「TUG1 ASO」に関する論文公開のお知らせ

2023 年 8 ⽉ 23 ⽇
<各位>
N A N O M R N A 株 式 会 社
代表取締役社⻑ 秋永 ⼠朗
(4571 東証グロース市場)
問合せ先 IR担当 ⼟屋 千映⼦
電話番号 03-3241-0553


「TUG1 ASO」に関する論⽂公開のお知らせ


名古屋⼤学 近藤豊教授らと協⼒して今年度中の医師主導治験の開始に向けて研究開発を進めており
ます「TUG1 ASO」に関連する論⽂について、⾼い学術的価値が求められる英国科学誌「Nature
Communications」オンライン版(2023年8⽉22⽇付、英国夏時間)に掲載されたことが、名古屋⼤学
および浜松医科⼤学から発表されました。


名古屋⼤学および浜松医科⼤学 プレスリリース
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical_J/research/pdf/Nat_230822.pdf


「TUG1 mediated R loop resolution at microsatellite loci as a prerequisite for cancer cell
proliferation」とタイトルされた本論⽂は、⻑鎖⾮翻訳RNA「TUG1」が、がん細胞の活発な増殖によっ
て⽣じる複製ストレス「R-loop構造」を解消し、がんの増殖を助ける分⼦機構を世界で初めて明らかに
したものです。


TUG1は、膠芽腫など悪性度の⾼いがんで⾼発現しているタンパク質に翻訳されないRNAであり、が
んの増殖・⽣存に必須で、TUG1を抑えると強い抗腫瘍効果が得られることがわかっていました。今回
の報告は、TUG1がどのように働き、その働きを抑えると何故がん細胞は死ぬのか、について分⼦レベ
ルで解明しており、TUG1の働きを抑える「TUG1 ASO」の有⽤性を明らかにするものです。


当社パイプライン「TUG1 ASO」は、がんの増殖を助け、細胞死を抑制するTUG1の働きを阻害する
ASO(アンチセンスオリゴ核酸)をポリマー技術と融合し腫瘍へのデリバリーを可能とする抗腫瘍製剤
です。難治性のがんである脳腫瘍の⼀種「膠芽腫」の有効な治療薬となりうるものと⼤きく期待されて
おり、近藤豊教授を中⼼研究者として、研究から開発までをカバーできる2期連続での⽇本医療研究開
発機構(AMED)の⾰新的がん医療実⽤化研究事業に採択されています。当社は引き続き、近藤豊教授
との緊密な連携のもと、計画に従い本年度の医師主導治験の開始準備を進めてまいります。


なお、本メカニズムを利⽤したTUG1 ASOによる治療薬の開発については、2023年8⽉10⽇に既報の
とおり、当社がサブライセンスつきの独占実施権を保有しており、当社パイプラインとして製薬企業へ
の導出に向けた活動を今秋よりIPガイアのチャネルを通じて実施する予定です。


また、TUG1 ASOのメカニズムについては、8⽉25⽇(⾦)に当社HPにて動画解説を配信する予定
ですので、ご覧ください。


以上

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