神奈川県教育委員会様の導入事例を公開

<プレスリリース カテゴリー:サービス導入発表>


2022 年 3 月 2 日
報道関係者各位
アイビーシー株式会社


神奈川県教育委員会様 のシステム運用改善 DX 事例

能動的な予防保守で県下 169 校のインフラを守る!
~属人化排除:5 年先・10 年先の担当者まで高い運用水準を引き継ぐために~


アイビーシー株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:加藤 裕之、以下 IBC)は、神
奈川県教育委員会様のシステム運用改善 DX 事例を公開しました。




利用開始:2020 年 8 月
監視規模・対象:20,000 項目
監視対象:ネットワークセンター、クラウドシステム、県立学校 169 校の L3 スイッチ


【導入背景】
元々 JP1 を導入していたが監視範囲はサーバーのみであり、ネットワーク側に問題が発生した場
合は各スイッチの管理画面に 1 台ずつログインして確認をおこなっていた。補助的に MRTG
(トラフィックモニターが中心の OSS)も使用していたが、障害検知や原因の分析、対策運用に
十分活かしきれていないという課題があった。そのため、サーバー運用に使用していた既存の JP1
の拡大や、フリーツールである ZABBIX を作りこんで乗り換えることなどを検討したが、教育委
員会は定期的に人員の入れ替わりがあるため、今後新しく配属される担当者にはシステム運用の
経験がない可能性があり、フリーツールを作りこむ形では運用やメンテナンスの難易度が上がっ
てしまい、使いこなせなくなってしまう懸念があった。


たとえ担当異動があっても、これまでの運用水準を 5 年先・10 年先まで維持し、さらに高めて
いくために、システム更改に合わせて新たな監視ツールを探すこととなった。


【採用理由】
新たな監視ツールに期待していたのは、直感的な操作による属人化排除ができることと、ロケー
ションを問わない一元管理ができることであった。また、運用改善の第一段階として、これまで
の「ユーザーからサービス障害の連絡を受けてから問題発生個所を探す」という後手の対応を、
「こちらから異常を検知し、能動的に対処する」という先手対応に変える必要があると考えてい
た。これらを叶えるツールとして 、予防保守を得意とする System Answer G3 が候補に挙がっ
た。


G3 は、グラフィカルな画面表示によって専門性を持たない職員でも今起きている事象を把握す
ることができ、これまでの変化を踏まえて今後どのように変化していくかを予測するトレンドラ
イン機能によって次のシステムのサイジングや現行システムの設定変更のヒントを得ることがで
きる。


また、 側であらかじめ用意されているテンプレートによる ZABBIX エージェントとの連携機
G3
能を用いることで、Windows サービス監視を実現することができた。ツール間連携にあたっては、
アイビーシーの SE 協力のもと事前検証をおこない導入の不安を解消することができたため、
ZABBIX と一部併用という形で System Answer G3 を採用することを決定した。


■Azure 環境での G3 活用例
Azure Virtual Machines に お け る
CPU クレジット減少の検知
Azure Virtual Machines には複数のシリ
ーズがある。そのうち、例えば B シリー
ズの仮想マシンでは、CPU の基準パフォ
ーマンスを 100 % 使用していない場合、
仮想マシンのインスタンスのクレジット
が蓄積されていく。クレジットが十分に
蓄積されると、アプリケーションで高い
CPU パフォーマンスが必要になった際
に vCPU の使用量を最大 100 % まで引き上げることができる。負荷の急増に対応可能かつ価
格設定も手頃な一方で、CPU クレジットが枯渇すると性能が制限されてしまうため、 CPU ク
レジットが枯渇しそうな場合はいち早く検知し、高いパフォーマンスが必要なタイミングとクレ
ジット減少のタイミングがかぶらないように注意しなければならない。


このため、システムの安定稼働のためには、CPU 使用率の監視(SNMP 監視)だけでなく、CPU
クレジットの監視(Azure Monitor API 監視)も重要となる。System Answer G3 の傾向分析機能
や将来予測機能を使用することで、この課題の解決と Azure のさらに柔軟な活用を見込むことが
できる。


【効果・感想】
導入から数か月が経過し、データが蓄積されてきたことで、トレンドライン機能による分析が活
用できるようになり、しきい値超過のタイミングや短期・長期でのパフォーマンス変化を視覚的
にわかりやすく実感することができた。また、Windows Update の際に WSUS の TCP セッシ
ョンの確立数を確認することで、回線帯域の制限から同時に 5,000 台前後の処理が上限であるこ
とが分かった。さらに、配布がどれくらいの日数で終わっているかまで確認することができ、今
後の運用設計にも非常に役立った。


【更なる高度化への取り組み】
台風の時期や非常事態宣言発令になると、休校情報の確認のために学生からのアクセスが集中し
て Web サーバーの負荷が高騰し、遅延が起きることがある。このとき、ユーザーからの指摘が
入る前にこちらから Web サーバーの情報を確認して、手動でのスケールアウトが必要かどうか
判断できるようにしたいと考えている。そのため Web サーバーの情報だけでなく Azure のアプ
リケーションゲートウェイの状態も可視化できるように、テンプレート化をアイビーシーに依頼
しているところである。


また、今後は他の校務システムにも監視範囲を広げ、全てのシステムにおいて高品質なデータ収
集と迅速な対応を目指したい。




<企業情報>【アイビーシーについて】
IBC は、2002 年の設立以来、性能監視分野に特化した事業を展開しており、IT システムの稼働状
況や障害発生の予兆などを把握する IT システム性能監視ツールの開発 販売およびコンサルティ

ングを手掛けています。


社 名:アイビーシー株式会社
本 社:〒104-0033 東京都中央区新川 1 丁目 8 番 8 号 アクロス新川ビル 8F
代 表 者:代表取締役社長 加藤 裕之
設 立:2002 年 10 月
事業内容:IT システム性能監視ツールの開発/販売/サポート
IT システムの性能評価サービス
IT システムの設計・構築、コンサルティング
IoT セキュリティ基盤サービスの開発/提供
各種機器、ソフト販売


<本件に関するお問い合わせ>
■アイビーシー株式会社
電話 :03-5117-2780
E-mail:info@ibc21.co.jp

8057