出光興産とLOPSによる持続可能な航空燃料の原料調達に関する共同検討について

2023 年 8 月 24 日
各 位
会 社 名 出 光 興 産 株 式 会 社
代 表 者 名 代表取締役社長 木 藤 俊 一
(コード番号:5019 東証プライム市場)
問 合 せ 先 経理財務部 IR 室長 茂 木 大 輔
(TEL : 03 - 3213 - 9307)


出光興産と LOPS による持続可能な航空燃料の原料調達に関する共同検討について

出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社⾧:木藤 俊一、以下「出光興
産」)と、油脂ビジネスを展開する LOPS 株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社⾧:
斎 藤 一 樹 、 以 下 「 LOPS 」 ) は 、 持 続 可 能 な 航 空 燃 料 ( Sustainable Aviation Fuel 、 以 下
「SAF」)の原料調達に関する共同検討を実施することに合意し、このたび基本合意書を締結し
ました。両社は今後、国産 SAF の社会実装に向けて、使用済み食用油(以下、「廃食用油」)な
どの SAF 原料を国内各地から安定的に調達する体制を 2020 年代後半までに構築することを目指
します。

航空業界における CO2 削減の具体策として、SAF の安定供給の実現に対する社会的な要請が高
まっています。SAF は非化石由来の原料から製造されますが、食用作物と競合の少ない原料の確
保が課題の一つとなっています。本合意により両社は、出光興産が持つ石油製品の製造技術、
LOPS が持つ動植物油脂に関する知見、それぞれのサプライチェーンを活用し、国内における廃食
油などの SAF 原料の調達、貯蔵・海上輸送・陸上輸送の最適化とコスト削減、安定調達に向けた
仕組みづくりに関する検討を行います。

出光興産は、2030 年までに本邦エアラインによる燃料使用量の 10%を SAF に置き換えるとい
う日本政府および航空業界の目標実現に向け、年間 50 万 KL の SAF 国内生産体制の構築に取り組
んでいます。そのために、2026 年度から供給開始予定の千葉事業所での ATJ※1 技術による実証に
加え、2020 年代後半の供給開始を目指し、HEFA※2技術も対象に 2 号機以降の展開を検討してい
ます。

LOPS は、2007 年に設立された油脂専門商社です。生産者との友好的かつ強固なパートナー
シップを背景に様々な用途に油脂原料を供給しており、廃食油の輸出では 50%以上のシェアを
持っています。油脂の安定供給とマーケットの安定化を図ると共に、常にグローバルな視点に基
づき、油脂業界に於けるスタビライザーとして社会に貢献しています。

両社は本合意により、SAF 原料確保の課題解決に取り組み、航空燃料の脱炭素化へ貢献しま
す。

1 ATJ:Alcohol to Jet
エタノールから SAF を製造する技術・プロセスで、SAF の国際規格「ASTM D7566 Annex5」として認証さ
れている。



2 HEFA: Hydroprocessed Esters and Fatty Acids
廃食用油などを水素化処理する SAF 製造方法


以上

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