体性幹細胞再生医薬品HLCM051の日本における脳梗塞を対象とする臨床試験について

平成28年9月12日


各 位


会 社 名 株 式 会 社 ヘ リ オ ス
代表者名 代表取締役社長兼CEO 鍵 本 忠 尚
(コード番号:4593 東証マザーズ)



体性幹細胞再生医薬品HLCM051の
日本における脳梗塞を対象とする臨床試験について


株式会社ヘリオス(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:鍵本忠尚)は、脳梗塞急
性期を対象疾患とした体性幹細胞再生医薬品であるHLCM051※1の臨床試験の実施に関し、以
下の通りお知らせいたします。

本臨床試験は、脳梗塞患者を対象としたHLCM051の有効性及び安全性を検討するプラセボ
対照二重盲検第Ⅱ/Ⅲ相試験として実施されます。
米国のバイオンチャー企業Athersys, Inc.(以下、アサシス社といいます。)により欧米にて
実施された第Ⅱ相試験結果を参考にし、 脳梗塞発症後18時間から36時間以内にHLCM051ある
いはプラセボを投与し、投与90日目の機能評価でExcellent Outcome(優れた転帰)※2を達成
した被験者の割合を主要評価項目といたします。投与後継続して365日間の調査を行います。

本臨床試験は、今後各治験実施医療機関での治験審査委員会の審査を経たうえで実施され、
治験期間は平成30年10月末までのおよそ2年間を予定しております。
以上


※1 HLCM051
HLCM051は、日本国内における、脳梗塞急性期を対象疾患とした体性幹細胞再生医薬品
の開発パイプラインです。脳梗塞は、脳の血管が詰まることにより、その先に酸素や栄養
分が届かなくなり、詰まった先の神経細胞が時間の経過ともに壊死していく病気です。脳
梗塞に対しては、脳の血管に詰まった血の塊を溶かす血栓溶解剤t-PAや、機械的再灌流療
法等による治療が行われていますが、脳梗塞発症後に治療できる時間がより長い新薬の開
発が待たれる疾患領域となっています。
当社は平成28年1月に、アサシス社と、同社の開発する幹細胞製品MultiStem®を用いた
脳梗塞に対する再生医療等製品の国内での開発・販売に関する独占的なライセンス契約を
締結し、本パイプラインを導入いたしました。

※2 Excellent Outcome(優れた転帰)
脳卒中患者の機能評価に使われる主要な指標として、mRS、NIHSS、BIの3つの指標が用いら
れております。
mRS とは:概括障害度(modified Rankin Scale)と表現され、障害の程度を0(まったく症候
がない) 1
、 (症候があっても明らかな障害はない) 2 、 (軽度の障害) 3
、 (中等度の障害)、
4(中等度から重度の障害)、5(重度の障害)、6(死亡)のグレードで判定する。数字が
低い方が障害の度合いが低い。
NIHSS とは:神経症状障害度(NIH Stroke Scale)と表現され、脳梗塞の神経学的重症度を項
目別に点数化して合計点で評価する。点数は0点から42点となるように設定されており、点数
が高いほど重症となる。
BIとは:日常生活活動指標(Barthel Index)と表現され、代表的な基本的日常生活動作10項目に
ついて点数をつけ、合計得点で評価する。例えば、食事の項目では自立、自助具などの装着可、
標準的時間内に食べ終えるができれば10 点、部分介助(おかずを切って細かくしてもらう等)
の場合は5点、全介助は0点となっている。点数は0点から100点。数字が低いほど介助の必要
が高まる。
(出所:日本脳卒中学会の資料等を参考に当社作成)

これら3つの指標において、mRS1以下、NIHSS1以下かつ BI95以上の場合を“Excellent
Outcome(優れた転帰)“と呼びます。



本件に関するお問い合わせ先
株式会社ヘリオス 広報担当
Mail: pr@healios.jp

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