亜塩素酸水の噴霧の安全性を、動物を用いた評価試験で確認

2021 年 1 月 26 日


各位


会 社 名 株 式 会 社 新 日 本 科 学
代 表 者 名 代表取締役会長兼社長 永 田 良一
(コード番号:2395 東証第一部)
問 合 せ 先 専 務 執 行 役 員 角﨑 英志
電 話 (TEL:099-294-2600)




亜塩素酸水の噴霧の安全性を、動物を用いた評価試験で確認

弊社は、株式会社 NSF エンゲージメント及び株式会社空間除菌からの依頼を受けて、亜塩素酸水製剤(クロラス
酸水製剤)の噴霧をラットに 4 週間にわたって反復曝露させたときの安全性評価試験(亜急性吸入毒性試験)を
弊社安全性研究所において実施し、亜塩素酸水に起因する病変がないことを確認しました。
亜塩素酸水は、食品工場や飲食店・スーパーマーケットなどで実績のある除菌剤で、多様な細菌・ウイルス・カビ
に対して優れた除菌力を有し、食品添加物殺菌料にも登録されています。


■本安全性評価試験の概要と結果
亜塩素酸水(200 ppm)を噴霧曝露させた群(噴霧群)と陰性比較対照として噴霧曝露を行わなかった群(対照群)
の 2 群構成としました。各群には SD 系ラット(試験開始時 6 週齢)雌雄各 10 匹を設定しました。


噴霧群及び対照群のラットは、それぞれ異なるブース(床面積約 5.8 m2 高さ 2.2 m)の中に設置したケージ内で飼
育しました。亜塩素酸水の噴霧は以下の条件としました。市販の噴霧器(株式会社空間除菌製)を用いて 200
ppm の亜塩素酸水をブース内に噴霧しました(写真 1)。1 回の噴霧は 1 分間とし、その後の 59 分間は噴霧を停
止しました。このサイクルを 1 日あたり 14 サイクル、合計 14 時間連続して行いました。


なお、この噴霧曝露条件は以下の通り、典型的なオフィス環境と比較できます。
飼育ブースの空間容積は、床面積 100 m2 で天井高 2.5 m のオフィスの約 1/20。1 回の噴霧量は、オフィスでの
推奨噴霧量(1 時間あたり 10 分間)の 1/10 に相当します。亜塩素酸水の 1 日噴霧時間は、オフィスでの通常使
用時間 8~10 時間の 1.4~1.75 倍でした。
すなわち、本安全性評価試験での亜塩素酸水の噴霧曝露は、オフィス環境と比較して、空気中の濃度は約 2 倍、
噴霧時間は約 1.5 倍の長時間実施された、と外挿可能です。


安全性評価のため、試験期間中にラットの一般状態を毎日観察し、摂餌量及び体重を週 1 回測定しました。4 週
間の噴霧曝露終了時点で病理検査(剖検、組織・器官重量、組織学的検査)を実施しました。その結果、一般状
態に異常はみられず、摂餌量と体重推移に亜塩素酸水噴霧による変化はみられませんでした。加えて、病理検
査(剖検、組織・器官重量、組織学的検査)においても亜塩素酸水噴霧の影響はみられませんでした。


本試験条件下で得られた結果から、オフィス環境と比較して約 2 倍濃度で約 1.5 倍の時間に噴霧した亜塩素酸
水の曝露により、ラットに安全性を懸念させる変化は認められなかったと結論しました。


 株式会社 NSF エンゲージメント 代表取締役社長 廣松 茂氏のコメント
「オフィスにおける感染症対策は、今や経営者にとっての最重要課題となっています。オフィスのプロである
弊社は、クロラス酸水(亜塩素酸水)と専用噴霧器を軸とした最適ソリューションの提供を行っています。クロ
ラス酸水は既に有効性と安全性が実証されていますが、今回、噴霧時の安全性が第三者の専門機関によっ
て実証されたことはとても大きな意味があると考えています。人が集う“場”における安全な空間と安全な習慣
をつくることで、社会に貢献して参ります」

 株式会社空間除菌 代表取締役社長 森久 康彦氏のコメント
「この度、弊社機器によるクロラス酸水の噴霧において吸入毒性試験を行い、安全性が確認できました。クロ
ラス酸水の除菌効果はもとより、クロラス酸水の噴霧による除菌効果は、第三者機関より実証されています。
オフィスなどで推奨している濃度と噴霧時間を考慮した試験での安全性が確認されたことは、感染症対策と
してご使用を検討されている多くの方々に、除菌効果と安全性の両面からお使いいただけると思います。活
用の場がさらに広がることを期待しています」




■株式会社 NSF エンゲージメントについて
ソニーの働く場を支えてきた「総務の専門家集団」を母体とし、NTT ファシリティーズとソニーコーポレートサービス
(現ソニーピープルソリューションズ)の合弁会社として 2019 年に設立されました。ニューノーマル時代のオフィス
に求められる安全性、生産性向上に取り組んでいます。新たな感染対策ソリューションとして「クロラス酸水」を活
用した空間除菌システムをプロデュースし、オフィスだけでなく、学校や劇場など、さまざまな規模の「人が集う
“場”」に対し「安全空間×安全習慣」の提供を目指しています。
本社:東京都品川区


■株式会社空間除菌について
株式会社空間除菌は、空間を除菌する設備機械、及びその周辺材料、機器、サービスの企画開発製造販売に
特化した専門メーカーです。2016 年からクロラス酸水の専用噴霧器を開発、2020 年 3 月より販売し、大手食品メ
ーカーなどの製造現場や飲食店をはじめ、さまざまな企業・自治体に導入されています。
本社:東京都千代田区



■株式会社新日本科学について
株式会社新日本科学は、医薬品、医療機器及び再生医療等製品の開発に必須な非臨床試験の受託研究業界
で国内のトップシェアを誇る東証一部企業です。国内外の製薬企業を中心とする顧客に対して、国際的に要求さ
れる高度な実施基準を遵守した信頼性の高いデータを提供しています。


写真 1: ブース内での飼育状況と噴霧曝露の様子

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