無鉛で380℃封止可能な低融点ガラスフリットを開発

2019 年 12 ⽉ 3 ⽇
⽇本電気硝⼦株式会社




無鉛で 380℃封⽌可能な低融点ガラスフリットを開発

⽇本電気硝⼦株式会社(本社︓滋賀県⼤津市 社⻑︓松本元春) 無鉛であるにもかかわらず、
は、 380℃
という低温で封⽌可能な低融点ガラスフリットの開発に成功しました。


ガラスフリットは、封⽌⽤途において、樹脂材料と⽐べ、強固な接着性や⾼い気密性、耐候性が評価
され、電⼦部品製造分野で幅広く活⽤されています。特に⽔晶振動⼦などの IC パッケージの封⽌には、
部材の熱による損傷、変質を防ぐため、低温で焼成可能な鉛含有ガラスフリットが広く使⽤されていま
す。しかしながら、近年の環境意識の⾼まりから、鉛を含まないガラス材料の要求が⾼まってきました。


この度、当社が開発した無鉛ガラスフリットは、TeO2(⼆酸化テルル)、MoO3(三酸化モリブデン)
を主成分とする安定な構造で、⼗分な耐候性を有しながら 380℃という低温での封⽌を実現しました。
これにより、今までの無鉛ガラス(※)では困難とされていた耐熱性の低い部材の封⽌が可能になり、よ
り幅広い⽤途への適⽤が期待されます。また、ガラスフリットは、樹脂や⾦属材料と⽐べて熱膨張係数
を広い範囲で調整できるため、セラミックスや⾦属などさまざまな材料の封⽌に対応可能です。供給形
態は、粉末のほかタブレットやペーストなどお客様の要望に対応いたします。
今後、このガラスフリットを市場に提供することにより、樹脂封⽌や有鉛ガラス封⽌の代替を進め、
社会における環境負荷物質の低減にも貢献してまいります。


本製品は、12 ⽉ 4 ⽇(⽔)〜6 ⽇(⾦)に開催される「第 3 回接着・接合 EXPO」
(千葉・幕張メッ
セ)の⽇本電気硝⼦展⽰ブース(2ホール、ブース No.8-55)に出展予定です。


(※)ビスマス系ガラス。450℃以下での封⽌は不可能とされている。当社調べ





<本製品の特⻑とメリット>
・鉛を含まないグリーンガラス︓
環境負荷の低減
・TeO2、MoO3 を主成分とする構造︓
⾼い耐候性
焼成雰囲気の制約が少ない(⼤気中、窒素雰囲気中のいずれでも焼成可能)
・低融点での焼成︓
380℃での低温封⽌が可能
・熱膨張係数の調整範囲が広い︓
さまざまな材料の封⽌に対応できる(7.5〜18ppm/℃)
・粉末のほかタブレット、ペーストでの供給が可能
・ハロゲンフリー︓
ハロゲンを含まないので、周辺部材へのハロゲンの影響がない


<製品写真>




(粉末) (左︓タブレット、右︓ペースト)




 
 
 
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