高血圧DNAワクチン オーストラリアで第1/2相臨床試験を開始

News Release

平成 30 年4月 12 日
アンジェス株式会社

高血圧 DNA ワクチン
オーストラリアで第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を開始


当社では、オーストラリアにおける高血圧 DNA ワクチンの第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験について、平成
30 年4月 12 日(現地時間)に第1例目の投与を開始しましたのでお知らせいたします。


本臨床試験は、24 例の軽度から中等度の高血圧患者を対象として実施するもので、投与後 12
ヶ月にわたり経過を観察し、安全性及び有効性を確認します。


高血圧 DNA ワクチンは、血圧上昇作用を持つ体内物質である「アンジオテンシンⅡ」に対す
る抗体(免疫作用により標的の物質に結合する分子)を体内で作り出し、その働きを抑える
ことで高血圧を治療することを目的に開発を進めています。現在、高血圧の治療においては
多くの経口医薬品が使用されていますが、これらの薬は毎日忘れずに服用する必要がある
のに対し、注射剤である DNA ワクチンは一度の投与で長期間にわたって効果が持続するこ
とが期待されていることから、特に服用の難しい高齢の方を中心に患者さんの利便性は大
幅に向上します。
高血圧治療の医薬品市場は国内だけで、主力の ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)
を中心に約 5,000 億円と巨大であり、この一部を代替することを目指す高血圧 DNA ワクチ
ンには非常に高い事業性が期待されています。また、発展途上国では、薬価の高い ARB は有
用性が高いに関わらず医療経済上の問題から使用は限定されており、発展途上国でのニー
ズも極めて高いと考えられます。さらに、基礎研究においては、高血圧 DNA ワクチンが心筋
梗塞による心機能障害や虚血性脳疾患の治療にも有効であることが示唆されています。


当社では、遺伝子治療薬、デコイオリゴ DNA に続く第三の事業の柱として DNA ワクチン
事業の推進を掲げおり、引き続きその一環として高血圧を対象とした DNA ワクチンの開発
を進めてまいります。


以上


お問い合わせ先

アンジェス株式会社 経営戦略本部 経営企画部 広報・IR 担当

TEL: 03-5730-2641

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