胃がん患者を対象としたペプチドワクチン「OTSGC-A24」と免疫チェックポイント阻害剤の併用療法における第I相臨床試験の途中経過発表のお知らせ

2022 年 9 月 13 日
各 位
神 奈 川 県 川 崎 市 高 津 区 坂 戸 3 - 2 - 1
オンコセラピー・サイエンス株式会社
代表取締役社長 嶋田 順一
(コード番号 4564 東証グロース)
(問い合せ先) 管理本部長 二之宮 修
電話番号 044‐820‐8251


胃がん患者を対象としたペプチドワクチン「OTSGC-A24」と免疫チェックポイント阻害剤の
併用療法における第 I 相臨床試験の途中経過発表のお知らせ


2022 年 9 月 12 日(現地時間)、欧州臨床腫瘍学会年次総会(ESMO2022)にて、がん特異的ペ
プチドワクチン「OTSGC-A24」と免疫チェックポイント阻害剤「オプジーボ(一般名:ニボル
マブ)」との併用療法における胃がん患者を対象とした第Ⅰ相臨床試験の途中経過に関するポス
ター発表(タイトル:da VINci: Safety and efficacy of the OTSGC-A24 vaccine and nivolumab in
metastatic gastric cancer)が行われましたので、その概要をお知らせします。
本臨床試験は医師主導治験として 2019 年よりシンガポール National University Hospital (NUH)
で実施されており、当社は治験薬提供者として参加しております。


OTSGC-A24 は、複数の胃がん特異的オンコアンチゲン由来のペプチドを用いたがんペプチド
カクテルワクチンです。ゲノム包括的解析などにより見出された、胃がんに特異的腫瘍抗原を標
的とするものであり、個々のペプチドワクチンはがん細胞を殺傷するリンパ球を強力に誘導す
ることが期待されているものです。OTSGC-A24 は、単剤治療として胃がんを対象にした第 I/II
相臨床試験(医師主導治験)がシンガポール・韓国および日本にて実施され、主目的であった安
全性および免疫誘導について良好な結果が確認されております。


【発表内容の概要】
今回の臨床試験は、切除不能又は標準療法後の転移性胃がんを対象とし、OTSGC-A24 とニボ
ルマブの併用療法における安全性と有効性を評価することを主目的としました。
現在までに 18 例の HLA-A*24:02 陽性患者が本治験に登録されましたが、安全性に対する大き
な懸念は認められませんでした。有害事象として最も頻度が高かったのは、注射部位の反応、倦
怠感及び発疹(それぞれ 18 例中 5 例で 27.8%に発現)でした。有効性に関して、部分奏功(PR)
は 3 例(16.7%)、安定(SD)は 6 例(33.3%)でした。無増悪生存期間(PFS)中央値は 1.7 ヶ
月 1、全生存期間(OS)中央値は 3.6 ヶ月 1 でした。特に、SD もしくは PR を示した患者におけ
る PFS 中央値は 13.11 ヶ月、OS 中央値は 18.6 ヶ月でした。


以上のことから、OTSGC-A24 はニボルマブとの併用において、良好な安全性と臨床反応を示
しており、本併用療法は進行性もしくは転移性胃がん患者の新たな維持療法の一つとなる可能
性が示唆されました。



1
ポスタープレゼンテーションでは、以下のように抄録のデータが更新されました。
- PFS 中央値及び OS 中央値は、それぞれ 1.7 から 1.64 ヶ月に、3.6 から 5.98 ヶ月に更新され
ました。
- SD 又は PR 患者での PFS 中央値も、13.1 から 13.50 ヶ月に更新されました。


抄録は ESMO の Web サイトでオンライン公開されています。
https://cslide.ctimeetingtech.com/esmo2022/attendee/confcal_2/presentation/list?q=da+vinci
(上記リンクでアクセスできない場合は直接 URL を入力してください)


以上





4462