「エクソンヒト化マウス」に関する国際特許出願のお知らせ

2019 年 5 月 27 日
各 位
会 社 名 株式会社トランスジェニック
代表者名 代表取締役社長 福 永 健 司
(コード番号 2342 東証マザーズ)
問合せ先 取 締 役 船 橋 泰
( 電 話 番 号 03-6551-2601)

「エクソンヒト化マウス」に関する国際特許出願のお知らせ

株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡市)は、このたび「エクソンヒト化
マウス」に関して、国際特許出願(PCT 出願)を行いましたので、お知らせいたします。

1.概要
当社は、CRO 事業の成長戦略の一環として、汎用性が高く非臨床試験への展開可能な病態モデルマウスの
導入および研究開発に積極的に取り組み、ラインナップの拡充を図っています。このたびの国際特許出願は、
マウス遺伝子のイントロン※1はマウスの塩基配列を保持したままでエクソン※1だけがヒトの塩基配列を保持する
エクソンヒト化マウスを作製する技術です。
従前の相同組換え法を利用したヒトDNA導入マウスでは、遺伝子発現制御機能が損なわれていることからヒ
ト遺伝子の発現量が高値であったり低値であったりと、必ずしも正常ではなく、また、発現の組織特異性も異なる
など多くの欠点がありました。そのため、従来法で作製されたヒトDNA導入マウスでは、疾患モデルとして病態
解析には使用できるものの、治療法の開発とその有効性の検証に使用するにあたっては、正常な発現量と発現
パターンが求められることから、病態モデルとしては限界がありました。
今回、国際特許出願した本エクソンヒト化マウス技術では、エクソンはヒト化している一方で、イントロ
ンはマウスの塩基配列を保持し遺伝子発現制御領域が保存されていることから、ヒトの遺伝子発現パタ
ーンが量的にも、組織特異的にも正常に発現されることが可能となります。このことから、 この技術を用いて作製
されたヒト疾患モデルマウスは、核酸医薬等の薬剤及び遺伝子治療の効果をみる上で極めて有用と考えられま
す。
当社は、本エクソンヒト化マウス技術の事業化が、当社の CRO 事業の成長及び拡大に大きく貢献するものと
考えており、本エクソンヒト化マウス技術の世界市場での収益化に向けて国内外の知的財産権を早急に
確保し、事業優位性を図ることを目的として国際特許出願をすることといたしました。
当社は、このたびの国際特許出願を機に早期事業化に向けた開発活動を本格化いたします。

2.今後の見通し
本国際特許出願による当社の 2020 年 3 月期の業績への影響はございませんが、早期事業化を通じて
収益拡大に努めてまいります。

◆ご参考
※1 イントロン エクソン
真核生物の遺伝子にはエクソンとイントロンが
介在しており、タンパク質の遺伝情報がコード
されている領域をエクソン(翻訳配列)といい、
遺伝情報がコードされていない領域をイント
ロン(非翻訳、介在配列)といいます。
<エクソンヒト化マウス>




以上

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