CO2排出削減に貢献する型内塗装技術の普及に向けた取り組みを強化

各 位 2021 年 12 月 28 日
株式会社GSIクレオス
経営企画部 企画広報課

CO2 排出削減に貢献する型内塗装技術の普及に向けた取り組みを強化
−KraussMaffei 社製 ColorForm 成形機用ポリウレタン注入機(日本国内製)の販売を決定−


株式会社GSIクレオス(東京都千代田区/代表取締役 社⻑執行役員 吉永直明)は、環境対応
を追い風に、CO2 排出削減に貢献する KraussMaffei Technologies GmbH※(ドイツ、以下、
KraussMaffei)の型内塗装技術が国内の自動車業界等の注目を集める中、同社の日本法人である
クラウス・マッファイ・ジャパン株式会社(愛知県大府市、以下、クラウス・マッファイ・ジャパン)
により国内での生産が開始される ColorForm 成形機用のポリウレタン注入機の販売を行うことと
しましたので、お知らせいたします。
これにより、同成形機用の注入機の調達が容易となり、国内のニーズにいち早く対応することが
できるようになります。また、KraussMaffei グループをはじめとするバートナー企業との連携を
強化するとともに、当社で取り扱う ColorForm 成形機、専用樹脂塗料および同成形機用注入機の
パッケージでの供給力・販売力を高め、本塗装技術および関連商材を国内で普及させてまいります。
※欧州最大手のプラスチックプロセス設備メーカー


KraussMaffei が、2010 年、プラスチック関連技術では世界最大の展示会である K 展(ドイツ)
で提唱した型内塗装技術、ColorForm は、その後 10 年の時を経て自由な加飾表現と塗装工程の
大幅削減が可能な生産技術として確立されたばかりではなく、昨今では、環境に優しく、自動車等
の生産現場で極めて CO2 排出削減効果が高い塗装代替技術として世界的に高い注目を浴びて
います。


ColorForm および複合材関連の射出、ポリウレタン注入機の正規代理店である当社は、この数年
ColorForm 成形でのコア技術である金型と専用ポリウレタン樹脂塗料の国内サプライチェーンを
構築する目的で協業パートナーの育成に取り組んできました。
金型は、精密金型技術で定評のある株式会社岐阜多田精機に、2020 年 1 月、 トンの対面式の、


ColorForm 成形、2 色成形およびミューセル成形が出来る試作開発機を納入し、成形プロセスと
金型設計ノウハウを取得してもらうとともに、専用塗料では、プラスチック塗装技術において高い
評価を得ている武蔵塗料ホールディングス株式会社、ドイツの塗料メーカーである Rühl Puromer
GmbH および当社の 3 社間でグローバルアライアンス契約を 2019 年 10 月に締結しました。3 社
共同で、国内自動車メーカーが要求するきめ細かい品質要求に適応するための塗料改良や調色
サービスを行っており、当社は、金型および塗料の両面から型内塗装技術の国内普及活動に注力
しています。


【ColorForm 成形の特徴】
1.塗装工数・人員の大幅削減 2.加飾表現の自由度改善と高級感のあるクリア塗装
3.不良率削減と歩留り率の大幅改善 4.低温成形(70〜90℃)、低圧成形(20〜30Bar)
5 無溶剤、省エネルギー成形 6.優れた自己修復機能を持ち、傷が残らない塗膜
7.成形機内での完全自動化と生産省スペース
加飾表現の自由度を示す例として、高光沢、つや消し、マーブル模様や合皮の組合せなど従来
工法では不可能であったマルチデザイン(写真参照:2020 年 KraussMaffei 中国デモサンプル)を
ワンプロセスで表現することができます。使用するウレタン系樹脂は、プロセス温度での樹脂粘度
が極めて低く、金型の精緻なデザインをそのまま表現できるためです。




写真 ワンプロセスのマルチデザイン事例


また、最近では、加飾フィルムや PC 材の保護膜としてクリアポリウレタンをコーティングする
ニーズが高まっており、LED 基板と組み合わせて照明機能を持った高機能加飾技術として欧米・
中国市場で自動車内外装部品への採用検討が増えています。今年発売された BMW iX のフロント
グリル、9 月のミュンヘンモーターショーで展示された BMW コンセプトカー、i Vision Circular
の内装ドアトリムやフロント部位の光学部品として採用された Smart Bar がその一例となります。


自動車メーカーにおいては、2030 年代のガソリン車の販売禁止に向け、生産見直しによる CO2
の大幅削減や LCA 対策として、カーボンニュートラルへの取り組みが至上命題になっており、
ColorForm を代表例とする型内塗装技術は、今後ますますそのニーズが高まってくることが期待
されています。
こうした需要家からの強いニーズに応えるべく、当社は、KraussMaffei グループとの協議を重ね、
クラウス・マッファイ・ジャパンで ColorForm 用ポリウレタン注入機の設計・生産の国産化準備を
2022 年にも始めることで基本合意に至りました。具体的には、従来通り当社が販売窓口となり、
注入機部分の生産と国内メンテナンスサービスを 2023 年よりクラウス・マッファイ・ジャパンが
行うことになりました。
今後両社は、設計・生産とサービス体制構築を急ぐ一方、当社では、国内射出成形機メーカーと
の連携も視野に入れ、ビジネスコーディネーターとして、クラウス・マッファイ・ジャパンを含め
たパートナー企業とともに、新たな市場を開拓してまいります。


以 上


■本商材に関するお問い合わせ 機材ソリューション部 営業課 Tel 03-5211-1812
■本件に関するお問い合わせ 経営企画部 企画広報課 Tel 03-5211-1802

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