TREASURE試験に関する論文がJAMA Neurologyに掲載ー体性幹細胞再生治験薬品HLCM051の脳梗塞急性期を対象とする国内治験

2024 年1月 17 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代表者名 代 表 執 行 役 社 長 CEO 鍵 本 忠 尚
( コ ー ド 番 号 : 4 59 3 東 証 グ ロ ース)



TREASURE 試験に関する論文が “JAMA Neurology” に掲載
体性幹細胞再生治験薬品 HLCM051 の脳梗塞急性期を対象とする国内治験


当 社 は 、 日 本 国 内 に お い て 脳 梗 塞 急 性期 を 対 象 とし た 体 性 幹細 胞 再 生 治験製品
HLCM051* 1 の有効性及び安全性を検討するプラセボ対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験(治験
名称:TREASURE 試験*2) を実施致しました。この度、本治験結果に関する学術論文が、
医学ジャーナル JAMA Neurology*3 に掲載されましたのでお知らせいたします。

本論文は、TREASURE 試験の治験調整医師である北海道大学総長 寳金清博先生並びに
同大学脳神経外科講師 長内俊也先生を中心にまとめられ、全国 48 の治験参加施設、デー
タ安全性モニタリング委員会、画像評価委員会等のご協力により得られた結果です。今回
のジャーナルへの掲載は、 脳梗塞治療の可能性について TREASURE 試験が学術的にも一
定の評価を頂いたことを意味し、今後の新薬実用化に向け更なる前進が示されたものと考
えます。

なお、 HLCM051 を用いた脳梗塞急性期を対象とした治験では、米国・欧州で Athersys,
Inc.がプラセボ対照二重盲検第Ⅲ相試験(治験名称:MASTERS-2 試験)を実施し、治験
中間段階でのデータの解析を行いました。今後は、独立した統計専門家によるさらなるデ
ータ解析を行うこととなっており、当社はその結果を待ち、今後の対応を検討する予定で
す。

本件に関して、2024 年 12 月期業績に対し現時点で確定した影響はありません。今後開
示すべき事項が発生した場合には、速やかにお知らせ致します。

【論文】
英文タイトル:Allogeneic Stem Cell Therapy for Acute Ischemic Stroke
-The Phase 2/3 TREASURE Randomized Clinical Trial-
掲載誌:JAMA Neurology
DOI: 10.1001/jamaneurol.2023.5200

本件に関する北海道大学からの発表は、同大学病院のプレスリリースをご覧ください。

以上

*1 HLCM051
HLCM051 は、日本国内における体性幹細胞再生医薬品の開発パイプラインです。当社
は 2016 年1月に、米国のバイオベンチャー企業 Athersys, Inc.と、同社の開発する幹細胞製



品 MultiStem®を用いた脳梗塞急性期に対する再生医療等製品の国内での開発・販売に関す
る独占的なライセンス契約を締結し、 本パイプラインを導入いたしました。さらに 2018 年
6月に同社との提携を拡大したことにより、日本における ARDS に対する開発・販売ライ
センスを取得し開発を開始、現在その対象地域を全世界に拡大しています。

*2 TREASURE 試験
本試験は、 中程度から重度の脳梗塞患者(登録時の神経症状障害度の指標である NIHSS
スコアが 8 から 20)を対象とし、発症後 18 時間から 36 時間以内に HLCM051 またはプ
ラセボの単回静脈内投与を行いました。本試験には、48 の医療機関が参加し、206 名の患
者に投与されました。

*3 JAMA Neurology
JAMA Neurology は、神経疾患の患者をケアする医師や、正常および病気の神経系の構
造と機能に関心のある人々のための国際的な査読誌です。Archives of Neurology &
Psychiatry として 1919 年に創刊され、1959 年に 2 つの独立した学術誌、Archives of
Neurology と Archives of General Psychiatry となりました。2013 年にはそれぞれ JAMA
Neurology と JAMA Psychiatry に名称が変更されています。
学術雑誌が各分野内でもつ相対的な影響力の大きさを測る指標の一つに、インパクトフ
ァクターがありますが、JAMA Neurology は 29.9 と非常に高く、同誌に掲載された論文
は学術的価値が高く評価されたことを示しています。



■株式会社ヘリオスについて
再生医療は、世界中の難治性疾患の罹患者に対する新たな治療法として期待されている
分野であり、製品開発・実用化へ向けた取り組みが広がり、近い将来大きな市場となるこ
iPS
とが見込まれています。ヘリオスは、 細胞(人工多能性幹細胞)等を用いた再生医薬品
開発のフロントランナーとして、実用化の可能性のあるパイプラインを複数保有するバイ
オテクノロジー企業です。2011 年に設立、2015 年に株式上場(マザーズ-現東証グロー
ス:4593)し、再生医薬品の実用化を目指して研究開発を進めています。独自の遺伝子編集
技術を用いて免疫拒絶のリスクを低減する次世代 iPS 細胞、ユニバーサルドナーセル
(UDC: Universal Donor Cell)を作製し、がん免疫領域、眼科領域、肝疾患等において、iPS
細胞技術を用いた新たな治療薬の創出のための取り組みを進めています。iPS 細胞由来の
再生医療等製品としての第一候補である HLCN061 は、固形がんに対する殺傷能力を遺伝
子編集により強化した次世代の NK 細胞(eNK®細胞)治療薬です。また、体性幹細胞再生
医薬品を用いて日本国内における脳梗塞急性期および急性呼吸窮迫症候群(ARDS)に関
する治験を実施し、申請に向け規制当局との協議を進めています。
https://www.healios.co.jp/

本件に関するお問合せ先
IR・財務経理部 ir@healios.jp





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