ADLibシステムを用いた抗体親和性向上に関する論文掲載のお知らせ

2022 年 10 月 11 日
PR 情報


各 位
会 社 名 株式会社カイオム・バイオサイエンス
代表者名 代表取締役社長 小林 茂
(コード:4583 東証グロース)



ADLibⓇシステムを用いた抗体親和性向上に関する論文掲載のお知らせ



当社の抗体作製技術ヒト ADLibⓇシステムによる抗体の親和性向上に関する研究成果が、国際的な学術雑誌
である「mAbs 誌」に掲載されました。


抗体の親和性向上は、取得した抗体が標的により強く結合できるようにする技術で、抗体創薬においては必
須の技術となりつつあります。ヒト ADLibⓇシステムは、1 つのシステムで標的に対する抗体作製だけでなく、
親和性向上も併せて実施することが可能であり、創薬標的に対する高親和性のヒト抗体を迅速かつ効率的に創
出しうる技術です。当社では過去の研究において、ADLibⓇシステムで取得した抗体(ADLibⓇ抗体)が ADLibⓇ
システムが持つ遺伝子の組換え活性化機構を生かし、効率良く親和性向上を起こせることを示しておりました
が、本研究ではこのシステムを応用して、さらに ADLibⓇ抗体以外の他の抗体作製技術で取得した抗体につい
ても親和性向上を行うことが可能か検討しました。その結果、ハイブリドーマ法などで取得した哺乳類の抗体
遺伝子を持つ抗体においても、抗体の親和性向上により高親和性抗体が取得できることを実証しました。
本結果は、抗体創薬におけるヒト ADLibⓇシステムの利用可能性を拡げ、当社で推進している創薬研究や受
託研究を促進するものと期待しています。



論文概要
タイトル : Fast-tracking antibody maturation using a B cell-based display system


著 者 : Hitomi Masuda, Atsushi Sawada, Shu-ichi Hashimoto, Kanako Tamai, Ke-Yi Lin,
Naoto Harigai, Kohei Kurosawa, Kunihiro Ohta, Hidetaka Seo and Hiroshi Itou


掲 載 先 : mAbs
Volume 14, 2022 -Issue 1
https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/19420862.2022.2122275



<ADLibⓇシステム>
ニワトリ DT40 細胞の抗体遺伝子の組換え活性化によって抗体を作製する技術であり、1)治療薬や診断薬の
候補抗体の作製が迅速である(セレクションからスクリーニングまで最短 10 日間程度で完了)
、2)独自の多
様化メカニズムに基づいた抗体作製が可能、3)得られた抗体の標的に対する結合力の強化(親和性向上)が
容易、といった特長を有しております。ADLibⓇは当社の登録商標です。


【本件に関する問い合わせ】
株式会社カイオム・バイオサイエンス IR 担当
電話:03-6383-3746

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