日本工営と東北大学による共同研究講座を開設 ?デジタルツインやレジリエントシティモデルの構築を推進?

News Release
1.1
2022 年 8 月 1 日
日本工営株式会社

日本工営と東北大学による共同研究講座を開設
―デジタルツインやレジリエントシティモデルの構築を推進―

日本工営株式会社(本社︓東京都千代田区、代表取締役社長︓新屋 浩明、以下「日本工営」)は、2022 年
4 月 1 日から 3 年間、東北大学災害科学国際研究所との共同研究講座「日本工営レジリエントシティ技術実装共同研
究部門」(以下、本講座)を開設します。7 月 15 日、東北大学災害科学国際研究所にて、本講座のキックオフイベント
が開かれ、共同研究が本格始動しました。

■本講座開設の背景と狙い
近年、自然災害が激甚化・頻発化しており、これまで以上に迅速かつ詳細な災害予測や情報提供の必要性が高まって
います。これを受けて広域の観測網と精緻な災害予測モデルの整備が進められており、最近では IoT の活用による迅速か
つ安価な多元的観測情報の収集や、データサイエンスの活用による効率的な災害予測モデルが高い注目を集めています。
日本工営と東北大学災害科学国際研究所は、2012 年の災害科学国際研究所発足時より共同で研究を行ってきまし
たが、この度、災害予測のより高度な研究とその社会実装の実現のため、本講座の開設に至りました。
本講座では、データサイエンス分野の技術を活用し、高精度・高速なデータ駆動型の防災情報をサイバー空間と都市や
構造物などのフィジカル空間で融合するデジタルツインモデルを開発するとともに、これを実装したレジリエントシティ(災害に
対して強靱であると同時に迅速に回復できる性能を備えた都市)モデルを構築し、日本工営における新たな防災ビジネス
の実装を目指します。

■本講座での研究内容




1.オープンデータの収集・整備︓
3D モデル等を情報提供基盤の基礎データとして活用し、地震動予測に必要なインプットデータを収集して整備。

2.センサーネットワーク構築・基盤システム整備︓
データ駆動型の地震動解析に必要となるセンサーネットワークを構築し、リアルタイムで監視ができる基盤システムを整備。地
震観測データを使って数値シミュレーション結果をアップデート。

3.データ駆動型地震動解析モデルの構築︓
数値シミュレーションの代理モデルを構築。観測データを利用した予測モデルの精度向上、代理モデルによる予測情報提供
の高速化。


4.地震動解析のケーススタディを実施︓
構築したモデルを特定都市に適用し、複数の断層モデル条件に関する地震動解析のケーススタディ、建物個別の被害想定
の妥当性の検証。

5.洪水・土砂災害への展開︓
同等のアプローチで洪水氾濫や土砂災害への拡張。

日本工営は、自社の研究拠点である中央研究所での研究に加えて、本講座においてより高レベルで専門性の高い研究
と実装を実現し、その研究成果を世界に向けても発信してまいります。



■共同研究講座の概要
講座名称︓日本工営レジリエントシティ技術実装

研究体制︓
【東北大学】
寺田 賢二郎(東北大学 災害科学国際研究所 教授)(兼任先 工学研究科)(分野兼務)
江川 新一 (東北大学 災害科学国際研究所 教授)(兼任先 医学系研究科)(分野兼務)
森口 周二 (東北大学 災害科学国際研究所 准教授)(兼任先 工学研究科)(分野兼務)
大野 晋(東北大学 災害科学国際研究所 准教授)(兼任先 工学研究科)(分野兼務)
郭 佳(東北大学 災害科学国際研究所 助教)(分野兼務)
野村 怜佳 (東北大学 災害科学国際研究所 助教)
【日本工営株式会社】
櫻庭 雅明(日本工営 事業戦略本部 事業戦略本部 デジタルイノベーション統括部 統括部長/
東北大学災害科学国際研究所 特任教授(客員))(分野兼務)
野島 和也(日本工営 コンサルティング事業統括本部 中央研究所 先端研究センター/
東北大学災害科学国際研究所 特任准教授(客員)

開設期間︓ 2022 年 4 月 1 日~2025 年 3 月 31 日(3 年間)



■キックオフイベントの様子(開会の挨拶)




東北大学災害科学国際研究所 今村所長 日本工営 松田常務執行役員




―本件に関するお問い合わせ先―
日本工営株式会社 コーポレートコミュニケーション室
TEL : 03-5276-2454 Email: c-com@n-koei.co.jp



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