コンソーシアムにおける共同研究成果の論文掲載について

2020年8月20日
各 位
会 社 名 株式会社フェニックスバイオ
代 表 者 名 代 表 取 締 役 島 田 卓
(コード番号:6190 東証マザーズ)
問 合 せ 先 専務取締役管理部長 田村 康弘
(TEL 082-431-0016)


コンソーシアムにおける共同研究成果の論文掲載について

当社は、当社製品であるPXBマウス及びPXB-cellsの新薬開発における有用性検証を目的と
して、2016年にコンソーシアム(CMHL Consortium)を組成し、北米の製薬企業中心に(現
在、本コンソーシアムには製薬企業8社、CRO1社及び大学1校が参画。 )共同研究を進めて
おります。
この度、コンソーシアムでの研究成果として、研究テーマのひとつが論文として学術誌に
掲載されましたのでお知らせいたします。

1.論文について
この度、コンソーシアム参画メンバーであるTakeda Pharmaceutical Company Limited,
Cambridge, MAの研究チームの論文(タイトル:Prediction of Human Disproportionate
and Biliary Excreted Metabolites Using Chimeric Mice with Humanized Liver)が
「Drug Metabolism and Disposition (ASPET:米国薬理学会)」に下記のとおり掲載されま
した。
当社は、今後もコンソーシアムでの研究を通じて、PXBマウスの有用性の検証及び用途開
発を進め、新薬開発にPXBマウスが寄与できるよう努めてまいります。

2.論文の内容
Prediction of Human Disproportionate and Biliary Excreted
(1) タ イ ト ル
Metabolites Using Chimeric Mice with Humanized Liver
医薬品開発において、実験動物では検出されず、ヒトでのみ検出される主要
代謝物はdisproportionate metabolite(以下、「DM」)と呼ばれている。
本研究では、DMを持つ4種の化合物をPXBマウスとSCIDマウス(注)に投与
した。その結果、PXBマウスではすべての化合物でDMが検出され、SCIDマウ
スではほぼ検出されなかった。4化合物のうち、抗ヒスタミン薬である
DesloratadineのDMは、臨床において投与早期(0-4時間)のサンプルからは検
出されるが、投与24-48時間には検出されない。この現象はPXBマウスで再現
(2) 要 約
され、DMはDesloratadineを投与したPXBマウスの胆汁中から検出された。こ
のDMは腸内において腸内細菌によりさらに代謝されるため、投与24-48時間
には検出されないことが判明した。PXBマウスは、臨床では採取することが
できない胆汁を採取し、医薬候補品やその代謝物のクリアランスを調べるこ
とができることから、ヒトにおける薬物動態を理解するために非常に有用な
ツールである。以上の4つのDM実験の結果から、PXBマウスは医薬品開発にお
いて、ヒト特異的代謝物の検出に有用であると考えられた。
※注.本研究では、PXBマウス(ヒトの肝細胞を持つマウス)と比較する実験動物(コントロール動
物)としてSCIDマウスを使用。


以 上

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