次世代電池向け固体電解質の商業生産に向けた実証設備の稼働開始

2021 年 11 月 5 日
各 位
会 社 名 出 光 興 産 株 式 会 社
代表 者 名 代表 取 締役 社 長 木 藤 俊一
(コード番 号:5019 東 証 第1部)
問合 せ先 経理 財 務部 IR 室長 関 根 宗宏
(TEL : 03 - 3213 - 9307)


次世代電池向け固体電解質の商業生産に向けた実証設備の稼働開始

出光 興 産株 式 会社(本 社:東京 都 千代 田 区、社 長:木 藤 俊 一 、以 下 当社)は、次世 代 電池として有 望
な全 固体 リチウムイオン電 池 ※1 向 け固 体電 解 質の商 業生 産 に向 けた実 証設 備 を、当社 の主 力 事 業所 の
一つである千 葉事 業 所内 に建 設し、このたび稼 働 を開始しました。全 固体 リチウムイオン電池 は EV 向 け
等に早 期の実用 化 が求 められており、そのキーマテリアルである固 体 電解 質 に対するニーズが近 年益 々
高まっています。本 装 置を用 いて固体 電 解質 の量産 プロセス実 証を進 め、早 期 事業 化を目 指 してまいりま
す。




商 業 生 産 に向 けた実 証 設 備 の建 屋 外 観



近年 、世界 各 国において厳しい環 境 規制 や脱 炭 素 社会 の実現 に向 けた目 標 が掲 げられ、 EV や定置 用
電池 等 の市 場が急 拡大しています。その中で全固 体 リチウムイオン電 池は、航 続距 離 の拡 大・充 電 時間
の短 縮・安 全 性向 上 等に寄与 する、EV 普 及の鍵を握る次 世 代電 池として実 用化 開 発が進んでおり、EV
以外 のさまざまな用 途 への適用 範 囲拡 大も見 込まれています。
こうした中 、当 社 は全 固 体 リチウムイオン電 池のキーマテリアルである固 体電 解 質を開発しています。 当
社は石 油化 学 事業 で培った高純 度 の硫 化リチウム製造 法を確 立しており、さらに硫化 リチウムを原 料とす
る硫化 物 系固 体 電 解質 について数多 くの特許 を保有 しています。これまで蓄 積してきた技術 を実 用 化し、
原料 からの一 貫 生産と安 定供 給 体制 の構築 を目 指 すべく、固 体 電解 質の商 業 生産 に向 けた実 証 設備 を
建設し、稼働 を開 始しました。今 後は固 体電 解 質の量産 プロセス実証 およびさらなる性 能 向上 等 を図 り早
期事 業 化を推 進してまいります。
また、当社は 2021 年 5 月に発表した中期経営計画の見直しにおいて、2030 年ビジョンを「責任ある変革者」と
定め、既存の製油所・事業所といった製造拠点を新たな低炭素・資源循環エネルギーハブへと転換する「CNX※2 セ
ンター構想」を掲げています。当社は 2030 年までに CNX センターのモデルを構築することを目指しており、固体電
解質の製造基地としての製油所・事業所の有効活用についても検討を進めてまいります。
※1 全 固体 リチウムイオン電池 :
リチウムイオン電 池の一 種 で、正極と負 極間 のイオンの伝 導を固 体の電 解質 が担う電 池 。
※2 CNX:Carbon Neutral Transformation


以上

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