アポリポプロテイン(a)の特異的エピトープを含むDNAワクチンに関する特許を取得(米国)

News Release

平成 30 年3月 14 日
アンジェス株式会社



アポリポプロテイン(a)の特異的エピトープを含むDNAワクチンに関する特許を取得(米国)




当社は、動脈硬化症を対象とした DNA ワクチンに関する米国内における特許を取得いたしまし
たので、以下の通りお知らせいたします(特許第 9,913,886 号)。


本特許は、動脈硬化症の治療または予防を目的とした DNA ワクチン※1に関する用途特許です。
動脈硬化症に関わる因子と考えられているアポリポプロテイン(a)の特定部位(エピトープ※2)に対
する抗体の産生を誘導し、動脈硬化症を治療する効果が期待されるものです。自己免疫反応によ
る副作用のリスクを回避する特徴※3 があります。


当社では DNA ワクチンの開発に取り組んでおり、今回特許を取得した DNA ワクチンは今後の
開発候補品の1つです。




※1 DNA ワクチンは、たんぱく質の設計図である DNA そのものを体内に導入し、目的の抗原を体内で作ることに
より効果を発揮します。抗原が体内で作られると、生体は抗原を攻撃する分子(抗体)を作り出し、異物を排除する
免疫反応が引き起こされます。DNA ワクチンはこの作用を活用した治療薬です。


※2 エピトープとは抗原上の特定の部位のことで、抗体は抗原のエピトープを認識して結合します。


※3 免疫には特定の細胞が体内の異物を排除する細胞性免疫と、抗体が異物を攻撃する液性免疫の 2 種類があ
ります。通常、細胞内にウイルス等が侵入すると、この細胞自体を排除する細胞性免疫が働きます。一方、生体内
物質を標的とした DNA ワクチンでは、細胞性免疫により生体内物質産生細胞自体を過度に攻撃することによる副
作用の懸念が考えられます。今回開発に成功した DNA ワクチンでは細胞性免疫よりも液性免疫(抗体の産生)が
優勢に誘導されるように構造上の工夫がなされており、細胞性免疫による悪影響のリスクを抑えられる可能性があり
ます。


以上


お問い合わせ先

アンジェス株式会社 経営戦略本部 経営企画部 広報・IR 担当

TEL: 03-5730-2641

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