「生体ストレス可視化マウス」販売開始のお知らせ

2018 年5月 16 日
各 位
会 社 名 株式会社トランスジェニック
代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
(コード番号 2342 東証マザーズ)
問合せ先 取 締 役 船 橋 泰
( 電 話 番 号 03-6551-2601)



「生体ストレス可視化マウス」販売開始のお知らせ

株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡市)は、このたび「生体ストレス可
視化マウス」を、2018 年5月 16 日から販売開始いたしますのでお知らせいたします。

【概要】
当社は、創薬研究ツールとして汎用性の高いモデルマウスを提供すべく、大学研究機関との共同研究
による開発、および外部研究機関からのライセンス導入を推進しております。
このたび販売を開始いたします生体ストレス可視化マウスは、当社が既に販売開始している病態可視
化マウスのラインナップ拡充を目的として、学校法人金沢医科大学(学長:神田享勉、石川県河北郡内
灘町)と国立大学法人熊本大学(学長:原田信志、熊本県熊本市)と共同開発したマウスで、目でみえ
ない細胞ストレスについて、ストレスが生じた時にだけ光により可視化することを可能にする「Tg 型
UMAI マウス(生体ストレス可視化トランスジェニックマウス) 」です。
本マウスの開発は、岩脇隆夫教授らのグループが開発し当社が販売しております病態可視化マウスラ
インナップ( 「Tg 型 ERAI-LUC マウス(小胞体ストレス可視化トランスジェニックマウス)、 」「KI 型
ERAI-LUC マウス(小胞体ストレス可視化ノックインマウス)、 」「Tg 型 OKD48-LUC マウス(酸化ス
トレス可視化トランスジェニックマウス) および 」 「Tg 型 IDOL マウス(炎症可視化トランスジェニック
マウス)」 )に加わることにより多面的にストレスと疾患との関係の研究がすすむことが期待されます。

今後、当社は本マウスを含めてモデルマウス事業を強力に推進することで、中長期的なジェノミクス
事業の成長を図ります。

<発光シグナル解析に用いられた「UMAI」マウスの全身写真>
※多様な原因により生じたストレスを生体マウスで検出が可能です。
<参考文献>
Sci Rep. 2017 Apr 7;7:46230.
Transgenic mouse model for imaging of ATF4 translational activation-related cellular stress
responses in vivo.
Iwawaki T, Akai R, Toyoshima T, Takeda N, Ishikawa TO, Yamamura KI




◆ご参考 :細胞ストレスとは
細胞ストレスとは、細胞レベルのストレスのことで、低酸素ストレスなどの組織内要因(細
胞外)で生じるストレスと、酸化ストレスや小胞体ストレスなど細胞内のストレスがあり、
様々な疾患に関与することが報告されています。

小胞体ストレスとは
小胞体ストレスとは、細胞内におけるタンパク質の製造、品質管理工場である小胞体で、
不具合で生じた変性タンパク質(不良品タンパク質)が蓄積することにより引き起こされ
るストレスのことをいい、細胞内に蓄積することにより細胞死が誘導され、アルツハイマ
ーなどの神経変性疾患、メタボリックシンドローム、がんなどの要因になると考えられて
います。

酸化ストレスとは
酸化ストレスとは、体内の酸化反応が亢進する状況のことをいい、DNA、脂質やタンパ
ク質などの生体成分の酸化変性、細胞機能の障害を引き起こします。さらに、これら変性
生体成分が、動脈硬化、糖尿病、リウマチなどの要因になると考えられています。

炎症とは
炎症は、創傷、微生物感染、自己免疫疾患などが原因として起こり、発赤、腫脹、発熱と
いった急性炎症の症状を呈します。慢性化した炎症は、老化、がん、動脈硬化、肥満、神
経疾患など様々な病態と関わっていることが示唆されています。炎症箇所には、様々な炎
症性細胞が浸潤し、炎症性因子を発現することが知られており、その代表的な因子として
IL-1β (interleukin 1 beta) があげられます。



◆当社製品・サービス: モデルマウス製品ラインナップ
遺伝子改変マウスを用いた非臨床試験受託




以上

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