当社グループ会社の(株)新薬リサーチセンターにおけるアトピー性皮膚炎モデルマウスを用いた非臨床試験受託サービス開始のお知らせ

2018 年2月6日
各 位
会 社 名 株式会社トランスジェニック
代 表 者 名 代表取締役社長 福 永 健 司
(コード番号 2342 東証マザーズ)
問合せ先 取 締 役 船橋 泰
( 電 話 番 号 03-6551-2601)



当社グループ会社の(株)新薬リサーチセンターにおける
アトピー性皮膚炎モデルマウスを用いた非臨床試験受託サービス開始のお知らせ



当社グループ会社の㈱新薬リサーチセンター(代表取締役社長:福永 健司、北海道恵庭市、以下「新
薬リサーチセンター」 )は、アトピー性皮膚炎モデルマウスにつきまして、非臨床試験受託サービスを
2018 年 2 月 13 日より開始することになりましたので、お知らせいたします。

このたび非臨床試験受託サービスを開始するアトピー性皮膚炎モデルマウスは、兵庫医大皮膚科学講
座山西清文教授らの研究グループが開発した、ヒトのアトピー性皮膚炎と類似した症状を自然発症する
マウスです。ヒトのアトピー性皮膚炎患者の皮膚には IL-33 が増加することが報告されており、当該マ
ウスは IL-33 を皮膚に過剰発現させ、ヒトのアトピー性皮膚炎症状で認められる免疫応答を再現するこ
とに成功したものです。当社は、当該モデルマウスについて権利保有する学校法人兵庫医科大学(以下
「兵庫医大」 )及び国立大学法人三重大学(以下「三重大」 )と独占ライセンス契約を締結(2015 年 10
月 20 日リリース)し、新たな事業展開を検討してまいりました。アトピー性皮膚炎モデルマウスを用い
た非臨床試験受託サービスは、新規治療法の開発に貢献することが期待されます。

当社は、収益性が高いモデルマウスの拡充、及び先に公表しました新中期経営計画「中期Vision2020」
に掲げました事業間シナジーの創出による収益拡大を目指しており、このたびのアトピー性皮膚炎モデ
ルマウスに関する独占ライセンス契約に基づき開始する非臨床試験受託は、本中期経営計画の成長戦略
の一環で取り組むものです。

本独占契約の2018年3月期連結業績への影響はございませんが、今後も特異性の高いサービス提供を通
じて、積極的に業績拡大につなげてまいります。

※当社製品・サービス: モデルマウス製品ラインナップ
遺伝子改変マウスを用いた非臨床試験受託

<参考文献>
Proc Natl Acad Sci U S A. 2013 Aug 20;110(34):13921-6.
Skin-specific expression of IL-33 activates group 2 innate lymphoid cells and elicits atopic
dermatitis-like inflammation in mice.
Imai Y, et al



<特許>
PCT/JP2014/061931「アトピー性皮膚炎モデル動物及びその用途」
◆ご参考
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎とは、 増悪・寛解を繰り返し、 かゆみのある湿疹症状で、アトピー素因(本
人または家族がアレルギー性鼻炎、喘息、結膜炎などのアレルギー性の疾患を持ち、アレル
ギー反応に関与する免疫グロブリン E(IgE)というたんぱく質 を産生しやすい体質)を有
することが特徴です。皮膚が乾燥した状態で侵入した、ダニ、ほこり等のアレルギーの原因
となる物質(アレルゲン)に免疫細胞が反応して炎症反応を引き起こされます。患者数は推
計 37 万人(厚生労働省 平成 23 年患者調査)で、主な治療法は抗炎症の外用薬とスキンケ
アといった対症療法であり、病態に基づいた治療薬の開発が待たれている。

インターロイキン33(Interleukin 33; IL-33)
インターロイキンとは、免疫担当細胞(リンパ球、単球、マクロファージなど)が産生する
生理活性物質の総称です。IL-33 は、 様々な臓器の上皮細胞や血管内皮細胞の核内に局在し、
細胞外へ放出されて免疫細胞を活性化します。アレルギー疾患、関節炎、糖尿病・炎症性腸
疾患など様々な疾患に幅広く関与していると考えられています。

以上

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