Tribodyを用いた新規がん免疫療法薬創製に関する論文掲載のお知らせ

2022 年9月8日
PR 情報


各 位
会 社 名 株式会社カイオム・バイオサイエンス
代表者名 代表取締役社長 小林 茂
(コード:4583 東証グロース)



Tribody™を用いた新規がん免疫療法薬創製に関する論文掲載のお知らせ



当社の多重特異性抗体 Tribody™での新規がん治療薬の創製を目指して Ceinge-Biotecnologie Avanzate(以下、
Ceinge )と行ったがん免疫療法に関する共同研究 の成果が、国際的な学術雑誌である Journal of
Experimental & Clinical Cancer Research 誌に掲載されました(題名:
“Novel Tri-Specific Tribodies
induce strong T Cell Activation and anti-Tumor effects in vitro and in vivo”。本共同研究の学術雑

誌への掲載は 2 報目となります。


当社は、これまでにがん治療を目的とした Tribody™フォーマットの T Cell Engager として Tb535H(開発
コード:CBA-1535、標的分子:5T4×CD3×5T4)の抗腫瘍活性を検証し、現在、日本国内において CBA-1535 と
して臨床第 1 相試験を進めております。本共同研究では Tb535H をベースに、
「免疫チェックポイント阻害分
子」の機能を導入し、3 つの標的分子に結合する Tribody™を構築することにより、Tb535H よりも強力な抗腫
瘍活性を示し、特に 5T4×CD3×PD-L1(53L10 型)の組み合わせにおいて最も強い腫瘍増殖抑制効果を発揮す
ることを示しました。また Tribody™フォーマットが、これまでのがん免疫療法では十分に効果が期待できな
かった患者さんへの新たな治療薬創製に貢献しうる有用な技術であることに加え、薬価抑制による医療経済へ
の貢献にも有用と論じています。
なお、当社では本共同研究によって得られた成果について特許出願を完了しており、特に 53L10 型 Tribody
™は今後の当社創薬パイプラインとして研究開発、事業化を推進してまいります。



論文概要
タイトル : Novel Tri-Specific Tribodies induce strong T Cell Activation and anti-Tumor effects
in vitro and in vivo


著 者 : Margherita Passariello, Asami Yoshioka, Kota Takahashi, Shu-ichi Hashimoto,
Toshikazu Inoue, Koji Nakamura and Claudia De Lorenzo


掲 載 先 : Journal of Experimental & Clinical Cancer Research
Passariello et al. J Exp Clin Cancer Res (2022) 41:269
https://doi.org/10.1186/s13046-022-02474-3



<Ceinge-Biotecnologie Avanzate>
Ceinge は 1983 年に設立されたナポリにある公的研究機関です。Ceinge は、人類の健康に特化した分子生物学
や先進バイオテクノロジーの分野で活動しており、遺伝病の研究、診断の分野でイタリア国内外において優秀
な業績を残しています。
<53L10 型 Tribody™ (PTRY)について>
53L10 型 Tribody™(PTRY) は、3つの抗原結合部位の標的をそれぞれ、固形がんに発現が認められる 5T4、
免疫細胞である T 細胞上の CD3、残る 1 つを免疫チェックポイント阻害に関与する PD-L1 とした、がん治療用
抗体です。本共同研究における先の論文(Passariello, M. et al. Int. J. Mol. Sci. 2022, 23(7): 3466、
140120220324510167.pdf (xj-storage.jp))では、免疫チェックポイント阻害分子が Tribody フォーマット上
で機能することを報告しましたが、これを当社にて臨床試験段階の Tribody, CBA-1535 に適用し組み合わせる
ことで、多重特異性抗体の機能をより高める効果が期待されます。



【本件に関する問い合わせ】
株式会社カイオム・バイオサイエンス IR 担当
電話:03-6383-3746

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