「サプライチェーン イノベーション大賞 2023」の受賞に関するお知らせ

PRESS RELEASE
2023 年7月 18 日




「サプライチェーン イノベーション大賞 2023」の「優秀賞」を受賞
~ 既存の流通網を活用した効率的な資源再生循環型サイクルの構築 ~




株式会社キリン堂(本社:大阪府大阪市、代表取締役 社長執行役員 寺西 豊彦)、株式会社クスリの
アオキ(本社:石川県白山市、代表取締役社長 青木 宏憲)、株式会社薬王堂(本社:岩手県紫波郡矢巾
町、代表取締役 社長執行役員 西郷 辰弘)、株式会社ユタカファーマシー(本社:岐阜県大垣市、代表
取締役 浅井 家康)、株式会社こんの(本社:福島県福島市、代表取締役社長 紺野 道昭)、株式会社宮
崎(本社:愛知県清須市、代表取締役社長 梅田 慎吾)、製紙メーカー、及び株式会社 PALTAC(本社:大
阪府大阪市、代表取締役社長 吉田 拓也)は協働で実施いたしました「サプライチェーンを活用した資
源再生の効率化」の取り組みが評価され、7 月 14 日に「サプライチェーン イノベーション大賞 2023」
の「優秀賞」を受賞しました。

「サプライチェーン イノベーション大賞」は、経済産業省が事務局を務める製・配・販連携協議会がサプ
ライチェーン全体の最適化に向け、製・配・販各層の協力の下で優れた取り組みを行い、業界を牽引した
事業者に対しその功績を表彰するものです。


【受賞概要】
今回の取り組みは、製・配・販のみならず流通に関わる資源再生事業者様との連携・協働のもと、事業
活動を通じた既存の流通フローを活用した、破材ダンボールを効率的に再資源化する持続的な「資源再
生循環型サイクル」の構築です。
具体的には、当社が商品を納品したトラックの帰り便を活用し、小売業様で発生する破材ダンボール
をまとめて回収することにより、パッカー車を削減するとともに、当社物流センターの「破材自動集約・
圧縮機能」と組み合わせることで、資源再生事業者様による圧縮・加工が不要になる仕組みを構築しま
した。これにより、破材ダンボール取扱高拡大によるトラック積載効率の向上、製紙メーカー様へ直送す
ることによる荷積み・荷下ろし回数の減少など破材ダンボール回収・再生の過程における効率化を実現
するとともに、流通全体の作業負担低減や CO2 削減など、サステナブルな社会に向けた課題解決に繋
がる取り組みであると考えています。(詳細は 3 頁目以降の取り組み説明資料をご覧ください。)



【本取り組みに関連する SDGs】




当社は、お取引先様との連携・協働によるサプライチェーン全体の最適化・効率化を通じた社会・環境
課題の解決に資する取り組みを進めており、本受賞は、おかげさまで 4 年連続となります。
また、株式会社宮崎様と連携して今回の取り組みで得られた収益の一部を「緑の募金」に寄付するな
ど、引き続き、製・配・販の中間に位置する当社ならではの流通機能を活かし、持続可能な取り組みを進
めてまいります。




本件に関するお問い合わせは下記までお願いいたします。
経 営 企 画 本 部 ・ 嶋 田(TEL 06-4793-1090)





サプライチェーンを活用した資源再生の効率化
~資源再生(ダンボール再生)に静脈物流を活用~




× × 製紙メーカー

《資源再生事業者》
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1.これまでの流通
商品供給

化粧品・日用雑貨・OTC

効率的な
卸売業 小売業
商品供給を優先
一般的に空トラック対応


返品・空什器の回収

破材ダンボールについては、別ルートで小売業にて対応
※静脈物流での資源再生における課題は別枠で考えていた。
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2.循環型流通サイクル構築へ向けた着眼点

商品供給

化粧品・日用雑貨・OTC

効率的な循環型
卸売業 小売業
流通サイクル構築
静脈物流

返品・空什器+破材ダンボールの回収
静脈物流の内枠で破材ダンボールも回収=効率化
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3.取り組み前後比較(小売業から卸売業・資源再生事業者)
➢ Before 帰り便
卸売業
返品・空什器回収
小売業
資源再生
事業者 破材ダンボール回収
パッカー車での
破材ダンボール加工 回収が不要に
➢ After (約8,571台削減)

帰り便
卸売業 小売業
帰り便で回収物を集約
返品・空什器+破材ダン
破材ダンボール加工 ボールをまとめて回収
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4.破材ダンボール取扱量について

(t)
・破材ダンボールの帰り便回収高
1,000t/月・・・年間12,000t
3年前と比べ 2,032 (パッカー車約8,571台削減)
3倍以上に増加

・本件取組みにより
1,021
3年前と比較し3倍以上に増加


当社も設備稼働率向上
=効率化
(追加投資は行っていない)
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5.CO2排出の削減量(試算ベース)
■当社削減パッカー車(4t)8,571台/年間(714台/月×12カ月)
・東京環境局報告書より計算
→パッカー車(4t)1台(週2回作業)の年間CO2排出量 25.85t(下図より)
年間52週×週2回=104台/年間
8,571台/年間÷104台=82
82×25.85t=2,120t/年のCO2削減見込み
取組み累計:21,396tのCO2削減見込み(約20年前より一部取組み開始)
パッカー車(4t)1台当たり
距離当たり排出量 g/km 321
■ダンボール回収集約効果
積載無し 走行距離 km 120 =CO2排出量がスギ 約152万本分相当
排出量② g 38,472
※スギ1本当たりCO2吸収量=14kg/年間
一般道路走行時 距離当たり排出量 g/km 370
積載有り 走行距離 km 120
排出量③ g 44,388
排出量:④:②+③ g 82,860
1日の排出量合計:④ t 0.08
年間の排出量合計 t 25.85
※1㌶=スギ人工林約900本
※ 東京都環境局『平成23年度 廃棄物収集運搬車両の低公害化に係る調査 結果報告書』
※ 東京都環境局『平成23年度 廃棄物収集運搬車両の低公害化に係る調査 結果報告書』 ※東京ドーム1個分=4.6㌶
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6.当社物流センターの仕組み(工夫)
当社センターで発生 小売店舗で発生する
する破材ダンボール 破材ダンボール




コンベアに
よる自動集約 破材自動圧縮機 自社+小売業
(仕組みで対抗) 合わせることで
投資回収早期化
(効率化)

キューブ状 破材ダンボール
の価値向上
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7.小売業にとっても価値提供できる取組み

①パッカー車不要
⇒コスト低減
コスト低減
⇒パッカー車の受付業務不要

②高頻度・定期・安定回収 作業効率化
売 ⇒バックヤードスペースの有効活用
業 ③納品時の什器活用
⇒作業負担低減 SDGs
⑥確実な再生資源化
⇒当社が責任をもって実施
同時に実現
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8.当社の工夫(卸売業・資源再生事業者から製紙メーカー)
➢ 通常
荷下 荷下
積込 資源再生 積込
製紙 ろし ろし
事業者 卸売業
メーカー
再生しやすい
キューブ形状に加工
➢ 当社:破材圧縮機を自社で導入 当社で加工

製紙
製紙 物流は直接製紙メーカーへ 卸売業
卸売
メーカー
メーカー *商流は資源再生事業者を通じて実施
荷下 積込
ろし

※配送における荷積・荷下ろしのタッチ回数半減
取扱高拡大(当社+小売業)により10tトラック満車で配送
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9.本件取り組みの効果(まとめ1)

1.破材ダンボールの再資源化に積極的に関与
製・配・販の連携によりSDGsにそれぞれが貢献
2.小売業のコスト低減・作業生産性向上
バックヤードの有効活用、受付業務削減
3.CO2削減に貢献
静脈物流活用によるパッカー車の廃止
4.物流の2024年問題への課題解決
パッカー車廃止、10tトラック満車、タッチ回数低減等
5.持続的な取組みが可能(事業として成立している)
取扱高増加及びキュービック加工による付加価値化
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10.本件取り組みの価値(まとめ2)

1.事業リソースを活用し業界初の取り組み
→静脈物流を活用し処分すべき破材ダンボールを有価物へ転換
2.大半を既存リソースで賄い事業化(圧縮機は導入)
→事業化により、持続可能な取組みが可能
3.製・配・販連携と着眼点と工夫次第で実現可能
→既存リソースを活用し社会課題解決を解決したい(想い)
4.さらなる社会貢献へ
→㈱宮崎様と連携し収益の中から「緑の募金」を実施
当社で直接関与が難しい「土砂災害低減」 「種の保存」
につながる森林保全活動に、間接的ではあるが参画
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11.資源再生活動のさらなる取組み
■トラック積載時に輸送転倒防止策として使用するストレッチフィルムの資源再生着手




商品とパレットを固定 センターで荷降ろし 納品後取り外し 資源再生事業者へ供給 リサイクル商品
(輸送中の転倒防止策)
*ストレッチフィルムはリサイクル商品を使用

■製・配・販・資源再生事業者と連携し、SDGs実現に向けた下記再生資源の取組みを検討拡大




《事業の内枠で資源再生を拡大することで、循環型社会へ貢献》
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12.目指す姿
製・配・販・資源再生事業者の連携で、社会貢献・環境保護に取組み、
サプライチェーン全体で社会貢献における効率化を実現
① 資源再生取扱量の増加 ⇒ 再生資源を物流センターへ集約 製・配・販
② 既存インフラの活用 ⇒ 帰り便で回収しCO2と作業低減 資源再生事業者連携
③ 企業価値への貢献 ⇒ 社会貢献・環境保護(SDGsへの取組みと寄付を実施)
再生資源等のリサイクル活動の推進
①資源再生活動 資源再生の推進
小売業様(店舗) 環境保護活動団体
破材ダンボール


②帰り便の活用
⑤納品便
既存インフラ活用


④資源再生処理 ③CO2削減、
ダンボール圧縮処理集約 2024年問題対策
資源 資源 国土緑化推進機構
製紙メーカー様
再生 加工 再生業者様 『緑の募金』 13
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13.資源再生事業者・製紙メーカーの効果メリット
①帰り便の有効活用 ⇒ ◎ 追加投資なし、CO2削減
◎ 2024年問題に貢献
資源再生 ②受付業務の頻度減 ⇒ ◎ 作業負担低減
事業者 ③破材の仕分け作業不要 ⇒ ◎ 作業時間低減
④破材の圧縮作業不要 ⇒ ◎ 作業時間低減
⑤資源再生事業者拠点集約 ⇒ ◎ スペース削減

製紙 ①受付頻度の低頻度化 ⇒ ◎ 作業負担低減
メーカー ②回収荷量の安定化 ⇒ ◎ 生産(再生)計画の安定化


=環境保全への配慮×企業価値拡大×社会貢献
製・配・販連携と協働の効果メリットでSDGsに貢献
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