ユニバーサルセル社の遺伝子編集技術に関する論文発表につきまして

平成 29 年5月 17日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代 表 者 名 代表取締役社長 兼 CEO 鍵 本 忠 尚
(コード番号:4593 東証マザーズ)




ユニバーサルセル社の遺伝子編集技術に関する論文発表につきまして

当社は、平成 28 年4月、米国 Universal Cells, Inc.(以下、ユニバーサルセル社といいます。)と、同社が
独自に開発した遺伝子編集技術を用いて HLA(自己と非自己を識別する細胞表面抗原)の発現を調整するこ
とで免疫拒絶リスクの少ない iPS 細胞の作製と、その複数の適応症への使用に関する独占権の設定を含む
共同研究契約を締結し、現在その iPS 細胞の作製を進めております。
今般、ユニバーサルセル社の CSO (Chief Scientific Officer) である David Russell 博士及びワシントン大学
の研究者による、同社の根幹技術であるユニバーサルドナー幹細胞(※ 免疫拒絶反応を免れる幹細胞)に
関する研究成果が、科学雑誌 Nature Biotechnology に掲載されましたのでお知らせいたします。


この論文において、rAAV(recombinant adeno-associated virus の略。組換型アデノ随伴ウイルス)を使用し
てヒト胚性幹細胞(ES 細胞)の遺伝子編集を行った結果、同種異系 T 細胞、B 細胞及び NK 細胞による免
疫拒絶反応を免れることが確認されました。さらに、この免疫拒絶反応を免れる ES 細胞は色素上皮細胞に
分化誘導することができ、その細胞も免疫拒絶反応を免れることが確認されました。


ユニバーサルセル社 CSO である Russell 博士は「本論文において、私たちのチームの長年の研究と努力の
成果を発表することができました。ユニバーサルセル社は、引き続き、免疫拒絶反応を免れる幹細胞作製技
術の医療への応用に向けて研究開発を進めていきます。」と、述べています。
また同社 CEO の Claudia Mitchell 博士は「Russell 博士の成果が Nature Biotechnology に発表されたことを
とても光栄に思っています。ユニバーサルセル社の技術の基礎である Russell 博士の研究が極めて画期的で
あることが証明されました。」と述べています。


Nature Biotechnology 掲載の論文は以下をご参照ください。
https://www.nature.com/nbt/journal/vaop/ncurrent/full/nbt.3860.html
ユニバーサルセル社による発表は以下をご参照ください。
http://www.universalcells.com/universal-cells-inc-gene-editing-strategy-published-in-nature-biotechnology/


<株式会社ヘリオス代表取締役社長兼 CEO 鍵本忠尚のコメント>
「本論文により、理論的にはこの技術を用いて製造された iPS 細胞を用いることで全人類に対して免疫型
を気にせず、免疫抑制剤の使用がほぼ必要ない治療が実現する可能性が示されました。
当社は現在ユニバーサルセル社と iPS 細胞を用いて共同研究を進めており、本論文発表の HLA Class1、
Class2、 E 抗原の遺伝子編集に加えて、万が一過剰な増殖を引き起こした際に排除するための安全装置とな
る遺伝子を導入した、安全性を飛躍的に高めた米国・欧州・日本の三極規制対応可能なユニバーサル iPS 細
胞を作製中です。

以上


本件に関するお問合せ先
株式会社ヘリオス 広報担当
pr@healios.jp

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