グリーン物流優良事業者表彰にて最高位である国土交通大臣表彰 共同受賞

PRESS RELEASE
2023年12月19日




グリーン物流優良事業者表彰にて
最高位である国土交通大臣表彰 共同受賞
~異業種連携による 2024 年問題に対応した持続可能な物流体制の構築と CO2 排出量削減~

株式会社PALTAC(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:吉田拓也 以下、PALTAC)は、アサヒロジ株
式会社(代表取締役社長:児玉徹夫)、鈴与株式会社(代表取締役社長:鈴木健一郎)、住友精化株式会社(代
表取締役社長:小川育三)、ダイオーロジスティクス株式会社(代表取締役社長:竹内正人)、日本ノボパン工業
株式会社(代表取締役社長:山本拓)、ユニリーバ・ジャパン(代表取締役社長:ジョイ・ホー)、ライオン株式会
社(代表取締役社長:竹森征之)、公益財団法人流通経済研究所(理事長:青山繁弘)の8社(五十音順・
PALTAC含めて計9社)とともに、12月18日(月)、砂防会館(東京都千代田区)にて開催された「令和5年度
グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰」にて、最高位となる国土交通大臣表彰を共同受賞しました。
荷主企業や荷受人、物流事業者を含む異業種複数社が連携し、 中継輸送やDFL(※1)、DXを活用し、
2024年問題に対応した持続可能な物流体制の構築と環境に配慮した取り組みが高く評価されたことによ
る受賞となります。
*PALTACは下記ケース C で参画しての受賞となります。

※1 DFL… デザイン・フォー・ロジスティクスの略。物流の生産性向上を目的として製品の設計等を行うことを指
し、パレットへの積み付け効率を考慮した製品・外装サイズの見直しを行い最適化することで、パレタイズによる積
載率の低下を最大限抑制することができる。




表彰式の様子
(前列左から) ダイオーロジスティクス株式会社 代表取締役専務 久川 敏也
アサヒロジ株式会社 常務取締役 庄田 宗久
国土交通大臣 斉藤 鉄夫
鈴与株式会社 専務取締役 西ヶ谷 嘉明
住友精化株式会社 物流購買部長 北沢 晋一
(後列左から) ライオン株式会社 執行役員 生産物流本部長 清水 康継
株式会社PALTAC 執行役員 商品本部長 井上 浩一
日本ノボパン工業株式会社 取締役営業本部長 羽場 千季
ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティング株式会社 取締役副社長 兼 営業本部長 篠原 亜季
公益財団法人流通経済研究所 主任研究員 田代 英男



■受賞案件 概要
異業種連携によるDFL、DXを活用した2024年問題解決への取り組み
(3運行・ケースA/B/C)
物流の2024年問題や環境負荷低減に対応するため、発荷主、着荷主、物流業者、研究機関が連携し、輸
送中継拠点を起点とした内回り型の中継輸送、マッチングシステムを活用した往復運行を実施、さらにDFL、
DXを活用することで、実車率、積載率を低下させることなく、コンプライアンス運行および車両使用台数削
減によるCO2排出量削減を実現しました。




■ケース A.包装設計の見直しとモジュール化および14mシャーシの活用による運行
【住友精化/日本ノボパン工業/ライオン/鈴与】
ドライバーの労働条件改善推進にはパレット化が効果的な一方、バラ積みからパレット積みへの変更にあ
たっての課題は積載率が低下する点でした。今回、その課題に対して、荷主側がDFL観点で包装設計の見直
し・モジュール化(※2)および大型のトレーラ(14mシャーシ)を活用した輸送への切り替えを行ったことで、
積載率の低下を抑制。また、荷主の出荷ロット調整により、トレーラを活用した異なる荷主間での共同運行が
実現し、必要車両台数削減によるCO2削減に貢献しました。

※2 モジュール化…梱包仕様を決める際に、パレットに対応した「包装モジュール寸法」を適用することを言
う。

【各社の役割】
・ライオン…パレット化によるドライバー労働環境改善、包装設計見直しとトレーラ運行への切り替えによる積
載率向上
・日本ノボパン工業…出荷ロットの調整およびトレーラ運行への切り替えによる積載率向上・車両台数削減
・住友精化…出荷ロットの調整およびトレーラ運行への切り替えによる積載率向上・車両台数削減
・鈴与…14mシャーシ(戦略車両)の活用、および荷主間のラウンド運行による車両台数削減


<包装設計の見直し・モジュール化>
バラ積みからパレット積みにより、積み卸し時間が1台あたり75分削減。さらにモジュール化により、積載
効率を改善。




バラ積載 パレット化 モジュール化





<トレーラ(14mシャーシ)への切り替え・中継輸送>
輸送中継拠点にて中継輸送を行い、異業種間での効率的な共同運行を実現。




■ケースB. SIPスマート物流荷主マッチングを活用した中継輸送の実現
【アサヒロジ/ダイオーロジスティクス/流通経済研究所/鈴与】
SIPスマート物流サービス(※3)事業の一環として整備された荷主マッチング分析システムを活用し、
荷主2社間の効率的な往復運行を実現。3拠点を経由した長距離帯の中継輸送を行い、ドライバーの労
働条件改善に貢献しました。


(※3)SIPスマート物流サービス…SIPとは、戦略的イノベーションプログラムの略。業界や企業をまたいだ情報連
携を実現することで、物流の無駄を削減し生産性の向上に貢献する取り組み。


【各社の役割】
・流通経済研究所…荷主マッチング分析システムの整備、マッチング成果の実証
・アサヒロジ…出荷ロットの調整およびトレーラを利用した中継輸送による積載率向上・車両台数削減
・ダイオーロジスティクス…出荷ロットの調整およびシャーシを共同利用した中継輸送による積載率向
上・車両台数削減
・鈴与…複数の輸送中継拠点を活用した中継輸送によるコンプライアンス運行の実現


<SIPスマート物流荷主マッチング>
異なる荷主間での貨物マッチングにより、往復運行を創出。





<長距離帯の中継輸送>




■ケースC. 輸送工程の見直しによる車両台数の削減 【PALTAC/ユニリーバ・ジャパン/鈴与】
着荷主が車両ごとに最適な積載量を考慮した発注調整を行うことで、デポ倉庫を経由しない直送化を実
現、さらにトレーラ輸送に切り替え、輸送に必要な車両台数の削減、CO2排出量削減に貢献しました。


【各社の役割】
・PALTAC…発注調整システム活用による車両台数削減、輸送工程改善
・ユニリーバ・ジャパン…着荷主との調整による車両台数削減、輸送工程改善





■本取り組みの背景
ドライバーの時間外労働の上限規制が施行される「2024年問題」への対応が各社で課題となっているな
か、特に長時間の拘束が避けられない長距離運行ルートの「運び方」の抜本的な見直しは急務です。また、ド
ライバーの労働環境の改善だけでなく、CO2排出量削減など環境負荷低減への取り組みも、持続可能な社
会の実現に向けて重要な課題となっています。
上記の社会的背景に加え、物流においては運行効率の向上も重要な観点です。今回受賞した本取り組みは、
発荷主、着荷主、物流業者、研究機関が協働でそれらの課題解決に向けて取り組んだものとなります。


■本事業の成果
・CO2排出量の削減…合計199.8t‐CO2/年(38.5%削減)
・実車率向上…合計 92.3%(13.2%向上)
ケースA:91.0%(12.7%向上)
ケースB:96.4%(13.4%向上)
ケースC:81.4%(17.4%向上)
・車両台数削減…合計411台/年(41.6%削減)
ケースA:330台/年(43.3%削減)
ケースB:33台/年(25.5%削減)
ケースC:48台/年(50.0%削減)


■受賞コメント

PALTACは、「人々の豊かで快適な生活の実現」を目指し、サプライチェーン全体の最適化・効率化に取
り組んでいます。物流の2024年問題を目前に控え、生活必需品の安定供給に影響を及ぼすドライバー
不足への対応が業界全体の喫緊の課題となるなか、当社は自社開発の入荷予約システムの活用や、お取
引先様との連携・協働による輸送距離の短縮、積載率の向上など配送効率の改善に取り組んでいます。
この度、グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰において最高位となります国土交通大臣表彰を
2年連続で共同受賞することができました。本取り組みは、企業間の連携・協働により実現した施策であ
り、ドライバーの労働環境の改善やCO2排出量の削減など社会課題の解決に貢献できる成果を得られ
たと考えています。
今後におきましても、社会課題の解決を通じた業界のさらなる発展に向けて、このような企業間の連
携・協働を通じた流通全体への高い改善効果が獲得できる取り組みを推進し、生活必需品の安定供給を
担う中間流通業者として持続可能な流通の構築に努めてまいります。

(ご参考) 国土交通省「令和 5 年度グリーン物流パートナーシップ優良事業者」ホームページ
https://www.mlit.go.jp/report/press/tokatsu01_hh_000733.html



本件に関するお問い合わせは下記までお願いいたします。
経 営 企 画 本 部 嶋 田(TEL 06-4793-1090)


以 上





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