キメリックス社が天然痘の医療用対策としてbrincidofovirの新薬申請がFDAに受理されたことを発表

2020年12月8日
各位

会 社 名 シ ン バ イ オ 製 薬 株 式 会 社
代 表 者 名 代表取締役社長兼 CEO 吉 田 文 紀
(コード番号:4582)
問合せ先 IR 担当(TEL.03 - 5472 - 1125)


キメリックス社が天然痘の医療用対策としてbrincidofovirの新薬申請が
FDAに受理されたことを発表
~ FDAが優先審査に指定し審査終了目標日を2021年4月7日に設定 ~



シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都、以下「シンバイオ」 )は、2019年9月30日に
Chimerix, Inc.(本社:米国ノースカロライナ州、以下「キメリックス社」 )から天然痘の
予防・治療を除くすべての適応症を対象とした全世界での独占的開発・製造・販売権を取
得した抗ウイルス薬brincidofovir(以下「BCV」 )について、現在、造血幹細胞移植後の
アデノウイルス(AdV)感染症を対象とするグローバル開発開始に向けて準備を進めてい
ます。
キメリックス社は、2020年12月7日(米国東部時間)のプレスリリースにおいて、米国食
品医薬品局(FDA)が天然痘の医学的防衛策としてBCVの新薬申請(NDA)の提出を受
理したことを発表しました。FDAは優先審査を認め、処方薬ユーザー・フィー法
(PDUFA)に基づき、審査終了目標日(PDUFA Date)*1を2021年4月7日に設定しまし
た。キメリックス社の発表内容につきましては、同社のホームページをご覧ください。
https://ir.chimerix.com/press-releases

キメリックス社は、米保健福祉省(HHS)の生物医学先端研究開発局*2(Biomedical
Advanced Research and Development Authority: BARDA)の継続的な資金提供と支援を
受けてバイオテロ対策の一環として、天然痘の医学的防衛策としてBCVの開発を進めて来
ました。

当社代表取締役社長兼 CEO 吉田文紀は次のようにコメントしております。
「この度、キメリックス社がローリングサブミッション方式によリ、米国 FDA に対して
BCV の新薬承認申請を完了した事は、BCV のグローバル開発を進める当社にとりましても
極めて重要なマイルストーンです。



なお、本件が2020年12月期業績に与える影響はありません。



以 上





【注】
*1: 1992年に可決された処方薬ユーザー・フィー法(PDUFA)は、FDAが医薬品承認プ
ロセスに資金を供給するために、製薬メーカーから手数料を徴収することを許可していま
す。審査終了目標日(PDUFA Date)は、FDAが新薬の申請を審査しなければならない期
限です。優先審査指定は、FDAの審査期間を10ヶ月から6ヶ月に短縮するもので、重篤な
状態の治療、予防、診断の安全性や有効性に著しい改善をもたらす可能性のある医薬品に
与えられます。
*2: 生物医学先端研究開発局
(Biomedical Advanced Research and Development Authority: BARDA)
BARDAは、化学的、生物学的、放射線、核(CBRN)の脅威や新興・再興感染症から米
国を守るために設立された、米保健福祉省(HHS)の事前準備対応次官補局(Assistant
Secretary for Preparedness and Response: ASPR)傘下の組織。ワクチン、医薬品、治
療技術、診断技術などの研究開発、米食品医薬品局(FDA)による承認や国家備蓄への移
行を、資金的、技術的にサポートする役割を担う。

【Chimerix Inc. (キメリックス社)概要】
米国ノースカロライナ州に拠点を置き、NASDAQ上場(CMRX) 。がんや他の重篤な疾患
の患者さんの生活向上に貢献する革新的な医薬品の開発を行うバイオ医薬品企業。経口抗
ウイルス薬を発見、開発、商品化する。同社は独自の脂質技術を利用し、2種類のヌクレ
オチド化合物を開発した。現在有効な治療法がないウイルス性疾患(AdV, BKV, EBV,
HHV-6等)に対して強くかつ幅広い活性を有する世界で初めての薬剤としてbrincidofovir
(CMX001)を開発中であったが、がん領域を中心とする事業に集中するため、天然痘を
除くグローバルライセンスを2019年9月にシンバイオ製薬株式会社へ導出した。2019年7
月に「CX-01」をCantex Pharmaceuticals, Inc.より導入、急性骨髄性白血病(AML)を
適応症としてPhase3を準備中である。キメリックス社の詳細については同社ウェブサイト
(https://www.chimerix.com/)をご覧ください。

【brincidofovirのグローバルライセンス契約】
シンバイオ製薬は、 2019 年 9 月 30 日付でキメリックス社との間で BCV に関してのグロー
バルライセンス権利の取得を目的とした独占的ライセンス契約を締結しました。本ライセ
ンス契約において当社は BCV の天然痘を除いたすべての疾患を対象として、開発・販売・
製造を含めた独占的権利について世界全域を対象としてライセンス権利を取得しておりま
す。当ライセンス契約の締結については 2019 年 10 月 1 日のプレスリリースを参照くださ
い。https://www.symbiopharma.com/news/20191001.pdf


【当社会社概要】
シンバイオ製薬株式会社は、米国アムジェン社元副社長で、旧アムジェン株式会社の実質
的な創業者である吉田文紀が 2005 年 3 月に設立した医薬品企業です。経営理念は「共
創・共生」(共に創り、共に生きる)で表され、患者さんを中心として医師、科学者、行
政、資本提供者を「共創・共生」の経営理念で結び、満たされない医療ニーズに応えてゆ
くことにより、社会的責任及び経営責任を果たすことを事業目的としている。なお、2016
年 5 月に米国完全子会社 SymBio Pharma USA, Inc.(本社:米国カリフォルニア州 メ
ンローパーク、社長:吉田文紀)を設立しました。





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