個人投資家の皆様からのご質問への回答について

2022 年 8 月 18 日
各 位
会 社 名 クリングルファーマ株式会社
大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番 15 号
住 所
彩都バイオインキュベータ 207
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 安 達 喜 一
(コード番号:4884)
問い合わせ先 取締役 経営管理部長 村 上 浩 一
TEL.0 72 -64 1-8739



個人投資家の皆様からのご質問への回答について

先般、個人投資家の方からいくつかご質問を頂きましたので、以下の通り回答いたします。
なお、皆さまよりご質問頂きました内容は、引き続き弊社ホームページ上の「よくあるご質問」にまとめて
まいります。
https://www.kringle-pharma.com/faq/
お問い合わせいただく前にぜひご活用ください。




<ご質問>
ALS での第Ⅱ相試験について、追加解析する主な目的は何でしょうか? 東北大学からの速報ではプラセボ
との有意差はないという結果でしたが、この追加解析することで、有意差があるという結果になるのでしょう
か?


<回答>
ALS 第Ⅱ相試験の追加解析は、治験の症例を様々な背景因子(切り口)によりサブグループに分け、サブグ
ループごとの治療効果を推定するために実施いたします。追加解析はプロトコール(あらかじめ定められてい
る治験計画)には規定されていませんので、事後解析とみなされます。事前にプロトコールで定めた評価項目
について有意差がなかったという結果が変わるわけではありません。



<ご質問>
ALS 第Ⅱ相試験の追加解析の結果により発生し得る効果は何が想定できますでしょうか?
追加の臨床試験など考えられるのでしょうか?


<回答>
追加解析によって、治療効果の高い患者層を推定できれば、治験患者の組入れ基準を再設定し次の臨床試験
を計画することができます。ALS の病態は多様であることが知られておりますので、さらに薬の効果が発現し
やすい患者層を選定した臨床試験を行うことにより開発の成功確度が高くなることが期待されます。
以下、その様な事例を列挙させていただきます。当社といたしましては、同様の可能性を追求すべく追加解
析に取り組みたいと考えております。





田辺三菱製薬株式会社のエダラボン(既承認、製品名:ラジカット)
エダラボンは日本で ALS を対象に薬事承認されていますが、田辺三菱製薬株式会社は承認申請前に第Ⅲ相試
験を 2 回実施しています。1 回目の第Ⅲ相試験では主要評価項目に統計的な有意差は認められませんでした
が、追加解析によって治療効果の高い患者層(ALS 重症度分類 1・2、努力性肺活量 80%以上等)を特定し、
2 回目の第Ⅲ相試験ではそのような患者だけを組入れることにより統計的な有意差を達成し薬事承認に至りま
した。


(参照)田辺三菱製薬株式会社 2015 年 6 月 26 日付けニュースリリース
https://www.mt-pharma.co.jp/news/assets/pdf/MTPC150626_2.pdf


エーザイ株式会社のメコバラミン(第Ⅲ相終了)
エーザイ株式会社は、かつて ALS に対する第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施しましたが、主要評価項目が未達となりま
した。しかしながら、追加解析によって ALS 発症後 12 か月以内に治療を開始した患者に対しては有効性が示
唆されたことから、発症後 1 年未満の ALS 患者を対象として第Ⅲ相試験(医師主導治験)を実施し、良好な結
果が得られたことから、同社は 2023 年度中に承認申請を行う予定であることを発表しています。


(参照)エーザイ株式会社 2022 年 5 月 10 日付けニュースリリース
https://www.eisai.co.jp/news/2022/news202231.html


徳島大学 2022 年 5 月 10 日付けニュースリリース
https://www.tokushima-u.ac.jp/docs/38507.html




以 上





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