インドネシア大手セメント会社PT Indocement Tunggal Prakarsa Tbk. 社とのMOU締結に関するお知らせ

2023 年5月 22 日
各 位

会 社 名 ア ミ タ ホ ー ル デ ィ ン グ ス 株 式 会 社
代表者 代表取締役会長兼 CVO 熊野英介
( コ ー ド 番 号 : 2 1 9 5 東 証 グ ロ ー ス )
問合せ先責任者 代表取締役社長兼 CIOO 末次貴英
T E L ( 0 7 5 ) 2 7 7 - 0 3 7 8 ( 代表 )


インドネシア大手セメント会社 PT Indocement Tunggal Prakarsa Tbk.社との
MOU 締結に関するお知らせ
~同国における脱炭素・循環型事業の進出を目指す~



アミタホールディングス株式会社は、PT Indocement Tunggal Prakarsa Tbk.(以下、イン
ドセメント)と 2023 年5月 19 日に「共同事業調査のための覚書」 (以下、本合意)を締結し
ました。両社は本合意に基づき、インドネシアにおける事業連携を視野に、カーボンニュー
トラルおよびサーキュラーエコノミー等を推進するための包括的な事業可能性調査を共同で
実施します。




1. 本合意の概要と狙い
(1) 目的
⚫ 期間:2023 年5月 19 日~2025 年5月 31 日
⚫ 内容:インドネシアにおけるカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーを促
進するための包括的な事業可能性調査。初期検討事業として、2023 年末を目途に産業廃
棄物・一般廃棄物由来の代替燃料・原料を調達・製造・供給する事業の実現性を分析し、
事業構造を検討する。
(2) 狙い
インドネシアでは廃棄物の多くが埋立処分されていると言われており、自然や生物に対す
る環境汚染が懸念されています。また、カーボンニュートラルを達成するためには、資源の
有効利用が不可欠です。アミタグループはこの課題を解決すべく、インドネシア大手のセメ
ント製造会社の一つであるインドセメントと共同で事業の立ち上げを検討し、現地での調査
を行います。
さらに、アミタグループが日本で展開する「資源の分別回収」
「コミュニティの形成」機能
を併せ持つ、互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION®※1」や、カ
ーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーに向けた循環型ビジネスの創出を支援
する Cyano Project※2など、循環型社会の実現に向けた事業を同国においても今後展開し、
企業や自治体の持続性を高めていくことを構想しています。
2. 背景
インドネシアの人口は 2021 年時点で約 2.7 億人にのぼり、世界第 4 位の規模となっています。
さらに 2010 年頃からは、都市部の人口比率が農村部の比率を超え、首都ジャカルタを中心に大都
市への人々の移動が進行しています。今後も人口増加や都市化は継続すると予測され、住宅や商
業施設の建設需要の高まりなどに伴い、セメント需要も拡大する見込みです(2020 年のセメント
消費量:世界第5位、2021 年の生産量:世界第6位)。しかし、セメント生産は産業別にみて CO2
排出量が2番目に多く(図参照)、インドネシアは世界第8位の CO2 排出国となっています。


今回、本合意を締結するインドセメントは、CO2 排出量ゼロを目標に、セメント・骨材・生コン
クリートの市場で主要な市場シェアを持つ、世界最大規模の建材・ソリューションメーカーであ
るドイツのハイデルベルグマテリアルズの一員です。同社は、脱炭素化・サステナビリティに力
を入れるなど、環境に配慮した事業展開を目指しており、専門性を有した事業パートナーを求め
ていました。


一方、アミタグループは、45 年以上にわたり日本の環境ビジネスを牽引してきました。1992 年
以降は、産業廃棄物をセメントの代替原料・燃料等に 100%リサイクルし、焼却・埋立量の削減、
自然資源の保全とともに、セメント業界の CO2 削減に寄与する事業を展開しています。また、ESG
市場をいち早く開拓し、循環型ビジネスモデルへの移行戦略支援サービスや、国際基準の脱炭素
経営コンサルティングを提供するなど、サステナビリティ経営に関する高度な専門性を有してい
ます。近年は、マレーシアに続く新たな海外市場として、インドネシアにおける事業可能性を検
討していました。


このたび、両社はインドネシアにおけるカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミー
を促進するため、アミタグループの技術・ノウハウを活かした包括的な事業可能性調査を共同で
実施することに合意しました。初期段階として、2023 年末を目途に、産業廃棄物・一般廃棄物由
来の代替燃料・原料を調達・製造・供給する事業の実現性を検討します。




参考:IEA ネットゼロシナリオにおける産業からの直接的な CO2 排出量、2000 年から 2030 年




3. インドセメントの概要
会社名 PT Indocement Tunggal Prakarsa Tbk.
所在地 Wisma Indocement 8 Floor,
Jl. Jenderal Sudirman Kav. 70-71, Jakarta 12910, Indonesia
事業内容 セメントブランド「Semen Tiga Roda」と「Semen Rajawali」を生産する、インドネシア大
手セメント製造会社の一つ。現在、インドセメントとその子会社は、セメント製造・販売
(主力事業)や生コンクリート、骨材・トラス採掘など、複数の事業分野に従事し、従業
員数は約 3,400 人。13 の工場を有し、年間総生産量は 2,550 万トン。工場は西ジャワ州ボ
ゴールのシテウレアップ工場に 10 カ所、西ジャワ州チルボン工場に2カ所、南カリマン
タン州コタバルのタルジュン工場に1カ所。2022 年、インドセメントは PT Semen Bosowa
Maros および PT Bosowa Corporindo と資産リース契約を締結。ハイデルベルグマテリアル
ズは 2001 年以来、インドセメントの大株主となっている。
代表者 代表取締役社長 Christian Kartawijaya
設立 1975 年
URL https://www.indocement.co.id/




4. 業績に与える影響
本合意の締結が当社の業績に与える影響は軽微です。



以 上



※1:MEGURU STATION®に関する詳しい内容はこちら
※2:Cyano Project に関する詳しい内容はこちら

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