半導体関連材料向け表面先端加工装置受注に関するお知らせ

NEWS RELEASE


2023 年 6 月 19 日
各 位
会 社 名 株式会社ジェイテックコーポレーション
代表者名 代 表 取 締 役 社 長 津 村 尚 史
(コード番号:3446 東証プライム)
問合せ先 取 締 役 管 理 部 長 日 谷 哲 也
(TEL. 072-655-2785)


半導体関連材料向け表面先端加工装置受注に関するお知らせ

当社は、国内外企業より半導体関連材料向け表面先端加工装置を受注しましたので、下記の通りお
知らせいたします。





1.受注の概要
この度、大阪大学から技術導入しました表面加工技術を用いた各種加工装置について、国内外企業
から総額 300 百万円を受注いたしました。


受注内訳
① 受注装置:プラズマ援用研磨法
受注総額 100 百万円
② 受注装置:プラズマ化学気相加工法(タイプ A 機)
受注総額 100 百万円
③ 受注装置:プラズマ化学気相加工法(タイプ B 機)
受注総額 100 百万円


当社では「触媒基準エッチング法(以下、CARE)、
」「プラズマ援用研磨法(以下、PAP)、
」「プラズマ
化学気相加工法(以下、PlasmaCVM)
」など次世代の表面先端加工技術の実用化を推進しております。本
加工技術は特に半導体関連材料、機能性材料に適しており、当該受注は当社技術を高く評価いただい
た結果であると考えております。
尚、現在も、CARE、PAP、PlasmaCVM などの表面加工技術について、各方面より多数のお問い合わせ・
お引き合いを頂いており、今後も独自の表面加工・研磨技術及び装置の開発を推進、実用化へと展開を
図ってまいります。
なお、本件受注は、2022 年8月 12 日公表の「2022 年6月期 決算短信」に記載した「2023 年6月
期の業績予想」に一部織り込み済みであり、2023 年6月期の業績予想に修正はありません。


2.今後の見通し
当社の中長期成長戦略「Innovation2030」に掲げた目標を実現するため、各種半導体材料等の表面
先端加工技術の実用化、高度化を図り、製品展開を推進し、企業価値向上に努めてまいります。
※各加工技術の概要は下表のとおりです。


表:CARE,PAP,Plasma CVM の概要
加工技術 加工原理 加工対象物 製品例
CARE 触媒作用を活用した原 SiC,Ge2O3,GaN, パワー半導体※1
子単位の加工法 AlGaN,Al2O3,SiO2, SAW フィルター※2
Si,ニオブ酸リチウム
(LN),タンタル酸リチ
ウム(TN)
PAP 研磨面に対してプラズ 単結晶ダイヤモンド, ダイヤモンド基板※3
マによって活性化した SiC,GaN パワー半導体※1
酸素等を備える研磨法
Plasma CVM 反応性ガスのプラズマ SiO2,Si,SiC SOI ウエハ※4
による化学的反応によ パワー半導体※1
る加工法 水晶ウエハ※5


※1 パワー半導体とは、高効率な電力変換システムの構築に不可欠な素子です。例えば、太陽光発電や
風力発電から得られた直流電力を交流電力に変換する際に、パワートランジスタを使用したインバータ
ーが使用されます。また、自動車や鉄道などの交通機関においても、パワー半導体を使用した制御シス
テムが採用されています。


※2 SAW フィルターとは、電子回路内の不要な信号を取り除くことができるため、様々な電子機器で広
く使用されています。また、SAW フィルターは、小型化や省電力化が可能なため、モバイル機器や IoT 機
器などの分野でも需要が高まっています。スマートフォン、GPS 受信機、デジタルテレビ受信機に使用さ
れています。


※3 ダイヤモンド基板とは、人工的に合成されたダイヤモンドを基材とした電子部品の基板であり、高
い物理特性を持つことから、情報端末の計算処理や通信速度のさらなる高速化、大電流の電力制御を必
要とする電車や自動車など幅広い分野での利用が期待されています。


※4 SOI ウエハとは、シリコンオンインシュレーター(Silicon On Insulator)ウエハの略称であり、
シリコン層とシリコン酸化物層(絶縁層)という二つの層があるウエハです。SOI ウエハは、低消費電力
化、高集積度、高速動作などの要件を満たすために開発された革新的な半導体ウエハであり、最近で
は、モバイル機器、IoT 機器、自動車、医療機器などの分野での利用が進んでいます。


※5 水晶ウエハとは、石英(SiO2)を主成分とする透明な結晶で作られたウエハであり、高い電気特性
を持っています。主に電気機器、光通信、センサー、時計などの分野で使用されます。




以 上

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