JST未来社会創造事業「化学合成糖を利用する有用有機物の高速バイオ生産」の採択決定

2022 年 9 月 30 日
Green Earth Institute 株式会社


JST 未来社会創造事業
「化学合成糖を利用する有用有機物の高速バイオ生産」の採択決定
~ 脱炭素社会の実現に向けて、将来的に CO2 を原料として利用できることが期待される
化学合成糖を用いた低炭素型バイオ生産プロセスの技術実証研究を実施 ~


Green Earth Institute 株式会社(以下「GEI」 が参画する研究開発課題
) 「化学合成糖を利用する有用有機
)が公募した令和 4 年度未来社
物の高速バイオ生産」が、国立研究開発法人科学技術振興機構(以下「JST」
会創造事業において採択されました。本課題は、大阪大学大学院基礎工学研究科・中西周次教授を研究開発
)および GEI の3者で提案したもので
代表者とし、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」
す。

今回の研究開発では、大阪大学大学院基礎工学研究科がホルムアルデヒドを原料として、化学触媒により
合成される糖(以下、
「化学合成糖」
)を生産するプロセスを開発し、産総研が化学合成糖利用のための生物
資源の探索、GEI が化学合成糖を用いた有用物質のバイオ生産プロセスの実証を行います。なお、ホルムア
ルデヒドは種々の経路で CO2 から得ることができます。有用物質の生産実証としては、GEI が開発した特許
技術(特許 6894650)である 2,4-ジヒドロキシ酪酸(DHB)の生産方法を化学合成糖に適用します。大阪大
学大学院基礎工学研究科・産総研と連携した研究開発を通じて、化学合成糖の組成改良に指針を提供し、同
時に DHB 生産菌の改良に取り組みます。


DHB は家畜の飼料添加物として広く用いられている液体メチオニンの原料として期待される物質です。
液体メチオニンは 2020 年時点で約 40 億米ドル※1となるメチオニン市場の約 40%※2 を占めると言われ、こ
れまでバイオ法による生産が実現されていない化学品です。本バイオ技術が将来的に商用生産に用いられた
場合、市場性も期待され、また、大きな CO2 排出量削減に貢献できると考えられます。


従来のバイオリファイナリーでは、トウモロコシ等のバイオマスから糖を生産し、原料として用いてきま
したが、今回の研究開発では、将来的に CO2 から直接糖を得ることを目指しています。これにより、原料生
産の期間短縮および低コスト化・省エネ化が図られると同時に、従来型バイオリファイナリーが潜在的に抱
えるバイオマス原料の供給安定性や地域格差と言った課題を解決できることを期待しています。


GEI は、
「グリーンテクノロジーを育み、地球と共に歩む」を経営理念(ミッション)として、地球の様々な
問題の解決に取り組んでおり、今回の JST の研究開発事業を通じて、バイオリファイナリー分野の新しい基
盤技術の開発を進め、脱炭素社会の実現に貢献して参ります。


本件による当社業績に与える影響は軽微ですが、今後開示すべき事項が生じた場合には速やかに開示いた
します。

※1 PR TIMES 2021 年 11 月 22 日「https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003853.000067400.html」
※2 FEED Business Worldwide, JANUARY-FEBRUARY 2015 「https://www.adisseo.com/wp-
content/uploads/2015/01/FBWJanFeb2015-Adisseo-an-80-year-old-dedication.pdf」


(ご参考)2022 年9月 21 日付 JST ニュースリリース「令和4年度 採択課題・評価者一覧|未来社会創造
事業 (jst.go.jp)」



以上

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