東京都の官民連携インフラファンド、清算結了

2018 年 5 月 29 日
各 位
スパークス・グループ株式会社
代表取締役社長 グループ CEO 阿部 修平
(東証JASDAQ スタンダード:8739)




12 か所に年間総発電量 1 億 2,400 万 kWh の太陽光発電所を設立
東京都の官民連携インフラファンド、清算結了。
ファンドを活用した財政政策で官民連携ファンドのモデルケース


当社は、東京都が出資し、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が運営しておりました官民連携
インフラファンドが期間満了を迎え、清算結了した事をお知らせいたします。スパークス・官民連携グリーンエナ
ジー投資事業有限責任組合(以下、「当ファンド」)は 2012 年 10 月に設立された、スパークス・グループ(以
下、「スパークス」)における再生可能エネルギーファンドの第1号です。

当ファンドは、東京都の官民連携ファンド組成の構想に基づく東京都からの 15 億円の出資金を呼び水とし
てファンド形態で国内外の民間資金を呼び込みました。ファンドは、再生可能エネルギー発電所の建設により
新たな産業育成と地域経済活性化を促すと同時に、二酸化炭素排出量の削減や日本のエネルギー自給
率向上といった喫緊の課題の解決に貢献することを目指しました。設立から約 5 年の歳月を経て、当ファンド
は全国 12 か所に約 4 万 1 千世帯分の電力消費量(※1)にあたる年間総発電量約 1 億 2,400 万 kWh、
総事業費で 355 億円もの太陽光発電所を生み出しました。また、ファンドはお預かりした資金(元本)が約 1.6
倍となり今回精算結了を迎えました。従来の財政政策とは異なるファンドを活用した新しい形の財政政策の
実現です。この意味で東京都の構想は、日本における官民連携型インフラファンドのモデルケースと呼べるほど、
誠に意義深く、ファンドの清算結了で、その目的を達成し得たと確信しています。

スパークスは、創業来、主として株式投資の領域において、常に新しい投資領域を開拓してきた実績を有し、
その投資哲学と伝統は再生可能エネルギー発電施設をはじめとした実物資産への投資にも、連綿と継承さ
れています。弊社グループは、各分野における経験豊富なビジネス・パートナーの皆様とともに再生可能エネル
ギー発電所への投資を一から開発・実行することによって、そのノウハウを地道に蓄積してまいりました。すでに
当ファンドを含む開発段階から投資を行なうグリーンフィールド・ファンド中心に、2018 年 3 月末時点で
総事業規模 1,594 億円、発電所数 25 件(発電容量:約 385 MW)の投資実績があります。

しかしながら、足下の日本における再生可能エネルギー比率は約 12%(水力を含む)(※2)であり、政府が
2030 年度の目標とする 22-24%には程遠い状況です。また、世界的に見ても日本の再生可能エネルギー
比率は相対的に低い状況にあります。化石燃料に依存しないクリーンなエネルギーである再生可能エネル
ギー発電所への投資は、世界で関心が高まる ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の趣旨に叶った投資であ
ると同時に、二酸化炭素排出量の削減、エネルギー自給率の向上には欠かせない投資であると考えておりま
す。今後も当社グループでは再生可能エネルギー発電所への投資を継続し、再生可能エネルギー発電所の
更なる普及、拡大に貢献してまいります。

国内のインフラビジネスをめぐっては、今回のような新設案件だけでなく、老朽化した設備の更新も大きな課
題となっています。従来、インフラのような公共性の高い事業は、国や地方自治体の財政政策によって資金
拠出されてきましたが、昨今、財政事情は厳しさを増す一方です。また、公共事業の効果についても納税者
である国民から厳しい目が向けられています。上記のような厳しい状況を考えますと、インフラの更新にも民間
資金導入が不可欠です。日本のインフラ投資の新たな時代を切り開くためにも、スパークスは当ファンドで得た
経験を活かし、インフラファンドのパイオニアとして市場をけん引して参ります。
(※1)電気事業連合会の一世帯あたりの電力消費量の推移記載のデータをもとにスパークスが試算
http://www.fepc.or.jp/enterprise/jigyou/japan/

(※2)資源エネルギー庁ウェブサイト「なっとく!再生可能エネルギーより」
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/renewable/family/
index.html

 ファンドの概要
名称 スパークス・官民連携グリーンエナジー投資事業
有限責任組合
組合員 【無限責任組合員(GP)】
スパークス・グループ株式会社
(出資金額:2 億円)
【有限責任組合員(LP)】
東京都(出資金額:15 億円)及び
複数の金融法人・事業法人等が LP として参加
ファンドマネジャー スパークス・アセット・マネジメント株式会社
組合設立日 2012 年 10 月 15 日
存続期間 2018 年 1 月 31 日まで
ファンド規模 88 億円

 投資対象 発電施設概要 (出力と総事業費は概算)

所在地 出力(MW) 総事業費(億円) 運転開始
佐賀県上峰町 2.0 7 2013 年 10 月
熊本県芦北町 8.0 30 2013 年 12 月
秋田県北秋田市 2.7 9 2013 年 12 月
群馬県嬬恋村 2.5 9 2014 年 1 月
千葉県市原市 2.9 11 2015 年 2 月
富山県富山市 7.7 28 2015 年 2 月
神奈川県中井町 9.8 39 2015 年 4 月
北海道釧路市 21.7 80 2015 年 5 月
福島県福島市 2.7 9 2015 年 5 月
茨城県常陸大宮市 21.2 78 2016 年 7 月
熊本県芦北町 2.2 7 2016 年 7 月
宮城県栗原市 15.6 48 2017 年 1 月


 投資実績
エクイティIRR 約10% (各種報酬等控除前)
 本お知らせは、東京都と同日発表しています。
 本お知らせは、当社グループの事業内容をご理解いただくために、当社グループ会社の事業に関する
情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

 本件に関するお問い合わせ先
スパークス・グループ株式会社 経営管理部
TEL : 03-6711-9100 / FAX : 03-6711-9101

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