安全見守りサービス「Work Mate」の新機能『AIヒヤリ・ハット予報』を開発

2022年5月16日


各 位
株式会社 ユビテック



安全見守りサービス「Work Mate」の新機能『AIヒヤリ・ハット予報』を開発
鹿島建設との試行運用を開始
~作業者の注意力低下を検知。労災事故原因の40%を占める「転倒・転落」の抑止力を強化~



株式会社ユビテック(本社:東京都港区、社長:大内 雅雄)は、このたび、工場や工事現場など
で働く作業者の安全見守りサービス「Work Mate」の新機能「注意力低下検知機能『AIヒヤリ・ハ
ット予報』」を開発し、鹿島建設株式会社(本社:東京都港区、社長:天野 裕正)と共同で試行運
用を開始しますのでお知らせします。



1. 本機能開発の背景と目的

令和2年度の労災事故死傷者数のうち、「転倒・転落」によるものは、全体の40%に上ります*1。
この原因のひとつである「つい、うっかり」といった作業者の安全を阻害する行動(以下、不安全行
動)の原因は、睡眠不足・疲労蓄積・高ストレスに伴う血流低下による注意力低下が影響していると
いわれています*2。
この点に着目し、このたびユビテックは、作業者の不安全行動に繋がる注意力低下の状態を検知
し、管理者・本人へ通知する新機能「AIヒヤリ・ハット予報」を開発しました。




[新機能 「AI ヒヤリ・ハット予報」 のコンセプト]


2. 注意力低下検知機能 「AIヒヤリ・ハット予報」の概要

「AIヒヤリ・ハット予報」は、工場や工事現場での不安全行動に繋がる「注意力低下状態」をバ
イタル情報と加速度情報から検知し、「AIヒヤリ・ハット予報」として管理者・本人へ通知する新
機能です。作業員の見守り強化や配置転換など現場改善を促す機能を「Work Mate」に新たに実装
することで、現場の安全対策をさらに充実します。あわせて睡眠状態のアンケート結果や、前日ま
での疲労蓄積度、身体負荷レベルも集計し、注意力低下に繋がる根本的な要因まで分析します。
◇「Work Mate」は医療機器ではなく、疾病の診断、治療、予防は目的としておりません。




「AI ヒヤリ・ハット予報」の通知イメージと注意力低下検知のアルゴリズム概要


3. 鹿島建設との共同試行運用の背景と目的

ユビテックと鹿島建設では、「Work Mate」の試行運用第1弾として、2021年3月より鹿島建設の
「新名神高速道路枚方工事」において、「Work Mate」の熱中症予兆検知やバイタルデータ管理、
位置測位の各種機能の有効性確認を行いました*3。
このたび、ユビテックと鹿島建設は、現場管理の生産性および安全性の更なる向上を目指し、
「Work Mate」の試行運用第2弾として、ユビテックの開発した新機能「AIヒヤリ・ハット予報」
の試行運用を行います。


4.試行運用実施概要
実施場所:鹿島建設株式会社 新名神高速道路枚方工事(大阪府枚方市)
(発注者:西日本高速道路株式会社関西支社)
実施対象:従事する作業員20名
実施期間:2022年4月1日(金)~
検証内容:スマートウオッチを現場作業者に7か月間着用いただき、「AIヒヤリ・ハット予
報」の有効性を検証いたします。


5.今後の展開
ユビテックは、今後も今回の検証を踏まえて、建設現場における「Work Mate」の更なる有効性、
機能性向上を目指していきます。また、「ヒト」にまつわるデータの価値創造を最優先し、AI・デ
ータ活用のエクスパティーズ(専門的技術)を高め、「危険予知・予防」をコンセプトとしたサー
ビスを展開してまいります。
*1 出典:厚生労働省 「令和2年労働災害発生状況」
(令和3年4月30日)公表
[休業 4 日以上の死傷者数]

*2 出典:独立行政法人労働者健康安全機構発行 産業保健 21 2018.10 第 94 号 3.特集「建設業における過重労働・メンタルヘルス
対策と不安全行動防止との相関」東邦大学産業精神保健・職場復帰支援センター(佐倉)センター長・教授小山文彦
*3 2021 年 2 月 16 日付プレスリリース: 鹿島建設と安全衛生支援サービス「Work Mate」の試行運用を開始


以上

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社ユビテック 広報マーケティング室 小笠・細野 TEL:03-5447-6732
■「Work Mate」の特徴・機能




熱中症予兆検知 転倒・転落検知 SOSアラート通知機能 屋内外位置測位 バイタル情報測定
作業者のバイタル情報と周囲の 作業者が転倒・転落した際に スマートウオッチ上で所定の操 作業者の現在の屋内外作業 バイタル、活動量を可視化
温湿度状態を把握して熱中症 管理者へアラート通知 作をすることで作業者から管理 場所を測位し、リアルタイムにウ (パルス、体調レベル、疲労レベ
予兆を推定 者へ SOS 発報 ェブ画面上に表示 ル、身体負荷、歩数、カロリー)




※ 熱中症予兆検知について




・実証で得たバイタルデータから熱中症の「予兆」を検知するアルゴリズムをユビテックが独
自開発
・日々のバイタルデータの個人特性を AI が学習することで、検知精度が進化し続けていく
・回復状態も検知し、現場での適切な休憩および現場復帰を促す
・「熱中症予兆検知機能」が 2021 年 5 月~10 月にかけて発報した「熱中症予兆アラート」を
分析した結果では、アラートを受けた作業者の 86%が休憩取得・活動量緩和という行動変
容をおこしたことがわかりました。その結果、同期間の「Work Mate」利用企業での熱中症
患者の発生はなく、熱中症対策として一定の有効性が確認されています。


☑転倒・転落検知の本人確認画面・通知 ☑体調レベルの変化通知




◇この商品は医療機器ではなく、疾病の診断、治療、予防を目的としておりません。

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