再生医療に関する東京医科歯科大学との共同研究の進捗について

2022 年7月 12 日
各 位
会 社 名 ク リ ン グ ル フ ァ ー マ 株 式 会 社
大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番 15 号
住 所
彩都バイオインキュベータ 207
代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 安 達 喜 一
(コード番号:4884 東証グロース)
問い合わせ先 取締役経営管理部長 村 上 浩 一
TEL.072-641-8739


再生医療に関する東京医科歯科大学との共同研究の進捗について

当社は、国立大学法人東京医科歯科大学(東京都文京区) が実施する自家腸上皮幹細胞移植による再生
医療の臨床研究に関し、2018 年 10 月より同大学と共同研究を実施しております。この度、同大学より、
潰瘍性大腸炎の難治性潰瘍の修復を目指した自家腸上皮オルガノイド移植による臨床研究において、第
1例目が実施されたことが公表されましたので、お知らせいたします。

本研究は、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科消化器病態学分野の岡本隆一教授、 同大学学術顧
問・副学長で高等研究院の渡辺守特別栄誉教授らのグループが推進している再生医療研究です。 難治性潰
瘍性大腸炎の患者さんに対し、患者さん自身から採取した少量の組織から樹立した腸上皮幹細胞を含む
オルガノイドを移植し、傷んだ腸の粘膜上皮の修復再生を目指すもので、 本臨床研究では安全性と効果の
検討を目的としております。詳細は同大学による 2022 年7月7日付けプレスリリースをご参照ください。

「世界初、自家腸上皮オルガノイドを潰瘍性大腸炎患者に移植」
https://www.tmd.ac.jp/press-release/20220707-1/

当社の代表取締役社長 安達喜一は次のように述べています。
「本臨床研究はオルガノイドを移植する画期的な再生医療研究であり、難治性の潰瘍性大腸炎の患者さ
んに対して組織再生を促す新たな治療法となることが期待されています。当社が供給している医薬品グ
レードの組換え HGF タンパク質は、移植治療に用いる腸上皮オルガノイドを作製する際に他の因子と共
に使用されています。 マルチな作用を持つ HGF は、再生医療研究においてさまざまな使用方法が検討され
ています。 本研究は、組換え HGF タンパク質そのものをヒトに投与するものではありませんが、 再生医療
における HGF の新たな付加価値を生み出しています。 当社は本再生医療の実現に向けて、引き続き同大学
との協業を進めてまいります。 」
なお、本件による 2022 年9月期の業績予想への影響はありません。



HGF(Hepatocyte Growth Factor, 肝細胞増殖因子)について
HGF は、成熟肝細胞の増殖を促進する生体内タンパク質として日本で発見されました。その後の研究か
ら、HGF は細胞増殖に加えて細胞運動促進、細胞死抑制、形態形成誘導、抗線維化、血管新生など多彩な
生理活性を有し、肝臓のみならず、消化管粘膜、神経、肺、腎臓、心臓、皮膚など様々な組織・臓器の再
生と保護を担うことが明らかになりました。
オルガノイドについて
オルガノイドは「ミニ臓器」とも呼ばれ、 体外で3次元構造を持ちあたかも小さな臓器のような構造と
機能を備えた細胞の集合体です。 腸上皮オルガノイドは腸上皮幹細胞を含み、適切な環境と操作の下で大

量・長期に増やすことが可能です 。

出所:東京医科歯科大学 2022 年7月7日付けプレスリリース

クリングルファーマ株式会社について https://www.kringle-pharma.com/
「難治性疾患治療薬の研究開発を行い、 難病に苦しむ患者さんに対して画期的な治療手段を提供し、 社会
に貢献すること」を企業理念として、HGF タンパク質製剤の医薬品開発を中心に事業を進めています。現
在、神経難病の象徴的疾患である脊髄損傷急性期と ALS(筋萎縮性側索硬化症) 、及び声帯瘢痕を対象に
レイトステージの臨床開発を推進しています。当社は、HGF タンパク質性医薬品の社会実装を通じて新た
な価値を創造し、人々の健康と幸せに貢献してまいります。

以 上

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