坂 茂氏、ケン・チャン氏をエグゼクティブアドバイザーとして迎え進める 西武グループの不動産価値最大化に向けた取り組みについて

2024 年4月 26 日
各 位

会 社 名 株式会社西武ホールディングス
代 表 者 代表取締役社長兼COO 西 山 隆 一 郎
(コード番号:9024 東証プライム市場)
問合せ先 執行役員広報部長 多 々 良 嘉 浩
(TEL.03-6709-3112)




坂 茂氏、ケン・チャン氏をエグゼクティブアドバイザーとして迎え進める
西武グループの不動産価値最大化に向けた取り組みについて

当社グループでは、今後の経営戦略を遂行するために、その中心となる不動産事業の体制を強化し、企
業価値向上を実現すべく、2024 年4月 16 日より建築家の坂 茂氏、投資運用会社を経営するケン・チャン
氏をエグゼクティブアドバイザーとして招聘いたしました。本日4月 26 日(金) 、これから両氏と進めて
いく不動産開発について、招聘した狙いや両氏の思い描く方向性とともに発表する記者会見を、グランド
プリンスホテル高輪で開催いたしました。

詳細は以下の通りです。




記者会見フォトセッションの様子
中央:株式会社西武ホールディングス 代表取締役会長 会長執行役員 兼 CEO 後藤高志
右:エグゼクティブアドバイザー 坂 茂氏
左:エグゼクティブアドバイザー ケン・チャン氏
1.西武グループにおける不動産事業の位置づけ及びエグゼクティブアドバイザー招聘の目的


当社グループは、2021 年5月 13 日に公表した中期経営計画に基づき、昨年度まで「『アフターコ
ロナの社会における目指す姿』を見据え、コロナショックを乗り越え、飛躍への道筋をつける」ことを
テーマとして、
「経営改革」
「デジタル経営」
「サステナビリティ」の3点を骨子とした取り組みを進めて
まいりました。柱となる「経営改革」において、グループ内組織改編を実行し、各事業における専門性
の強化を図ってまいりました。
次なる中期経営計画においては、不動産事業をグループの成長戦略の核とし、企業価値向上を実現し
てまいります。当社グループは都心・西武線沿線のアセットに加え、軽井沢や箱根、富良野など国内有
数のリゾート地にホテル、ゴルフ場、スキー場を有しており、山林や原野などの低・未利用地まで含め
ると全国で約 1 億㎡の土地を保有する国内有数のアセットホルダーであり、これらのアセット価値の最
大化を実現し、企業価値向上を図ってまいります。
アセット価値の最大化を企図し、その実現性を高めるべく世界的建築家の坂 茂氏と投資運用会社を
経営するケン・チャン氏を招聘いたしました。自社リソースに限らず、専門的かつ広範な知見を持つ外
部有識者をエグゼクティブアドバイザーとして招聘することで、より質の高い開発を実現させてまいり
ます。


坂 茂氏招聘の理由
プリツカー建築賞を受賞されるなど、 建築的な観点での世界的な実績はもとより、被災地へのボラン
ティア活動など、さまざまな社会的課題に建築が果たすべき役割を追求されており、その姿勢は当社グ
ループのグループ理念に合致したものであります。坂氏と空間デザインの枠を超えた議論を経ながら不
動産開発を推進することは、西武グループが保有する多様な資産の価値最大化、グループの企業価値向
上に資するものと確信し、エグゼクティブアドバイザーとして招聘いたしました。単に施設の設計/デ
ザインだけに留まらず、街づくりという観点でも、坂氏の知見や発想を活かしていただきたいと考えて
おります。


ケン・チャン氏招聘の理由
シンガポール政府投資公社の日本法人の前代表として、各分野の不動産資産のコアポートフォリオをグ
ローバルな視点で構築された不動産投資家としての確固たる実績に加え、自身でグローバル投資運用会
社を立ち上げられ、不動産投資はもとより、不動産開発を手掛けられておられること、また、日本をは
じめとしたグローバルなネットワークを有していることから、当社グループの不動産戦略の先鋭化に欠
かせないパートナーであると確信し、エグゼクティブアドバイザーとして招聘いたしました。
2.コメント


株式会社西武ホールディングス 代表取締役会長 会長執行役員 兼 CEO 後藤高志
2024 年度から始まる新たな中期経営計画において、西武グループが「成長のキードライバー」と位置づ
けるのは「不動産事業」です。当社グループの強みは豊富なリアルアセットの質と量であり、不動産開発
によりそのアセットを最大限に活かしていくことが、西武グループの企業価値向上の鍵となります。
「都心・リゾートといったエリアの概念に捉われない不動産開発」の実現を目指し、坂 茂氏、ケン・チ
ャン氏をエグゼクティブアドバイザーとして招聘いたしました。
西武グループの優良な資産、そして、100 年を超える不動産開発の歴史という土台に、世界で活躍するプ
ロフェッショナルであるお二人のグローバルな知見を加えることにより、このチームでしか成し得ない、
西武グループの企業価値向上に資する取り組みが実現できると信じております。



エグゼクティブアドバイザー 坂 茂氏
西武グループは、日本の大手企業の中で唯一日本を代表する建築家に施設設計を託してきた歴史を持ち
ます。例えば、村野藤吾、丹下健三、黒川紀章、清家清、池原義郎など。つまりほとんどの日本企業は、
建築に合理性と収益性のみを追求しているのに対し、西武グループは、建築文化そして都市やリゾート地
に素晴らしい景観を作ってきた企業だといえます。その西武グループからエグゼクティブアドバイザー
に委任されたということは、建築家として大変名誉なことと感じています。
この度エグゼクティブアドバイザーに就任するに当り、日本全国にある西武の施設、特にリゾート施設を
見て回りました。そこで驚いたことは、多くの施設が稼働しておらず、また時代に取り残された施設とな
っている現状です。それともうひとつは、例えば巨大なスキー・リゾートが 70 年、80 年代のスキーブー
ムが終った後は、一定のエリアからのインバウンドのお客様に頼った営業体質です。現在 EU では、
“デ
リスキング”が議論されています。そういう意味で、現在西武がかかえている負の遺産をどう当面売り捌
いていくかではなく、もっと長い将来に渡って日本の文化を作っていくかという観点に立って開発を進
めていくべきだと考えています。そのような仕事に、私は少しでもお役に立てればと願っています。



エグゼクティブアドバイザー ケン・チャン氏
新たなエグゼクティブアドバイザーとして、西武グループの不動産開発における可能性を見出したいと
考えています。西武グループが保有する素晴らしい資産のバリューアップをサポートし、インバウンドの
増加に伴う日本への投資拡大を見据え、国内のマクロ的な機会にも着目しています。前職の GIC で培っ
た経験と、現在取り組んでいる開発の世界的なノウハウを活かし、西武グループの資産価値を最大化する
ために貢献します。
3.坂 茂氏、ケン・チャン氏プロフィール

ばん しげる

【坂 茂 氏】
1957 年 東京都生まれ。
クーパー・ユニオン建築学部(NY)で建築を学び、東京、パリ、ニューヨーク
に事務所を構える。紙管を使った建築や、木材を使った革新的な構造で知られ
ている。代表作はポンピドゥー・センター・メス(2010 年) 、紙の大聖堂
(2013 年)、大分県立美術館(2014 年) 、ラ・セーヌ・ミュジカル(2017 年) 、
静岡県富士山世界遺産センター(2017 年) 、SIMOSE(2023 年)。
1995 年に NGO「Voluntary Architects’ Network(VAN)
」を設立し、世界各
地での災害支援に数多く貢献したことから、プリツカー建築賞(2014 年) 、
マザー・テレサ社会正義賞(2017 年) 、アストゥリアス皇太子賞平和部門
(2022 年)を受賞。現在、芝浦工業大学特別招聘教授。



【ケン・チャン氏】
1967 年東京都生まれ。
PCG 創始者・CEO/CIO。シンガポール政府投資公社(以下、「GIC」
)の日本法人
の前代表を務めた。19 年間の GIC でのキャリアにおいては、住宅·商業施設·物
流·ホテルなど各分野にわたる不動産資産のコアポートフォリオを構築した。
さらに GIC が日本における株式、プライベートエクイティ、インフラストラク
チャー投資への新規進出を開始するにあたり、日本およびアジアにおける広範
囲な人脈を用いて、GIC の日本市場での投資の多様化、投資残高の増加を支
援。
京阪ホールディングス株式会社の社外取締役のほか、東京都認定 NPO 法人 Hands
On Tokyo 代表理事、動物保護財団クリステル・ヴィ・アンサンブル理事を務めて
おり、またアーバン・ランド・インスティテュート日本カウンシル前副会長も務
めた。




以 上

11018

新着おすすめ記事