スタンプ式めっき用金めっき薬品の開発に関するお知らせ

2023 年 10 月 24 日
各 位
会 社 名日本高純度化学株式会社
代表者名 代表取締役社長 小島 智敬
(コード番号4973 東証プライム)
問合せ先 技術開発部長 柴田 和也
(TEL. 03-3550-1048)


スタンプ式めっき用金めっき薬品の開発に関するお知らせ

このたび当社は、世界初※1 のスタンプ式めっき処理用電解金めっき薬品を開発しましたので、下記
の通りお知らせ致します。



1.スタンプ式めっき処理
トヨタ自動車株式会社様が開発した、スタンプを押すようにめっき処理を施す技術です。
金属イオンを通す膜を押し当てながら電解めっきする技術で、固相電析(SED:Solid Electro
Deposition)とも呼ばれます。
従来の水槽に入れた多量のめっき液に対象物を浸漬するめっき処理ではなく、対象物の必要な部位に
のみ少量のめっき液でめっき処理ができるため、廃液量は約 30 分の 1※2 に、CO2 は約 3 分の 1※2 に削減
することが可能となり、環境負荷を大幅に低減できるめっき処理です。


2.スタンプ式めっき用金めっき薬品
従来の金めっき薬品では金イオンが膜中を通過できず、スタンプ式金めっきを実現することができま
せんでした。この度、トヨタ自動車株式会社様、石福金属興業株式会社様、ミカドテクノス株式会社様
と協力し、金イオンの膜透過性を実現した全く新しいタイプの金めっき薬品を開発しました。
具体的には、毒物であるシアンを使用せず、レモンイエローの金めっき皮膜を形成することが可能で
す。本技術を用いて作製した金めっき皮膜は、従来のシアン系金めっき薬品を用いて作製した金めっき
皮膜と同等のワイヤーボンディング性能を示します。




図1 スタンプ式金めっき皮膜外観 図2 スタンプ式めっき処理装置
3.今後の取り組み
今後は要素技術開発フェーズから製品開発フェーズに移行し、ミカドテクノス株式会社様の開発した
スタンプ式めっき処理装置との最適化を行いながら、サンプル評価に向けた準備を進めてまいります。
今回の開発成果は、2024 年 1 月開催の展示会「ネプコンジャパン」当社ブースにてご案内予定です。




4.本技術開発に伴い貢献可能な SDGs 目標




※1 2023 年 10 月 18 日現在。日本高純度化学株式会社調べ
※2 トヨタ自動車株式会社様調べ
以 上

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