる将来の治療薬候補を紹介したものです。アルコール使用障害は広く蔓
延し、慢性的で再発性の高い疾患です。その治療法候補として、今後の更なる研究が期待される有
望な薬物の一つとして、MN-166(イブジラスト)が取り上げられ、その作用機序や過去の臨床治験
で得られた治療効果などについて説明されています。

当該論文においてディスカッションされている主なポイントは以下のとおりです。

⚫ MN-166(イブジラスト)は前臨床(動物モデル)試験においてアルコール摂取量を抑制した。
これは、PDE(ホスホジエステラーゼ)阻害の薬理学的阻害を行った先行研究の結果と一致す
る。
⚫ MN-166(イブジラスト)は、特に重いうつ症状を示す患者群において、アルコール暴露・スト
レス刺激による気分を改善し、アルコール摂取時の気分変化や高揚作用を軽減した。
⚫ MN-166(イブジラスト)は、飲酒しない日のアルコール渇望度を抑制し、大量アルコール摂取
のオッズを 45%減少させるとともに、アルコールキュー刺激による神経活性化を抑制した。
⚫ MN-166(イブジラスト)は、アルコールの報酬反応を抑制した。この作用は FDA(米国食品
医薬品局)に承認された数少ないアルコール依存症の治療薬の一つであるナルトレキソン
(naltrexone)と同様の作用である。

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⚫ MN-166(イブジラスト)は、既にアルコール使用障害患者群での臨床治験実績がある。他のい
くつかの治療薬候補はまだ前臨床段階である。
⚫ アルコール使用障害患者では神経炎症所見が認められることが知られている。MN-166
(イブジ
ラスト)は、その抗炎症作用及び神経保護作用によってアルコール使用障害の治療効果を示す
と推定されている。
⚫ MN-166(イブジラスト)はヒトでの良好な忍容性を示した。

当社最高医学責任者(CMO)の松田和子は、次のようにコメントしています。
「アルコール使用障害(アルコール依存症)は再発性が高く、長期にわたり患者さんの心身を蝕み
衰弱させる治療の難しい疾患です。学会で高い評価を受けている研究者グループによって、MN-166
がアルコール使用障害の有望な薬物治療候補であるとして総説論文で紹介されたことは、私たちに
とって大きな励みになります。」

以 上



1 MN-166(イブジラスト)について
MN-166 はファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物で、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)阻
害剤、ホスホジエステラーゼ-4 及び-10 の阻害剤で、炎症促進作用のあるサイトカイン、IL-1β、TNF-a、IL-6 な
どを阻害する働きを有しており、また、反炎症性のサイトカイン IL-10、神経栄養因子及びグリア細胞株由来神経
栄養因子を活性化する働きも認められています。グリア細胞の活性化を減衰し、ある種の神経症状を緩和すること
がわかっています。前臨床研究および臨床研究において抗神経炎症作用及び神経保護作用を有することが確認され
ており、これらの作用が MN-166 の神経変性疾患(進行型多発性硬化症、ALS など)
、各種依存症、慢性神経因性
疼痛などに対する治療効果の根拠と考えられております。当社は、進行型多発性硬化症及び ALS、薬物依存症をは
じめとする多様な神経系疾患を適応とする新薬として開発しており、進行型多発性硬化症、ALS、薬物依存などを
含むさまざまな疾患治療をカバーする特許のポートフォリオを有しております。


2 アルコール使用障害について
アルコール使用障害(AUD)は、アルコール摂取(飲酒)による精神的、肉体的作用に依存し、アルコールに対し抗
し難い渇望を呈し、飲酒のコントロールが困難になる薬物依存症の一種で、飲酒をやめると、抑うつ状態、悪心、発
汗、振戦などの離脱症状、禁断症状をきたすことが知られています。アルコールによる脳神経へのダメージ、日常行
動の異常などをもたらす精神疾患です。米国国立アルコール乱用・アルコール依存症研究所(NIAAA)によると、
米国では 1,600 万人が AUD に罹患していると推定されていますが、現在はまだ、治療オプションが限られており、
治療を受けているのは 10%未満です。そのため、AUD のより良い治療法に対する高い医療ニーズがあります。




メディシノバについて
メディシノバ(MediciNova, Inc.)は、臨床開発ステージにあるバイオ医薬品開発企業であり、炎症性疾患、線維
化疾患、神経変性疾患などの様々な疾患領域において、新規低分子化合物の広範な後期パイプラインを開発してい
ます。主要な開発品である 2 つの化合物、MN-166(イブジラスト)と MN-001(タイペルカスト)は、複数の作
用機序と高い安全性プロファイルを有しており、当社は、これら 2 つの化合物について現在 11 の臨床開発プログ
ラムを有しております。
当社の主力開発品である MN-166(イブジラスト)は、現在、筋萎縮性側索硬化症(ALS)及び変性性頸椎脊椎症
(DCM)で臨床第Ⅲ相(フェーズ 3)段階、進行性の多発性硬化症(MS)において臨床第Ⅲ相(フェーズ 3)準
備段階にあります。加えて、MN-166(イブジラスト)は、膠芽腫(グリオブラストーマ) 、急性呼吸窮迫症候群
(ARDS)及び薬物依存症の治療薬として臨床第Ⅱ相(フェーズ 2)段階にあります。
MN-001(タイペルカスト)は、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)について、臨床第Ⅱ相(フェーズ 2)の準
備段階にあります。
当社は、公的機関からの資金助成を受け、多くの医師主導型臨床治験を実施してきた強固な実績を有しています。


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当社詳細につきましては https://medicinova.jp/をご覧下さい。本社所在地はアメリカ合衆国カリフォルニア州ラ・
ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話 1-858-373-1500)です。


注意事項
このプレスリリースには、 1995 年米国民事証券訴訟改革法 (The Private Securities Litigation Reform Act of 1995)
に規定される意味での「将来の見通しに関する記述」が含まれている可能性があります。これらの記述には、MN-
166、MN-001、MN-221 及び MN-029 の治療法の将来における開発や効果に関する記述などが含まれます。これら
の「将来の見通しに関する記述」には、そこに記述され、示されたものとは大きく違う結果または事象に導く多数の
リスクまたは不確定要素が含まれます。かかる要素としては、MN-166、MN-001、MN-221、または MN-029 を開
発するための提携先または助成金を得る可能性、当社の事業または臨床開発を行うために十分な資金を調達する可
能性、将来の臨床治験のタイミング、費用、計画など、臨床治験、製品開発および商品化に付随するリスクや不確定
要素、FDA に対して書類を提出するタイミング、臨床開発及び商品化のリスク、現段階の臨床治験の結果が必ずし
もその後の製品開発の行方を確定するものではない可能性、 当局の承認取得の遅延または失敗の可能性、 臨床治験の
資金を第三者機関に頼ることによるリスク、 商品候補に対する知的財産権に関するリスク及びかかる権利の防御・執
行能力に関するリスク、製品候補の臨床治験または製造を依頼している第三者機関が当社の期待通りに履行できな
い可能性、さらに臨床治験の開始、患者登録、完了または解析、臨床治験計画の妥当性または実施に関連する重大な
問題、 規制当局への書類提出のタイミング、 第三者機関との提携またはタイムリーな資金調達の可否などに起因する
遅延及び費用増大に加え、 当社が米国証券取引委員会に提出した 2021 年 12 月期の Form10K 及びその前後の 10Q、
8K など届出書に記載されているものも含め、しかしそれに限定されないその他のリスクや不確定要素があります。
したがって、 「将来の見通しに関する記述」はその時点における当社の状況を述べているにとどまり、実際の結果ま
たは成り行きは、必ずしも予想通りにはならない可能性があることにご留意下さい。また当社には、この記述に関し
て、情報の修正または更新を行う義務はありません。




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