高尿酸血症モデル動物に関する特許取得のお知らせ

2019年4月3日
各 位
会 社 名 株式会社フェニックスバイオ

代 表 者 名 代 表 取 締 役 島 田 卓

(コード番号:6190 東証マザーズ)

問 合 せ 先 専務取締役管理部長 田村 康弘

(TEL 082-431-0016)




高尿酸血症モデル動物に関する特許取得のお知らせ

当社は、高尿酸血症モデル、その製造方法及び高尿酸血症治療剤のスクリーニング方法
に関する発明が日本において特許登録されましたのでお知らせいたします。
当社は、本モデル動物により、痛風関節炎などの原因と考えられている高尿酸血症の治
療薬を開発している製薬企業や研究機関での研究開発に寄与してまいります。
本発明は米国を含む海外でも出願しており現在審査中であります。
なお、本件による業績等の影響はありません。

【概要】
当社が開発したモデル動物作製技術は、ヒト肝細胞キメラマウスにイノシン酸配合餌を
給餌することにより、高い効率で血中尿酸濃度が高い実験動物の作製を可能にしました。
一般に、高尿酸血症モデル動物としてげっ歯類等が用いられていますが、霊長類以外の
哺乳類では尿酸分解酵素であるウリカーゼを肝細胞中に豊富に持ち尿酸を分解してしまう
ため、ウリカーゼ阻害剤であるオキソン酸などの薬剤を投与することでモデル動物として
います。そのため、病態維持のためには薬剤の継続投与が必要なこと、さらにはこれらの
薬剤と評価対象治療薬の相互作用が懸念されます。
これに対して、当社の高尿酸血症モデル動物は、ヒト肝細胞キメラマウスを用いるため
ウリカーゼが欠損しており、オキソン酸などの薬剤投与を必要とせずヒトと同等の高尿酸
血症病態を示すため、治療薬のスクリーニングや高尿酸血症のメカニズム研究等に寄与で
きるものと期待されています。

【ご参考】
プリン体の分解物である尿酸は、げっ歯類を含む哺乳類では肝臓中の尿酸分解酵素(ウ
リカーゼ)により更に分解され、水溶性のアラントインとなり腎臓から速やかに排泄され
ます。これに対して、ヒトを含む霊長類では、ウリカーゼ遺伝子の変異により、尿酸をア
ラントインに分解することができません。尿酸は腎臓からの排泄が遅いため、腎臓の機能
低下により血液中の尿酸値が高い状態、すなわち高尿酸血症をきたすと、痛風や尿路結石
症などを高率で発症します。また、高尿酸血症は、肥満、高血圧、糖尿病及び高脂血症と
いった危険因子と合併して発症することが多く臨床的な重要性は高まっています。

以 上

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