ミニCas9発明、日本で特許成立のお知らせ

2023 年 12 ⽉ 22 ⽇
各 位
会社名 株式会社 モダリス
代表者名 代表取締役 CEO 森⽥ 晴彦
(コード:4883、東証グロース)
問合せ先 執⾏役員 CFO ⼩林 直樹
(TEL. 03-6822-4584)


ミニ Cas9 発明、⽇本で特許成⽴のお知らせ

l 当社が独⾃に開発し、出願したミニ Cas9 特許出願「改変された Cas9タンパク質及びその
⽤途」が⽇本および中国で特許査定。
l 当社独⾃の CRISPR を⽤いたエピゲノム編集技術などで利⽤可能な⼩型 dCas9。AAV など
搭載可能な遺伝⼦(トランスジーン)のサイズに制限があるベクターで利⽤する場合に、プ
ロモーターなど他のパーツのために必要なスペースを提供。

当 社 の ミ ニ Cas9 の 発 明 に 関 す る 特 許 出 願(特 願 2020-523211 お よ び
201880050453.1(PCT/JP2018/021068))が、⽇本特許庁および中国国家知識産権局(China National
Intellectual Property Administration)からそれぞれ査定の通知を受けましたのでお知らせします。

Cas9 を⽤いてエピゲノム編集を⾏う場合には送達ツールとしてアデノ随伴ウィルス(AAV)な
どのウィルスベクターあるいは脂質ナノカプセル(LNP)を送達に使うのが、送達効率および安
全性の点で⼀般的です。⼀⽅で、体内の特定の臓器や組織、あるいは細胞種を狙おうとする
と、LNP と mRNA の組み合わせでは選択性を出すことが困難であることから、神経疾患や筋
⾁疾患などを狙おうとすると AAV が合理的な選択肢となります。しかしながら、AAV にはト
ランスジーンの上限サイズが 4.9kb 程度となっていることから、Cas9 などの⼤型のトランスジ
ーンを送達することには困難が伴います。

本特許発明に含まれる Staphylococcus aureus 由来のミニ Cas9 は、構造解析などから明らかに
なった機能維持に不要である⼀部の領域を、当社の研究成果により短縮化したものとなりま
す。エピゲノム編集に⽤いられるプロモーターやその他のパーツを Cas9 と連結した転写因⼦
などと共に AAV を搭載するのに必要なスペースを提供することが可能になります。
本ミニ Cas9 技術は、当社の技術ポートフォリオを強化し、他の類似技術との差別化を図ると
ともに、現在の治療法が満たさない遺伝性疾患のニーズに対して画期的治療薬を提供するこ
とを可能にします。

エピゲノム編集:DNA やヒストンのメチル化などを制御することにより、遺伝⼦配列はそのま
まの状態で、遺伝⼦のオン・オフを制御すること。

dCas9: ゲノム編集の切断酵素である Cas9 の切断活性を取り除いた酵素。転写因⼦などと連結し
て塩基置換やエピゲノム編集に⽤いられる。
以 上

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