JDSC、項目反応理論を拡張して開発した新しい深層学習モデル「learning insight」の特許を取得 -需要旺盛な教育領域のUPGRADEを推進-

報道関係者各位
2024 年 4 ⽉ 24 ⽇
株式会社 JDSC


JDSC、項⽬反応理論を拡張して開発した新しい深層学習モデル
「learning insight」の特許を取得
〜需要旺盛な教育領域の UPGRADE を推進〜

株式会社 JDSC(本社:東京都⽂京区、代表取締役:加藤エルテス聡志、以下「JDSC」)は、学習者⼀⼈
⼀⼈に最適化された学習内容を提供するアダプティブラーニング (適応型学習) 領域において、教育現場
で問題の難易度調整に使われる項⽬反応理論(Item Response Theory、以下「IRT」)を拡張して開発し
た新しい深層学習モデル「learning insight(ラーニング・インサイト)」の特許を取得しました。

昨今、社会⼈の学び直しであるリカレント教育市場(受講料ベース)が 2019 年度以降、年 20〜30 億円
ずつ拡⼤し(※)、また外国⼈労働者の受け⼊れ増に伴う⽇本語教育の需要が拡⼤するなど、教育市場の
需要が旺盛です。 特に、外国⼈労働者の受け⼊れに関しては、政府が特定技能を持つ在留資格者について
2024 年度から 5 年間の上限を 80 万⼈超とすることを計画しており、来⽇外国⼈向け教育のニーズは⾼
まる⼀⽅です。 これに対し、 教育機関では教員の数や教材の質を⾼め、⼀⼈⼀⼈に最適化した教育の提供
が求められますが、急増するニーズに迅速に対応することは容易ではありません。AI 技術を活⽤した
「learning insight」は⾼い学習効果をもたらす特許技術であるとともに、教育業界の課題解決に貢献し、
今後さまざまな教育機関へ導⼊拡⼤が⽬指せるものです。

※出典:株式会社⽮野経済研究所「リカレント教育市場に関する調査(2021 年)」(2022 年 2 ⽉ 14 ⽇発表)
注1.2021 年度は⾒込値、2022 年度は予測値(2022 年 1 ⽉時点)、注 2. ⼤学が社会⼈を対象に提供する履修証明プログラム、科⽬
等履修⽣制度、⼤学院の修⼠課程・専⾨職学位課程および⺠間事業者が社会⼈を対象に提供する「リカレント教育」に資する学習プロ
グラムを対象とする。


IRT は、TOEIC や⼤学⼊試などの共通テストの難易度調整に⽤いられる理論で、問題ごとに難易度を計
算し、各年度の出題レベルが⼀定になるよう保つ仕組みとして活⽤されています。この理論は問題を個
別に取り扱うため、例えば「数学の得意な⼈が幾何学にも優れていて、その影響で地理も得意」といった
関係性を考慮することはできず、加えて学習者の能⼒は時間的変化をしない前提で成り⽴っています。
「learning insight」は、この IRT に学習者の能⼒遷移を推定できるモデルを組み込んだことで、学習者
の個性の分析や時系列分析を可能にした新しい AI モデルです。




特許出願図⾯の⼀部
「learning insight」の⼤きな特⻑である「学習者の個性の分析」は、例えば「基本的な問題は得意だが応
⽤問題が苦⼿な学習者」 「応⽤問題は解けるが計算ミスが多い学習者」といったように、問題の解答傾向
から個⼈の能⼒に応じて分類 (グルーピング)することや、ある潜在的な能⼒値のみを上昇させるための
問題選択に応⽤することができます。JDSC はこの特⻑を活⽤し、⾃治体等の公共機関における防災教育
において、災害シミュレーション情報に個⼈の特性(年齢、家族構成、⽣活パターンなど)を掛け合わせ
た受講者ごとに最適な防災学習コンテンツの提供を検討しています。

グルーピング機能は、 将来的には企業や団体等のビジネスシーンにおいて、 各業種・職種に適した理想的
な⼈材選びや最適な配属先の選定、タイプに合わせた指導⽅法の検討など、⼈材マネジメントへの応⽤
も期待できます。 また、
「learning insight」は能⼒を時系列で出⼒することが可能なため「時間的な忘却」
を踏まえた問題提供が可能であり、効果的なセキュリティ教育にも活⽤することができます。個⼈のバ
ックグラウンドや経験、レベルに応じてその傾向を汎⽤的につかめるアルゴリズムに優位性のある
「learning insight」は、外国⼈向けの語学学習においても効果的に活⽤することが可能です。

JDSC は、「learning insight」を主に社会⼈や外国⼈向け教育分野に展開することを⽬指し、需要旺盛
な教育業界のアップグレードを推進します。提供⽅法としては、本 AI 技術がシステム上で使⽤される
たびに従量課⾦で収益を得る API 課⾦(ストック型)や、外国⼈向け学習教材のサービス提供など、さ
まざまな⽅法を検討しています。

JDSC は、今後も蓄積されたデータサイエンスの知⾒を基に、AI や機械学習、数理最適化などの先端技
術を社会実装することで、⽇本のアップグレードに貢献していきます。

以 上


■特許の概要
特許番号 特許第 7429060 号
登録⽇ 2024 年 1 ⽉ 30 ⽇
特許権者 株式会社 JDSC
発明の名称 情報処理装置、情報処理システム、情報処理⽅法、およびプログラム


■「learning insight」の提供先候補
①公共機関
・⾃治体等における防災教育(個⼈の特性を考慮した災害シミュレーション)への提供
・外国⼈向け語学学習に対する公的⽀援としての提供
②企業、団体
・個⼈の特性を踏まえたリカレント教育への活⽤
・時間経過を踏まえた効果的なセキュリティ教育への活⽤
③その他
・資格取得などに向けた学習塾への提供(⽣徒の特性に合わせた最適な学習⽅法の提案)


■直近の教育業界における取り組み
「JDSC が教育事業で、⽣成 AI を活⽤したソリューションを新たに開発〜⽇本語学習教材作成ソリュ
ーション「にちぶん」を提供開始〜」(2024 年 2 ⽉ 8 ⽇発表)
■株式会社 JDSC について https://jdsc.ai/
JDSC は、物流最適化や需要予測、フレイル検知や教育など、基幹産業を中⼼とした幅広い分野で、⼀気
通貫型の⾼付加価値な AI ソリューションを提供しています。アルゴリズムモジュールの開発とライセン
ス提供事業、IT システムの開発と運⽤事業、データサイエンスに関するビジネスマネジメント事業を⾏
い、業界全体の課題解決に AI を活⽤し、⽇本の産業のアップグレードを⽬指しています。


《JDSC の3つの特⻑》
1. AI アルゴリズムに関する技術⾯での豊富な知⾒
2. AI による解決策の提⽰から実⾏まで⼀気通貫で⽀援するビジネス⾯での⾼い執⾏能⼒
3. ⼤⼿企業との共同開発と産業横展開を両⽴する⽣産性の⾼いビジネスモデル




【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】
株式会社 JDSC 広報担当 info@jdsc.ai

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