国際無線標準通信規格「Wi-SUN enhanced HAN」準拠プロトコルスタックを開発

NEWS RELEASE
2018年4月2日
株式会社アイ・エス・ビー


国際無線標準通信規格「Wi-SUN enhanced HAN」準拠プロトコルスタックを開発


株式会社アイ・エス・ビー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:若尾逸雄)は、このたび、「Wi-SUN(Wireless
Smart Utility Network)」の新たな規格「Wi-SUN enhanced HAN(Home Area Network)」に準拠した通
信プロトコルスタックを開発致しました。
本プロトコルスタックは、Wi-SUNアライアンスで制定された宅内IoT機器用の従来規格「Wi-SUN HAN」に、多
段中継機能(1段)、スリープ機能を搭載した機器との接続機能等を加えたものです。そのため、本プロトコルスタック
により、宅内の様々な場所に設置された各種センサ、メーター、モニタ機器からの情報をより確実に収集できます。
なお、本プロトコルスタックは「Wi-SUN enhanced HAN」規格に準拠したCTBU(Certified Test Bed Unit)用
のプロトコルスタックとしてWi-SUNアライアンスの認証試験に合格しております。


1.背景
昨今、再生可能エネルギー分野における大規模HEMS実証実験や2016年から開始された電力の小売り
自由化、2017年のガス自由化によりHEMS市場が活性化しており、今後のWi-SUNの普及に対し、更に期
待が高まっております。
現在、Wi-SUNは、スマートメーターとHEMSコントローラ間の1対1通信(いわゆるBルート)用の無線通信
方式として、全国の電力会社に採用されており、また、HEMSコントローラと各家電機器をつなぐHAN用通信
方式としても採用されています。
これは Wi-SUN HAN と呼ばれており、基本的に多段中継機能はありません。この Wi-SUN HAN に
多段中継(1段)機能やスリープ機能を搭載した機器との接続機能(※)等を拡張規格として追加したものが
「Wi-SUN enhanced HAN」です。
当社は、「Wi-SUNアライアンス」発足当初より加盟し、Wi-SUN HAN規格化の策定にも貢献して参りまし
た。また、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同でWi-SUN HANの通信プロトコルスタックの
開発も行ってきました。


(※)このプロトコルスタックにより、電池で駆動するスリープ機能搭載の機器に接続できるため、システムとし
て低消費電力化、また機器の設置等運用コストの削減が期待できます。


2.今回の開発成果
今回、当社は、商用可能な「Wi-SUN enhanced HAN」規格に準拠した本通信プロトコルスタックを開発
しました。この開発は、商用に必要となる長期運用のための機能を整備し、各種Wi-SUN認証済みモジュー
ルに搭載可能な通信プロトコルスタックとすべく、京都大学大学院情報学研究科原田博司研究室(以下、京都
大学 原田研究室)と共同で行ったものです。
また、Wi-SUNアライアンスより 「Wi-SUN enhanced HAN」 に準拠したCTBU(Certified Test Bed
Unit)用のプロトコルスタックとして認証を取得しました。
なお、京都大学からの技術移転も受け既に「Wi-SUN Bルート及びHAN」用のプロトコルスタックの開発も
行っており、今回の成果により現状のWi-SUNアライアンスが策定したHAN側の規格に準拠したプロトコルス
タックの開発を当社として全て完了したことになります。


3.今後の展望
スマートメーターは、低消費電力化や運用コストの抑制、低価格化が期待されております。今回開発したプ
ロトコルスタックは、それらのニーズに応えるとともにHEMSコントローラやHAN向け各家電機器向けのデバ
イス上で高効率の動作を実現することが可能となります。
今後は、「Wi-SUNアライアンス」にて実施されている相互接続検証試験イベント(プラグフェスト)に参加す
る企業との相互接続性検証を行っていくとともに、早期に販売を開始し、より一層、社会のスマートエネルギー
化に貢献してまいります。


●用語説明
・Wi-SUN HAN(Home Area Network)
家庭内ネットワーク向けでHEMSコントローラと各家電機器をつなぐ1対多の通信が可能となる規格。

・Wi-SUN enhanced HAN(Home Area Network)
Wi-SUNアライアンスが策定したWi-SUN HAN規格と同様の規格で1段の多段中継とスリープモード
(電池駆動の機器向け)機能を有する規格。

・エコーネットコンソーシアム
概 要:1997年に設立し「ECHONET Lite」規格などを確立している。
URL:https://echonet.jp/

・CTBU(Certified Test Bed Unit)
Wi-SUNアライアンスが認めた参照標準となるWi-SUN無線機のこと。

・Wi-SUNアライアンス
概 要:スマート・ユーティリティー・ネットワークの製品および技術に従事する主要企業グループが、遠隔地からのワイア
レス・スマートグリッドデバイスと家電製品との通信を向上する相互接続規格の認証および推進をサポートするた
めに創立。Wi-SUN アライアンスは、低電力消費のスマートメーターと遠隔無線センサー・ネットワークの互換性を
保証する手段の一つとして、バッテリー駆動装置の無線通信向けに新設定されたIEEE802.15.4g規格と、同
規格準拠のMACレイヤープロトコルをサポートする。
URL:http://www.wi-sun.org



Wi-SUNは、Wi-SUN Allianceの登録商標である。
このプレスリリースに登場するすべての製品およびサービスはそれぞれの所有者の商標ないしは登録商標です。




◆本件に関する技術的な問い合せ先: ◆本記事に対するお問い合せ先:
(株)アイ・エス・ビー プロダクト営業推進部 担当:庵 (株)アイ・エス・ビー 管理本部
TEL 03-3490-7052 TEL 03-3490-1761(代)
連絡先:https://m2m.isb.co.jp/contact/ 連絡先: ml-isb-info@isb.co.jp
Web: http://m2m.isb.co.jp/ Web: http://www.isb.co.jp/



※本ニュースリリース記載の会社名・商品名は各社の商標または登録商標です。
※記載された内容は、2018年4月2日現在のものです。
Product Certificate
This certificate lists the features that have successfully completed Wi-SUN Alliance
Conformance and Interoperability Testing conducted at a Wi-SUN Approved Test Laboratory


For details, see www.wi-sun.org




Certification Identifier: WSA 0142 Product Category: Radio Module
(HEMS Controller, Relay, End
Date of Certification: March 19, 2018 Device, Sleep Device)

Company Name: ISB Corporation and Product Profile: Wi-SUN Profile for
ROHM Co., Ltd. Echonet Enhanced HAN

Product Name: BP35C0 Frequency Band(s): 920-928MHz
(JP)
Model Number: -

Hardware Version: Ver. 1.00 Certification Summary

Firmware Version: Ver. 1.00 CRSL Version Number: CRSL 1V17

CRSL Date: February 9, 2018




For and on behalf of Wi-SUN Alliance:




Chin-Sean Sum,
Certification Program Manager

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