HPCシステムズ、AI教育演習用計算機システムを室蘭工業大学へ納入

2023年9月19日
プレスリリース
報道関係者各位
HPC システムズ株式会社
代表取締役 小野 鉄平
(コード番号:6597 東証グロース)
問合せ先 取締役管理部長 下川 健司
(電話番号:03-5446-5530)




HPCシステムズ、AI 教育演習用計算機システムを室蘭工業大学へ納入


HPCシステムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 小野 鉄平、以下HPCシステムズ)は、株式
会社アルファシステムズ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長 齋藤 潔、以下アルファシステム
ズ)と共同で、AI 教育演習用計算機システムを国立大学法人室蘭工業大学(所在地:室蘭市、学長:
空閑 良壽、以下室蘭工業大学)へ納入しましたことをお知らせいたします。


深層学習などの人工知能技術は、様々な分野の課題解決において、今や欠かせないツールであり、室
蘭工業大学が進めている次世代型リーダーの育成を目的とした起業家精神と起業家的資質・能力の育
成のためのアントレプレナーシップ教育においても、人工知能技術を活用する技能教育は必須となっ
ております。
HPCシステムズは、アルファシステムズの協力のもと、室蘭工業大学に「深層学習や python プログ
ラミングの教育環境を提供する計算機システム」を導入しました。このシステムは、人工知能技術を
活用するために必要な知識の習得とトレーニングが容易にできるだけでなくネットワークやOSの教育
にも活用できるように設計されており、現代的な情報工学の基礎教育だけでなく、学生のアイデア実
現や課題解決にも役立ちます。


■ システムの概要
本システムは、室蘭工業大学のシステム理化学科 数理情報システムコースを中心に活用されます。
GPUを用いた深層学習や python のプログラミングの知識が乏しい学生に対しては、最低限の知識の
習得とトレーニングの他、様々な課題解決に向けて深層学習の有効性を実感できる教育環境を提供し
ます。また、基本的なスキルを習得した学生は、実際の課題や大規模なデータに基づいた深層学習に
よる解決方法を実践的に学ぶことができます。加えて、コンテナ仮想化技術であるdocker をベースに
したサーバ型の教育システムであることから、OSやサーバシステム、ネットワークなどの基幹的な情
報技術も併せて学ことできます。こうして、人工知能技術の活用を促進するだけでなく、コンピュー
タシステムとソフトウェアのしくみを総合的に学習することで、人工知能を活用できるICTエンジニア
の育成に貢献します。
【コンセプト】
・ 深層学習の活用に向けて、学生が容易な操作で学習に取り組める。
・ 学生のAI学習に向けて、複数人同時使用でのトレーニング講習が可能。
・ 課題解決などの学生のアイデア実現に向けて、実践的な規模での深層学習の実践が可能。
・ 複数人が共同で計算機システムを使用できるジョブ管理機能を有する。
・ シェル操作やSSHなどのサーバ管理技術の導入教育も可能。




■ システムの特徴
今回、HPCシステムズは、大学におけるAI 教育用途としては初めてとなる計算機システムの納品を行
いました。本システムは、授業中同時に60ジョブ以上のアクセスが想定されており、docker をベース
にした開発環境の構築や深層学習の演習のために使用されます。そのため、GPU・docker コンテナの
どちらも管理できるジョブスケジューラを採用することで、多人数で docker を共同利用しながら、
GPU リソースを適切に配分できるようにしました。
GPU には、NVIDIA A100 Tensor コア GPU を採用し、MIG (Multi-Instance GPU) 機能を適用する
ことで、1台の計算サーバで同時に複数のGPUを使ったジョブの並列実行を実現しています。
また授業用途のため、1授業あたり100名を超す多人数のユーザー情報の登録が必要になりますが、ア
ルファシステムズと連携し、認証システムに登録されたユーザーが初回ログイン時からただちに計算
機システムを利用できるように構築しました。
近年、深層学習の開発環境は docker を用いて配布されることが主流となっており、演習授業などで
もdocker をベースにした新しい共同利用環境の構築が求められています。こうした技術的トレンドも
反映しております。加えて、サーバ上のdocker imageを学生のBYOD端末よりネットワーク接続で操
作するため、人工知能技術以外にもOSやリモート通信に関する技術習得も可能であり、総合的な情報
工学教育が可能となっております。
■AI教育への関わり
HPCシステムズは、様々な産業分野の研究開発に日々立ち合い、現場のニーズや最新技術動向等を把
握しています。そのため、産業界の生の声をダイレクトに大学等各教育機関のAI教育現場に届けられ
るという独自性を有しています。そうした利点とデータサイエンスソリューション (DSS) 事業を通し
て長年培ってきた HPC-AI インテグレーション技術を駆使し、我が国のAI教育の発展に貢献してまい
ります。そして、ミッションに掲げる「研究者には研究する力、開発者には製品を開発する力を提供
すること」を実践してまいります。



【NVIDIA A100 Tensor コア GPU】
NVIDIA A100 Tensor コア GPUは、AI、データ分析、HPCなどの分野で、さまざまな規模で高速化
を実現するGPUです。NVIDIA Ampere アーキテクチャを採用し、前世代GPUに比べて最大20倍の性
能を提供し、7つのGPUインスタンスに分割する機能を備えています。また、世界最速のメモリ帯域幅
を持ち、最大規模のモデルやデータセットを処理できます。NVIDIA A100 Tensor コア GPUは、
NVIDIAのデータセンタープラットフォームのエンジンとして、AIやHPCのエンドツーエンドソリュー
ションを提供します。


【HPCシステムズについて】
HPCシステムズは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野のニッチトップ企業で
す。科学技術計算用高性能コンピュータとシミュレーションソフトウェア販売、科学技術計算や
ディープラーニング(深層学習)環境を構築するシステムインテグレーションサービス、シミュ
レーションソフトウェアプログラムの並列化・高速化サービス、計算化学ソフトウェア、マテリ
アルズ・インフォマティクスのプログラム開発・販売、受託計算サービス・科学技術研究開発支
援、創薬研究開発や素材・材料研究開発分野向けサイエンスクラウドサービスをワンストップで
提供しています。また、HPCシステムズはNVIDIA社パートナー認定制度「NVIDIA Partner
Network (NPN)」 において、最上位パートナーレベルである ELITE PARTNER 企業に認定され
ており、NVIDIA社の各製品を熟知している強み、HPC-AIコンピューティング技術、化学の知見
をフル活用し、お客様の研究開発の効率化・加速化を実現します。



社 名 HPCシステムズ株式会社 https://www.hpc.co.jp/
所在地 東京都港区海岸3丁目9番15号 LOOP-X 8階
設 立 2006年7月3日
資本金 2億2,991万円 (2023年6月30日時点)
代表者 代表取締役 小野 鉄平



プレスリリースに関するお問い合わせ
https://www.hpc.co.jp/contact/company_form/


※NVIDIAおよびNVIDIA A100 Tensor コア GPU は、米国およびその他の国における NVIDIA Corporation
の商標または登録商標です。
※そのほか記載されているシステム名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。

8844