DNAワクチン技術を用いたエボラ出血熱抗血清製剤開発でカナダのサスカチュワン大学と提携

News Release

平成 28 年4月 26 日
アンジェス MG 株式会社




DNA ワクチン技術を用いたエボラ出血熱抗血清製剤開発で
カナダのサスカチュワン大学と提携


当社は、DNA ワクチン技術を応用して、エボラ出血熱対策医薬品として抗血清製剤の開
発を進めておりますが、この度、ワクチンと感染症の研究開発では世界でも有数の施設であ
る カ ナ ダ の サ ス カ チ ュ ワ ン 大 学 の Vaccine and Infectious Disease Organization -
International Vaccine Centre(VIDO-InterVac)と共同で、抗血清製剤の特性、製造および品
質向上の検討を進めることになりましたのでお知らせいたします。


当社が開発を進める抗血清製剤は、エボラ出血熱ウイルスのタンパク質をコードする
DNA ワクチンをウマに接種し、その血清に含まれる抗体を精製して製造する治療薬です。
当社が既に実施した予備的な検証試験において、 DNA ワクチンの接種によりウイルスタ

ンパク質に対する高い抗体価を有するウマ血清が製造できることを確認しております。
サスカチュワン大学の VIDO-InterVac は、 年に渡りヒトおよび動物のワクチンおよび


感染症の研究開発において実績を上げてきた研究機関です。世界でも有数のウイルス研究
設備を有し、感染症に対する革新的なワクチンや免疫治療薬の開発において海外の企業・機
関と連携しています。


本件に関し、当社代表取締役社長山田英は以下のように述べています。
「日本国内ではエボラウイルスに対する抗血清の効果や品質を検討する施設がないことか
ら、広く海外の施設を検討しておりましたが、カナダのサスカチュワン大学の VIDO-
InterVac が今までの実績や経験から最適であると判断いたしました。当社が開発を進める
エボラ出血熱抗血清製剤については、海外の研究機関等からの関心も高く、従来計画してお
りました国内対応だけではなく、広く海外との連携も視野に入れて検討していくことが重
要であると考えております。」


当社は、今後、エボラ出血熱抗血清製剤の早期実現化に向け、開発を進めて参ります。





(ご参考)
抗血清製剤について
抗血清製剤とは病原体の増殖を阻害する抗体(中和抗体)を有効成分とする医薬品です。
感染予防効果を得るのに時間を要するワクチン療法とは異なり、すでにウイルスに感染し
てしまった患者の病態の重篤化を抑制するものです。動物(ウマ等)に病原体や毒素を投与
してから血清を精製し、得られた抗体を含む成分を患者に投与することで、免疫を持たない
患者の病態の重篤化を阻止します。抗血清製剤は破傷風やジフテリアなどの治療薬として
実績があります。


DNA ワクチンを用いた抗血清製剤について
当社が開発を計画する抗血清製剤は、エボラ出血熱ウイルスのタンパク質をコードする
DNA ワクチンをウマに接種して得られる、ウイルスタンパク質に対する抗体を精製して製
造します。DNA ワクチン技術を用いることで、病原ウイルス自体を取り扱わないため安全
に、かつ短い期間で製造できることから、緊急の対策を必要とするエボラ出血熱治療薬とし
て適していると考えられます。なお、当社はこの DNA ワクチン技術を保有する米国 Vical
社(Vical Incorporated、本社:カリフォルニア州サンディエゴ、President & CEO:Vijay
B. Samant)から、国内の独占的開発販売権を取得しております。


以上




お問い合わせ先

アンジェス MG株式会社 経営戦略本部 経営企画部 広報・IR 担当

TEL: 03-5730-2641





4546