FRONTEOとキングスカレッジロンドンなどの研究グループによる共同研究論文が国際的な医学ジャーナルにアクセプトされました

2020 年 12 月 11 日
報道資料
株式会社 FRONTEO


FRONTEO とキングスカレッジロンドンなどの
研究グループによる共同研究論文が
国際的な医学ジャーナルにアクセプトされました
「Concept Encoder」によるシステマティックレビューの作業効率化を検証


○株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏)は、ライフサイエン
スAI事業本部(豊柴 博義 ライフサイエンス AI CTO、日野 公洋 研究員)と英国キングスカレ
ッジロンドン 山田 朋英 客員教授らの研究グループによる、「Concept Encoder」を使ったシス
テマティックレビューの作業効率化に関する共同研究の成果が、国際的な医学ジャーナル
「Journal of Medical Internet Research (JMIR)」にアクセプトされたことをお知らせします。


Journal of Medical Internet Researchは、JMIR Publicationsが発行する、臨床情報学、健康
とヘルスケアのビッグデータ、電子医療記録、医療インフラに焦点を当てた、国際的な査読付き
オープンアクセス医学ジャーナルのひとつです。ジャーナル評価分析ツールJournal Citation
Reports 2020におけるJMIRのインパクトファクター(文献引用率)は5.03で、Q1~4のランクの
うち最も高いQ1に格付けされています。


今回アクセプトされた論文は、以下のメンバーによる共同研究をまとめたものです。


タイトル:
“Deep neural network-based machine learning reduces the screening workload for
systematic review: Investigation based on recent clinical guidelines”

責任著者:
山田 朋英 キングスカレッジロンドン Faculty of Life Science and Medicine University
Institute for Population Health、東京大学 糖尿病・代謝内科

共著者:
米岡 大輔 聖路加国際大学 専門職大学院公衆衛生学研究科
野間 久史 統計数理研究所 データ科学研究系
平池 勇雄 ハーバード大学 Department of Cell Biology
山内 敏正 東京大学 糖尿病・代謝内科
庄嶋 伸浩 東京大学 糖尿病・代謝内科
豊柴 博義 株式会社 FRONTEO ライフサイエンス AI 事業本部 ライフサイエンス AI CTO、
博士(数学)
日野 公洋 株式会社 FRONTEO ライフサイエンス AI 事業本部 研究開発部 研究チーム リサー
チャー、博士(工学)


本研究は、人工知能の活用によるシステマティックレビューおよびメタアナリシスの効率化に
ついて考察したものです。


システマティックレビューとは文献を偏りなく調査、分析するための手法で、メタアナリシス
は複数の研究の結果を統合し分析する統計解析の手法です。いずれも、最新かつ最も信頼できる
医学知見を用いて治療を行うという医療の在り方「Evidence-based Medicine(根拠に基づく医
療、EBM)」において重要な手順です。FRONTEOのライフサイエンスAIソリューションも、こ
のEBMという考え方に基づき開発しています。


本研究では、8件のランダム化比較試験※のシステマティックレビューを行うにあたり、
FRONTEOの自然言語処理AIエンジン「Concept Encoder」を利用して、手動のスクリーニング
とAIによるスクリーニングの作業負荷を比較しました。その結果、「Concept Encoder」は作業
負荷を10分の1以下に削減できるだけでなく、的確にレビューを実施できることが実証されまし
た。また、適切な論文をAIに学習させると、精度がより高まることもこの研究により明らかにな
っています。


FRONTEOでは、研究、開発、臨床、製薬など、医療に関わる全ての人々による、効率的かつ
イノベーティブな選択や決断をAIでサポートし、誰もが確かな医療にアクセスできる社会を実現
することを目指します。


※ランダム化試験:研究対象を無作為に2つのグループに分け、一方に試験によって評価したい治療等の介入
を、もう一方には別の介入方法を適用し、効果を検証する手法。ランダム化比較試験を複数集め、レビュー(シ
ステマティックレビュー)、分析(メタアナリシス)することにより、エビデンスの質を高め、臨床ガイドライ
ンに反映させる。


■Concept Encoderについて
URL:https://lifescience.fronteo.com/technology/conceptencoder/
「Concept Encoder(登録商標:conceptencoder®、読み:コンセプト・エンコーダー)」は、
FRONTEOがライフサイエンス分野に特化して開発した自然言語解析AI(人工知能)です。自由記述
のテキストデータを大量に含むメディカルデータを、エビデンスに基づいて有効に解析・活用するこ
とを目的に2018年に開発しました。「Concept Encoder」はテキスト以外のデータとの共解析も可能
であり、ライフサイエンス領域に蓄積されてきた遺伝子発現情報・バイタルや各種検査値などの数値
データとの共解析の研究を進めています。 特許登録番号:特許第6346367号


■FRONTEO について URL: https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT®」と「conceptencoder®」を用
いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援す
る、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子
証拠開示)」や、「デジタルフォレンジック調査」というリーガルテック事業をメインに、日本、米
国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。リーガルテック事業で培ったAI技術をもと
に、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野へと事業のフィールドを拡大



し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人
事・営業支援など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ上場。資
本金2,568,651千円(2020年3月31日現在)。



<報道関係者のお問合せ先>
株式会社 FRONTEO 広報担当 瀬川
FAX: 03-5463-6345 Email: pr_contact@fronteo.com


<ライフサイエンス AI 事業に関するお問合せ先>
株式会社 FRONTEO ライフサイエンス AI 事業本部
https://lifescience.fronteo.com/contact





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