BP2301(HER2 CAR-T細胞療法)の固形がんを対象とした非臨床研究成果について AACR 2022で発表しました

2022 年 4 月 11 日
各 位
会 社 名 ブライトパス・バイオ株式会社
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 永 井 健 一
(コード番号:4594 東証グロース)
問合せ先 管 理 部 I R 担 当
(irpr@brightpathbio.com)




BP2301(HER2 CAR-T 細胞療法)の固形がんを対象とした非臨床研究成果について
AACR 2022 で発表しました



当社が信州大学と共同で研究開発を進めている BP2301(HER2 CAR-T 細胞療法)に関連する研究成果を
2022 年度米国癌研究会議(American Association for Cancer Research:AACR)年次学術総会において
発表しました。
年次学術総会(日本時間 4 月 9 日(土)午前 3 時)を受けて、公表資料を当社ホームページに掲載しま
した。


主な公表内容は次のとおりです。
・ 臨床試験に向けて、BP2301 の piggyBac トランスポゾンシステムと抗原提示フィーダー細胞(AP
細胞)を用いた GMP 製造工程の最適化を実施しました。
・ 製造された BP2301 は豊富な幹細胞様メモリーフェノタイプを有しており、 細胞の疲弊マーカーの
T
発現がほとんど認められませんでした。
・ BP2301 は HER2 陽性の腫瘍細胞株を用いた細胞傷害活性試験において、ヒト肉腫細胞株(RH30、
RD-ES 及び SW982)とヒト卵巣がん細胞株(SK-OV-3)及びヒト子宮内膜漿液性腺がん(ARK1)
に対して強い殺細胞効果を発揮し、複数回の連続試験においても殺細胞効果が弱まることなく効果を
持続しました。
・ ヒト横紋筋肉腫細胞株 RH30 の担癌マウスモデルを用いた抗腫瘍効果試験において、ほとんどのマウ
スで腫瘍が完全に退縮し、RH30 細胞の再移植においても腫瘍の形成を阻害しました。
・ ヒト卵巣がん細胞株 SK-OV-3 を移植した担癌マウスにおいても、BP2301 投与により6匹の全ての
マウスで腫瘍が完全に退縮し、腫瘍が再増殖することはありませんでした。


BP2301 は、様々な固形がんで高発現している HER2 抗原を認識するキメラ抗原受容体遺伝子導入T細胞
(HER2CAR-T 細胞)療法です。血液がんで 70-90%の奏効率に至ることもあり、優れた臨床効果を示し



承認された CAR-T 療法を、より多くの患者がいる固形がんへと適応を拡げることを目指しています。固形
がんへの展開には、がん免疫に抑制がかかる腫瘍微小環境において CAR-T 細胞が疲弊し十分に機能を発揮
できないという課題があります。この課題を解決するために、当社は信州大学の中沢洋三教授及び柳生茂
希教授と新規 CAR-T 細胞培養法を共同開発しました。新規 CAR-T 細胞培養法は中沢教授の非ウイルス遺
伝子導入法を用いることにより、若いメモリーフェノタイプの、体内で長期生存可能で、したがって持続
的な抗腫瘍効果発現が期待される CAR-T 細胞の製造に成功しました。BP2301 の再発及び進行骨・軟部肉
腫及び婦人科がんを対象とする第Ⅰ相臨床試験(医師主導治験)が 2022 年第 1 四半期中に開始される予
定です。


【発表演題】
Development of piggyBac transposon-mediated HER2-CAR-T cells for the treatment
of solid tumors(発表番号:5570)
piggyBac トランスポゾンを利用した HER2-CAR-T(BP2301)の固形がんを対象とした開発


発表時間:日本時間 4 月 9 日(土)午前 3 時(米国中部標準時間4月 8 日(金)午後 0 時)




【問い合わせ先】
ブライトパス・バイオ株式会社 管理部
E-mail: irpr@brightpathbio.com
https://www.brightpathbio.com





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