ボロファラン(10B)によるホウ素中性子捕捉療法の安全性と再発頭頸部がんに対する有効性に関する論文掲載のお知らせ

2024年2月26日
各 位
会 社 名 ス テ ラ フ ァ ー マ 株 式 会 社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 上 原 幸 樹
(コード番号:4888 東証グロース)
問合せ先 執 行 役 員 総 務 部 長 小 川 礼 隆
(TEL 06-4707-1516)




ボロファラン(10B)によるホウ素中性子捕捉療法の安全性と
再発頭頸部がんに対する有効性に関する論文掲載のお知らせ

当社が2020年に承認を取得し、医薬品「ステボロニンⓇ」の提供を行っております、ホウ素中性子捕捉療法
(BNCT)の安全性と再発頭頸部がんに対する有効性に関する論文がCancersの電子版(論文題目「Safety of
Boron Neutron Capture Therapy with Borofalan(10B) and Its Efficacy on Recurrent Head and Neck
Cancer: Real-World Outcomes from Nationwide Post-Marketing Surveillance」
)に掲載されましたので、
お知らせいたします。なお、本稿は、頭頸部がんに対する放射線治療の進歩特集号に掲載され、当社役職員
も共同執筆者として関与しています。


BNCTは細胞選択的な治療により、放射線治療歴のある患者にとって効果的で安全な治療選択肢となる可能
性があり、切除不能な局所進行または局所再発の頭頸部癌におけるBNCTの第Ⅱ相試験は有望な結果を示して
おります。
今回の論文は、現在実施中の全例調査の中間解析結果であり、2020年5月以降にステボロニンⓇ投与を受け
た162症例の臨床成績の解析を行ったもので、頭頸部癌患者を対象にしたBNCTでは最大規模の症例数での報告
となります。
有効性について、解析対象となった頭頸部癌患者155例のうち、頭頸部扁平上皮癌137例の最良奏効率は
72.3%で、当該137人中63人(46.0%)で完全奏効(CR)が認められました。また頭頸部非扁平上皮癌17例の最良奏
効率は64.7%で、当該17人中完全奏効(CR)は8例(47.1%)でした。
頭頸部扁平上皮癌患者における1年生存率および2年生存率は、それぞれ78.8%および60.7%で、頭頸部非
扁平上皮癌の1年生存率は100%でした。また安全性について、治療関連の有害事象は、高アミラーゼ血症
(84.0%)、口内炎(51.2%)、唾液線炎(50.6%)、脱毛症(49.4%)であり、より一般的な晩期有害事象としては嚥
下障害(4.5%)、口渇(2.6%)、皮膚障害(1.9%)が報告されています。


上記論文内容の詳細につきましては、以下のWebページをご覧ください。
https://www.mdpi.com/2072-6694/16/5/869
なお、本論文掲載による、2024年3月期の通期業績への影響はありませんが、今後頭頸部癌診療ガイドラ
インへの掲載に向け、大きな前進と考えております。
以 上

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