高伸長FPCの開発に関するお知らせ

平成31年1月7日
各 位
会 社 名 太 洋 工 業 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 細 江 美 則
(JASDAQ・コード:6663)
問合せ先
役職・氏名 経 営 企 画部 長 園 部 直 孝
電 話 073-431-631 1


高伸長FPCの開発に関するお知らせ

当社は、主力事業である電子基板事業において、別紙のとおり、銅金属と伸縮性銀ペーストの
2種類で電子回路を形成した高伸長FPCを開発いたしましたので、お知らせいたします。
なお、当社といたしましては、本件が今後の電子基板事業の業容拡大に貢献するものと期待し
ておりますが、当面の業績に与える影響は限定的であると考えております。

(別紙)プレスリリース資料
「高伸長FPCの開発について」
以 上




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(別紙)プレスリリース資料

平成31年1月7日
各 位
会 社 名 太 洋 工 業 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 細 江 美 則
(JASDAQ・コード:6663)
問合せ先
役職・氏名 研 究 開 発部 長 浅 井 頼 明
電 話 073-431-631 1


高伸長FPCの開発について

柔軟性に優れ、プリント配線板自身が伸縮する、いわゆるスト
レッチャブルプリント配線板は、医療及びヘルスケア等の分野に
おける生体情報取得用ウェアラブル電子機器、さらにはロボット
開発・駆動の用途で注目されております。当社においては伸縮性
を有するTPU(※1)フィルム上に蛇腹形状の銅を使用した電
子回路(以下、銅回路という。)を形成し、伸縮に対応可能な高
柔軟FPC(※2)を開発・上市してまいりました。 拡大図

高柔軟FPCの市場開拓を進める中で、人や人型ロボットにおいて肘や膝の関節が曲げ伸ばし
するためには、50%程度の伸長が要求されるものの、現行の蛇腹形状の銅回路では20%程度の伸
長となり、耐久性も劣る状態でありました。また、材料の見直しによる伸縮性銀ペーストの採用
により高い伸長は期待できるものの、微細回路化やはんだによる電子部品の実装に課題がありま
した。
このような状況の中、この度、一枚のTPUフィルム上に従来の銅回路と伸縮性銀ペーストを
使用した電子回路(以下、伸縮性銀ペースト回路という。)を形成した「高伸長FPC」を開発い
たしました。高伸長FPCは、微細配線や電子部品実装部に銅回路、大きな伸長が必要な箇所に
は伸縮性銀ペースト回路を用いることで50%以上の伸長にも対応可能となっております。
【高伸長FPCの特徴】
高伸長FPCサンプル(回路形状1)と断面図

回路形状1:蛇腹




断面図




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(別紙)プレスリリース資料

回路形状による電気抵抗値変化




抵抗値測定距離:60mm
回路幅:1mm
回路厚:0.015mm



回路厚による電気抵抗値変化




回路形状1
抵抗値測定距離:60mm
回路幅:1mm



・ 微細配線や電子部品実装部には銅回路を用い、電子部品の低温はんだ実装に対応
・ 伸長の必要な箇所には伸縮性銀ペースト回路を用い、50%以上の伸長に対応
・ 伸縮性銀ペースト回路は回路形状を工夫することで、伸長時の電気抵抗値変化を抑える
ことが可能
・ スマートメタルマスク(※3)等を使用して厚膜印刷することで、電気抵抗値変化を抑
えることが可能
(注)1.回路形状2は回路形状1を2本組み合わせたような形状
2.回路抵抗値は伸縮性銀ペーストの特性により変化します。上記グラフは当社サ
ンプルによる実測値であり、その値を保証するものではありません。


【高伸長FPCの想定される用途】
・ ウェアラブル電子機器(医療、介護及びヘルスケア)
・ ロボット、パワードスーツ、介護補助機器及びソフトアクチュエーター等
・ 3次元立体配線板
・ その他




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(別紙)プレスリリース資料

【今後の展開】
今回開発いたしました高伸長FPCは、平成31年1月16日(水)から18日(金)まで東京ビッ
グサイトで開催される「第5回ウェアラブルEXPO」に参考出品いたします。当社のブー
ス来場者及び高柔軟FPCを既にご導入いただいている企業・研究機関を含めた顧客に対し
て広くPR活動を行うとともに、新たな技術・商品の共同開発に積極的に取り組んでまいり
ます。


※1 TPU
熱可塑性ポリウレタン(Thermoplastic Polyurethane)の略。弾性・柔軟性に優れてい
る素材。
※2 高柔軟FPC
当社ホームページ参照。
(http://ecomp.taiyo-xelcom.info/technology/tec_13)
※3 スマートメタルマスク:当社ホームページ
当社ホームページ参照。(http://www.taiyo-xelcom.co.jp/newinfo/pdf/20170731.pdf)
以 上




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