PET/CT 診断用DICOM ビューアを商品化

NEWS RELEASE
2018年1月30日

国立大学法人 旭川医科大学
株式会社アイ・エス・ビー




PET/CT 診断用 DICOM ビューアを商品化




株式会社アイ・エス・ビー(本社:東京都品川区、代表取締役社長:若尾逸雄 以下 アイ・エス・ビー) は、国
立大学法人旭川医科大学(以下 旭川医大)が保有する「陽電子放射断層撮影装置(以下 PET)」および 「コ
ンピュータ断層装置(以下 CT)」における画像処理等に関する特許を活用し、このたび、医療用の DICOM ビュ
ーアの商品化開発、製品の発売を開始いたします。PET/CT は、悪性腫瘍(がん)の診断等に汎用的に活用さ
れていますが、その画像ビューアソフトは必ずしも医師(読影医)によって使いやすいものではありませんでした。
このような中で、旭川医大 放射線医学講座 沖崎貴琢 准教授が使い勝手の良い PET/CT ビューアを開発し、
診断効率向上を実験実証していました。アイ・エス・ビーは沖崎准教授の指導の下、このソフトウェアをベースと
し、医療機関で実際に使用できるよう商品化を行ったものです。


1. 製品化の背景
がんの発見や治療効果の確認のため、PET/CT 画像が診断に使われる。PET は、がん細胞が糖質に集
積しやすい性質を利用し、放射性物質を含む糖質に似た薬剤を被験者に注射し、部位の放射線の状況
からがんの有無を検査する。このデータを CT のコンピュータ断層撮影画像と重ね合わせることにより、
より精度の高い検査が可能となる。しかし、がんの位置を正確に把握するためには、複数の断面画像を
読影医が目視にて比較検討しなければならず、1 患者当たりの読影時間の長時間化、読影医の負担の
増加、見落としの危険性という問題も生じていた。


2. 商品化について
旭川医大 沖崎准教授は前項の問題を改善するため、読影医としての経験を生かし、自ら使い勝手の
良い PET/CT ビューアを開発、旭川医大として以下の特許を取得した。具体的には、簡単な操作により
SUV 値(※)を取得し、短時間で読影レポートの作成を可能にするとともに、画像の高画質化によりがん
の見落としを減らすことを可能とした。このことにより、実験実証において、約 3 割の効率化(読影時間の
短縮)が確認された。
特許第 5863330 号 「画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム」
内容:SUV 値の連続表示ウインドウを持つ目的断層探索高速化ユーザーインター
フェースについて
特許第 5863554 号 「画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム」
内容:高解像度化画像処置について
アイ・エス・ビーでは、旭川医大より当該特許の実施権を取得し、沖崎准教授の協力のもと、医療機関
で使用できるよう商品化開発を行ってきた。また、そのために自社のビューア(商品名:L-ShareViewer
(エルシェアビューア))について、昨年、「医薬品医療機器法(薬機法)」の認証を取得した。
認証番号 : 229ADBZX00127000


(※)SUV 値・・・standard uptake value の略で、部位への放射線集積度を表す値。体重等の
条件も考慮し算出される。


3. 今後の展開について
アイ・エス・ビーとして、自社販売、医療商社を経由した販売活動を行っていく。また、医療機器メーカー
等に対し、OEM 販売も検討していく。


旭川医大およびアイ・エス・ビーは、今後とも現場の声を商品に反映し、医療分野における社会貢献に
努めてまいります。

*L-Share は(株)アイ・エス・ビーの登録商標です。


当社「L-Share 製品」の詳細については以下の HP をご覧ください。
http://lshare.isb.co.jp/index.html


◆本記事に対するお問い合せ先:
(株)アイ・エス・ビー
プロダクト営業推進部
TEL 03-3490-7052、FAX 03-3490-5051
我孫子事業所
TEL 04-7185-3800(代)、FAX 04-7185-1433
Web:http://lshare.isb.co.jp/


国立大学法人旭川医科大学総務部
研究支援課 社会連携係
TEL:0166-68-2197、FAX:0166-66-0025
Email:rs-sr.g@asahikawa-med.ac.jp
Web:http://www.asahikawa-med.ac.jp/


※記載された内容は 2018 年 1 月現在のものです。

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