CFRP複合材料開発における材料試験から試作成形まで国内初のワンストップサービスを事業化

2021 年7⽉7⽇
株式会社GSIクレオス
経営企画部 企画広報課
Tel 03-5211-1802


CFRP 複合材料開発における材料試験から試作成形まで国内初のワンストップサービスを事業化
― 株式会社 ICEM への出資と共同事業提携に合意 ―


株式会社GSIクレオス(東京都千代⽥区、代表取締役 社⻑執⾏役員:吉永 直明、以下「GSIクレオ
ス」)は、株式会社 ICEM(⽯川県能美市、代表取締役社⻑:斎藤 義弘、以下「ICEM」)への出資により、共

で⾃動⾞、鉄道⾞輌、および社会インフラを含む幅広い市場を対象とする、カーボンファイバーなど炭素繊
維強化複合材料(CFRP)の材料試験から材料特性の定義付け、解析エンジニアリング、成形試作とその物性
評価に⾄るまで⼀貫した国内唯⼀のワンストップサービスの提供を開始いたします。


当社は 2015 年に⾃動⾞軽量化プロジェクトを発⾜し、複合材成形プロセス技術の世界のリーディングカン
パニーである独国 KraussMaffei 社のプレスおよび射出技術を活⽤した最先端プロセス技術の提供や、⾼圧⽔
素容器製造で世界最先端の量産技術を持つ独国 Roth Composite Machinery 社および英国の複合材料特性試
験、解析エンジニアリングサービスの Engenuity 社等と連携し、主に欧州と国内で幅広い複合材ビジネスネ
ットワークを構築して来ました。
今回提供するサービスは、ICEM が「包括的連携に関する協定書」を交わしている⾦沢⼯業⼤学内の⾰新複
合材料研究開発センター、通称 ICC(以下「ICC」)が持つ成形試作装置、材料試験機、評価試験装置等の研
究開発リソースを活⽤し、これまで構築した国内外ネットワークを駆使して幅広い分野の複合材開発ニーズ
に対応するものです。


これまで、⽇本の代表的な強化繊維であるカーボンファイバーは、⽣産量では世界市場の 6 割強のシェア
を占めながら、複合材料の⽤途開発分野ではわずか 1 割程度と低⽔準であることが指摘されてきました。最
適設計が困難であること、強度解析と実測⽐較にもとづく開発に時間を要すること、そして、量産技術採⽤
への⽀援が得られにくいなどの⾼コスト要因が複合材料の採⽤と国内普及への⼤きな障害になっています。
当社は、今回の ICEM を通じた産学連携により、こうした⾼コスト要因の解決を図ることで幅広く複合材
料の⽤途開発と普及を後押しするとともに、⾃動⾞や鉄道⾞輌などの軽量化による使⽤エネルギーの削減に
貢献し、SDGs に係る社会的課題の解決に取り組んでまいります。


当社グループでは、事業環境の変化へ対応すべく、
「環境」
「⽣活・健康」
「エネルギー」を成⻑事業分野と
定め、事業ポートフォリオの⾒直しを⾏っており、本件もその⼀環として決定したものです。本事業につき
ましては、グループの次世代を担うコア事業の⼀つとして育成してまいります。


【株式会社 ICEM について】
複合材料製品の試作開発、製造および ICC 内で実施される研究開発の⺠間企業との橋渡しや、⼤学のリソ
ースを活⽤したエンジニアリングサービスの提供を⽬的として 2017 年 5 ⽉に設⽴されました。
ICEM は⾦沢⼯業⼤学と先端的な研究活動と、産業化を推進するとともに、
「ICC を産学連携のイノベーシ
ョンプラットフォームとして持続的な発展に資する活動」において連携することを⽬的とした「包括的連
携に関する協定書」を⾦沢⼯業⼤学と取り交わしています。


【ICC について】
2014 年⽂部科学省の「地域資源等を活⽤した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」で設
⽴された⾦沢⼯業⼤学内の研究開発センターで、複合材料における⾰新的な製造技術を開発し、⾃動⾞・航
空機だけでなく、建築・⼟⽊、社会インフラを含む様々な複合材料の応⽤分野において、
「低コストかつ⼤
量⽣産を可能とする」モノづくりと技術普及を⽬指しています。


以 上


<本件についてのお問い合わせ>
株式会社GSIクレオス(経営企画部 企画広報課) Tel: 03-5211-1802

5265