豪州でのバナジウム探鉱プロジェクト参画に関するお知らせ

2022 年 9 月 27 日


各 位
会 社 名:出 光 興 産 株 式 会 社
代表者名:代表取締役社長 木藤 俊一
(コード番号:5019 東証プライム市場)
問合せ先:経理財務部 IR 室長 茂木 大輔
(TEL : 03 - 3213 - 9307)



豪州でのバナジウム探鉱プロジェクト参画に関するお知らせ

出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤 俊一、以下「当社」
)は、豪州でのバ
ナジウム探鉱プロジェクト「リンドフィールド プロジェクト “Lindfield Project”)
」に参画します。当
プロジェクトへの参画に向け、豪州クイーンズランド州にバナジウム探鉱鉱区を保有するクリティカル ミネ
ラルズ グループ社 (Critical Minerals Group、以下「CMG 社」)の IPO 株式 32.22%を本日取得しました。出
資は、豪州の当社子会社である出光オーストラリア(Idemitsu Australia Pty Ltd、本社:ブリスベン)が
クリティカルミネラル(重要鉱物)鉱山事業推進を目的として新たに設立した、出光ミネラルズオーストラ
リア(Idemitsu Minerals Australia Pty Ltd、出光オーストラリア出資 100%)を通じて行います。


豪州は鉱物資源に恵まれており、バナジウムをはじめとする多くのクリティカルミネラルが賦存します。
当社は約 40 年にわたる豪州での石炭鉱山の操業で培ってきた事業基盤を生かし、石炭鉱山操業業務と親和性
があるクリティカルミネラル鉱山事業への参入を検討してきました。今回のリンドフィールド プロジェクト
への参画は、その第一弾となります。


豪州政府は脱炭素化に向けたエネルギー転換を推進しており、太陽光発電や風力発電といった再生可能エ
ネルギーの導入を促進していますが、導入拡大における課題として電力系統の安定化が挙げられます。この
課題解決に寄与する技術として、大容量の蓄電技術が注目されており、バナジウムを電解液に使用するバナ
ジウム・レドックスフロー電池※1(以下「VRFB」)もそのひとつです。当社は今後、CMG 社とともに、探鉱・技
術コンセプトスタディーを進め、VRFB 向けの利用を想定したバナジウム生産の事業化可能性を検討します。


尚、本件が当社の業績へ与える影響は軽微です。


【プロジェクト概要】
プロジェクト名:リンドフィールド プロジェクト
想定埋蔵資源 :五酸化バナジウム(V2O5)・高純度アルミナ(HPA)※2
場所 :クイーンズランド州・ジュリアクリーク(タウンズビルから 650km 西)





当社は今後も、クリティカルミネラル鉱山事業の知見とネットワークを構築し、豪州のエネルギー転換に
積極的に対応していくとともに、低炭素・脱炭素事業の創出に取り組みます。


※1 レドックスフロー電池

バナジウムなどのイオンの酸化還元反応を利用して充放電を行う蓄電池です。他の蓄電池が、電極の化学変化で充放電をするのに対し、

電解液の化学変化(酸化還元反応)で充放電を行います。電極や電解液の劣化がほとんどなく長寿命であり、発火性の材料を用いていな

いことや常温運転が可能なことから安全性が高く、電力系統用蓄電池に適した特性を持っています。



※2高純度アルミナ(HPA)

発光ダイオード、時計窓用サファイア等の単結晶材料、高強度セラミックス工具、磁気テープ用研磨材などに幅広く使用されています。

近年では、エネルギー、自動車、半導体やコンピューターなど高い成長が期待される分野での需要が拡大しています。




【参考:CMG 社概要】
名称:Critical Minerals Group(クリティカル ミネラルズ グループ)
所在地:Level 7, 50 Cavill Avenue, Surfers Paradise, QLD 4217, Australia
代表:Scott Drelincourt
事業内容:バナジウム・金・銅等の鉱物資源探鉱


以上





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