デジタル経営実現に向け、西武グループ DX人財育成計画を策定 グループ約 20,000人の「デジタル活用人財」を牽引する300人超の「DX リーダー」を育成します

2024 年 3 月 28 日
各位
会 社 名 株 式 会 社 西 武 ホールディングス
代 表 者 代表取締役社長兼COO 西 山 隆 一 郎
(コード番号 : 9024 東証プライム市場)
問合せ先 執行役員広報部長 多 々 良 嘉 浩
(TEL.03-6709-3112)


デジタル経営実現に向け、西武グループ DX 人財育成計画を策定
グループ約 20,000 人の「デジタル活用人財」を牽引する
300 人超の「DX リーダー」を育成します

株式会社西武ホールディングス(本社:東京都豊島区、代表取締役社長兼 COO:西山 隆一郎)では、西武グループの
デジタル経営をより強力に推進するため、「DX 人財育成計画」を策定しました。西武グループ全社員に多様な育成プログ
ラムを提供し、全社員の DX 人財化を図るとともに、今後の西武グループの変革を担うコア人財に対しては専門性の高い
育成プログラムを提供します。特定の育成プログラムを修了した社員は「DX リーダー」として認定する制度を新たに導入し、
2024 年度から 2026 年度末までに西武グループ社員のうち本社部門の 16%にあたる 300 名超の認定をします。


1.DX 人財育成計画策定の背景
お客さまへ新しい価値の提供を行うためには、デジタル技術の利活用は必要不可欠です。デジタル技術(=テクノロジ
ー)とデータを利活用し、まだ顕在化されていないお客さまのニーズ(=インサイト)の発掘ができる DX 人財を育成すること
で、西武グループの重要な経営戦略であるデジタル経営の実現を目指していくため、また、お客さま目線を大切にしなが
らデジタル技術やデータを駆使し、これまでの西武グループの CX/UX を変革するとともに、新たなる CX/UX を生みだす
ことによって、西武グループが有する豊富なアセットと掛け合わされるこれまでにない新しい体験価値をお客さまへ提供し
ていくため、DX 人財育成計画の策定に至りました。


2.育成の全体像
DX 人財を 4 分類し段階的に教育・育成を実施し、それぞれに定める到達目標を 2026 年度までに達成を目指します。
(1) デジタル活用人財
< 役 割 >実務でデジタルを活用し、お客さまへ価値提供行う
<到達目標>全社員向けに公開する研修プログラムの参加率 20%超
(2) DX 企画人財
< 役 割 >DX リーダー(後述)のサポーターとして組織のトランスフォーメーションを強力に後押しする
<到達目標>西武グループ主要会社の本社部門全社員向け研修の受講率 95%超
(3) DX リーダー
< 役 割 >DX による組織変革を担うコア人財であり、デジタル・データを活用した企画を立案・実施し
組織を牽引する
<到達目標>西武グループ主要会社の本社部門向け研修の 16%(300 名)超を[研修の受講等により]認定
(4) デジタル専門人財 ※育成に時間を有するため、当面は外部企業への業務委託や産学連携等で対応
< 役 割 >データサイエンティストやエンジニアなどの専門知識を有した人財で、DX リーダーと協働
<到達目標> 当面到達目標は設けず、適宜専門人財の内製化に挑戦
(西武グループ DX 人財育成計画 概略図)




4 つの人財の分類に加え、育成プログラムは「テクノロジー系」「データ系」「インサイト系」の 3 つの領域に区分をしてい
ます。DX 企画人財以上の人財には段階的により高度な専門的な教育を提供し、DX リテラシーの底上げを目的とする研
修では領域を決めず、網羅的に学べる機会を提供します。
2024 年度以降、西武グループの各社が掲げる「デジタル経営」の目標達成に向け、西武グループ社員の DX リーダー
候補に対し、必要な育成プログラムを提供します。定められたプログラムを修了した社員は DX リーダーとして認定され、
組織のトランスフォーメーションを牽引する人財となります。


3.デジタル経営の推進
当社では、2022 年 3 月期にグループマーケティング基盤のデータ連携・分析機能がリリースされて以降、分析の高度
化によりデータ起点による顧客のインサイトの発掘が可能となっただけでなく、マーケティングオートメーションを通じた
One to One マーケティングの取り組みが進んでいます。さらに、2024 年 1 月にサービスを開始した SEIBU Smile ID に
より、顧客情報を一元化しマーケティングに活用することで、より一人ひとりにパーソナライズされたご案内やグループ内で
の回遊性を高めるサービスの提供を行うことができるようになるなど、これまでに比べグループ全体で最適なご提案が可
能となりました。
さらに、グループ会社においても、2022 年度から 2023 年度にかけ、西武鉄道株式会社と株式会社西武・プリンスホテ
ルズワールドワイドでは、現業社員を含む全従業員にデジタルデバイスを配付することで、全社員が日常的にデジタルツ
ールを業務で活用し、データを活用しながらお客さま接点を持つようになることで、よりスピーディーでパーソナルな対応
が可能になり、お客さまに提供できる体験価値がより一層高められる環境を構築しています。


鉄道、バス、ホテル、商業施設、レジャー施設、といった西武グループの豊富な有形資産と、長年の事業を通して培っ
てきたノウハウ・経験・技術、さらにはブランド、文化、ホスピタリティといった西武グループの豊富な無形資産に加え、デジ
タル技術とデータを有効に活用し、豊富な有形・無形の資産にデジタルが融合した西武グループらしい温かみのあふれ
る新しいビジネス、サービスによって、お客さまと継続的な関係構築を行うことで「西武グループのファン」を創出できる人
財の育成を行ってまいります。
【別紙】


西武グループ DX 人財育成のこれまでの取り組み


西武グループでは、これまでも DX 人財の育成において、社員の「テクノロジー系」「データ系」「インサイト系」の各領域
の専門的な知識・スキルを向上させる育成プログラムを提供してきました。さらには、領域を決めず DX に関する網羅的な
知識を習得するための全社員向け育成プログラムの提供により、全社的な DX リテラシーの底上げを図ってきました。


(1) DX 基礎研修
西武グループ社員の DX リテラシーレベルの現状把握および知識の底上げのため、2023 年度に DX 基礎研修
を行いました。本研修は経済産業省と IPA(情報処理推進機構)の定める DX リテラシー標準に準拠したコンテンツ
を採用し、西武グループ主要会社の本社員約 2,200 名に対して、2 度のアセスメント受検と自社事例を含めた教育
動画の公開を行いました。
さらに西武グループ全社員に向け、自社保有データを使った公募制企画型研修を 4 度開催し、データ活用の実
践を目的としたワークショップを実施しました。第 1 回のワークショップでは近江鉄道グループの遊覧船「オーミマリ
ン」をテーマとし、乗船数が減る冬の時期の施策を考えるワークショップを実施しました。データを多面的に見ること
でこれまでにない発想がされ、研修で出た施策アイデアをもとに実際に Web サイトの動線改修や SNS キャンペー
ンの打ち出しを行いました。その結果 Web サイトからの乗船予約数は前年同月と比べ大幅に向上したほか、SNS キ
ャンペーンにも反響が見られ、ワークショップで出されたアイデアが実際の施策としても効果を生みました。今後も
潜在顧客とされているお客さま層のさらなる獲得に取り組んでいきます。


(2) DX リーダー育成研修
2020 年度から 4 ヶ年連続で、西武グループの主要会社の選抜メ
ンバー数十名による「インサイト系」育成プログラムを実施していま
す。本研修はユーザーの課題からサービスを考える事業立案型研
修で、これまでに約 120 名の修了者を輩出しています。
2020 年度に本研修で発案されたアイデアの「軽井沢・プリンスショ
ッピングプラザアプリ」は 2022 年、実際にサービスとして実装されま
した。デジタルマップによるルート案内やレストラン・フードコートのリ
アルタイムの混雑状況が確認できるようになり、お客さまにさらに便
利で快適なお買い物体験の提供が可能になりました。さらに 2024 年 3 月 21 日(木)から、アプリデザインの変更に
よる操作性の向上や新機能追加のほか、西武グループの提供する商業施設アプリで初めて SEIBU Smile ID と連
動し、ログインいただいたお客さまにはさらにお得な情報を提供できるようになるなど、大幅なリニューアルを行いま
した。
DX リーダー育成研修は、修了者の声を参考に 2024 年度からは一部内容を変化させ、プログラム参加により培っ
た知識・スキルをより実務につなげられるよう、各社・各部のデジタル経営達成のために必要な研修内容の提供を
していきます。
【ご参考】


西武グループ DX 施策のこれまでの取り組み


(1) 西武グループマーケティング基盤の構築
2022 年に西武グループマーケティング基盤のデータ連携・分析機能がリリースされて以降、分析の高度化により
データ起点によるお客さまのインサイトの発掘が可能となり、またマーケティングオートメーションを通じた One to
One マーケティングの取り組みが進んでいます。西武グループマーケティング基盤の構築により西武グループ内の
様々なサービスがつながり、お客さまの会員データを蓄積、許諾管理、権限管理することが可能となることで、デー
タ分析からビジネス施策の創出までが効果的に実現されます。


(2) 「SEIBU Smile ID」の運用開始
2024 年 1 月 16 日に、顧客 ID 統合・連携に向けたグループ横断のデータ活用
のため、さまざまな西武グループのサービスが一つの ID でログインできる「SEIBU
Smile ID」の運用を開始しました。顧客情報を一元化しマーケティングに活用するこ
とで、よりお客さまお一人おひとりにパーソナライズされたご案内やグループ内で
の回遊性を高めるサービスの提供を行えるなど、これまでに比べグループ全体で
最適な提案が可能となります。今後、「SEIBU Smile ID」を利用できるサービスを拡
大し、将来的には一つの ID で西武グループのサービスが利用できるようにしてい
きます。


(3) 「SEIBU PRINCE CLUB」 Web サイトリニューアル
2024 年 3 月 25 日に、西武グループの会員サービスである「SEIBU
PRINCE CLUB」の Web サイトの全面リニューアルを行いました。
SEIBU PRINCE CLUB は約 170 万人のお客さまにご利用いただいて
おり、これからもさらに多くのお客さまに活用していただくため、Web
サイトの利便性を向上させることを目的とし、直感的に操作できるよう
にデザインを一新しました。リニューアル後の Web サイトでは 4 つの
カテゴリーに分類したサービス紹介ページを新設し、PC、スマートフォン、タブレットから好きなときに快適に閲覧が
できるようなレスポンシブデザインを採用しました。


(4) 現場社員へのデジタルデバイスの配付
2022 年度から 2023 年度にかけ、西武鉄道と西武・プリンスホテルズワールドワイドでは全現場社員へ個人用デ
ジタルデバイスの配付を行っています。全社員が日常的にデジタルツールを業務で活用し、データを活用しながら
お客さま接点を持つようになることでよりスピーディーでパーソナルな対応が可能になり、お客さまに提供できる体
験価値がより一層高められる環境を構築しています。


(5) 生成AIの活用
2023 年度より、西武グループの一部で業務における生成 AI の導入検証を行っており、社内データの分析や新
規事業創出における立案の支援などに利活用が始まっています。また西武鉄道では沿線価値向上の取り組みとし
て 2024 年 3 月 18 日より生成 AI を活用して紙チラシの情報をデジタルデータに変換・発信できる外部サービス「チ
ラデジ」の利用を開始しており、西武線沿線の地域イベントがより一層活性化することが期待されています。

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