重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関する共同開発契約締結のお知らせ

2019 年 12 月 25 日


各 位
会 社 名 株 式 会 社 免 疫 生 物 研 究 所
(コード番号:4570)
本店所在地 群馬県藤岡市中字東田 1091 番地1
代 表 者 代表取締役社長 清 藤 勉
問 合 せ 先 取締役事業グループ管理本部長 中 川 正 人
電 話 番 号 0274-22-2889(代表)
U R L https://www.ibl-japan.co.jp


重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関する共同開発契約締結のお知らせ

当社は、韓国企業のAbcontek.Inc(代表者:孫永善、ソウル市、以下ABCONTEK
社)と、ダニ媒介性感染症である重症熱性血小板減少症候群(以下、SFTS)
の伝染病治療薬「SFTS治療剤」 に関する共同開発契約を締結いたしましたので、
お知らせいたます。

1.背景と内容
近年、温暖化の影響と考えられるマダニを媒介とする致命的な伝染病S
FTSに感染する患者が日本国内で年々増加し、感染地域も広がる傾向と
なっております。
このSFTSの治療には、現在、対症療法しかなく、死亡例も出ています
が、有効な薬剤やワクチンは開発されていません。
本共同開発契約ではABCONTEK社と、ダニ媒介性感染症であるSFTSを
治療するための抗体医薬品候補「ACT101」を共同開発し、早期に承認を目指
すものであります。
現在、ABCONTEK社は、2023年度を販売開始の目標として抗体医薬品候補
「ACT101」の製造プロセス構築を開始しておりますが、 当社と共同開発を実
施することにより、 開発を加速させ、 韓国に限らず日本市場での実用化を目
指してして参ります。 さらに、 当社とABCONTEK社は、抗体医薬品候補「ACT101」
に続く第2、第3の抗体医薬品の開発を目指して参ります。

2.ABCONTEK社の概要
名称 Abcontek.Inc
代表者 孫 永善
設立年月日 2013年9月2日
ソウル特別市鍾路区大学路103
現住所
ソウル大学がん研究所、三星癌研究棟2階
SFTS、 MERSなどの流行性伝染病に対する治
事業内容 療抗体を開発しており、また湿性黄斑変性、肝線維
に対する治療剤を開発している抗体開発専門会社
資本金 730,966,000ウォン





3.今後の見通し
本共同研究開発契約の 2020 年 3 月期連結業績への影響は軽微となってお
りますが、今後、具体的な進捗に応じて業績に影響を与えることが判明した
場合には、速やかに公表いたします。

◆ご参考:重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTS は 2011 年に中国の研究者らによって発表されたプニヤウイルス科フレボウイ
ルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013 年 1 月に国
内で海外渡航歴のない方が SFTS に罹患していたことが初めて報告され、それ以降他に
も SFTS 患者が確認されるようになった、SFTS ウイルス(SFTSV)に感染すると 6 日~2
週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症
例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹。皮
下出血や下血などの出血症状などを起こす。検査所見上は白血球減少、血小板減少、
AST・ALT・LDH の血清逸脱酵素の上昇が多くの症例で認められ、血清フェリチンの上
昇や骨髄での血球貪食像も認められることがある。致死率は 6.3~30%と報告されてい
る。感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者
体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかな
く、有効な薬剤やワクチンはない。
(国立感染症研究所 HP より https://www.niid.go.jp/niid/ja/sfts/3143-sfts.html)



以上





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