HPCシステムズ、台湾の学術会議「2024化学年会」に出展、化学反応経路自動探索プログラム「GRRM」のプロモーションを展開

2024 年 3 月 28 日

プレスリリース
報道関係者各位
HPC システムズ株式会社
代表取締役 小野 鉄平
(コード番号:6597 東証グロース)
問合せ先 取締役管理部長 下川 健司
(電話番号:03-5446-5530)




HPC システムズ、台湾の学術会議 「2024 化学年会」に出展、
化学反応経路自動探索プログラム「GRRM」のプロモーションを展開


HPC システムズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 小野 鉄平、以下 HPC システムズ)は、
2024 年 3 月 29 日~31 日、台湾の淡江大学で開催される「2024 化学年会」(2024 Chemistry
National Meeting、以下「2024 CNM」)に出展し、当社がライセンス販売している化学反応経路自
動探索プログラム「GRRM」のプロモーションを行います。
当社にとって、欧米をはじめとする世界市場への参入は最重要成長戦略の一つであり、その足掛かり
として 2023 年夏以降、3 回の国際会議に出展しました。特に 2023 年 11 月アメリカ・デンバーで開
催されたスーパーコンピューティングの国際会議「SC23」で「GRRM」の全世界向けプロモーション
活動を行った後、各国のスーパーコンピューティングセンターとの関係構築・強化を進めるなか、
「2024 CNM」へ出展するに至りました。


【「2024 CNM」における「GRRM」のプロモーション】
この度の「2024 CNM」では、台湾のスーパーコンピュータへの導入を計画している当社主力製品
「GRRM」に関するプロモーションを行います。
「GRRM」は、化学反応を網羅的に探索する先進的機能を備え、量子化学の高精度な計算をもとに未
知の化合物発見をも可能とする計算化学ソフトウェアです。高度なアルゴリズムによる強力な化学反
応探索機能から、「純国産の世界標準シミュレーションソフトウェア」を目指しています。
また、2020 年 7 月から北海道大学大学院理学研究院および理化学研究所と共同で実施しました、スー
パーコンピュータ「富岳」を活用した大規模化学反応経路探索の研究において大きな成果を挙げてお
ります。こうした富岳での実績を携え、先ずは台湾の学術界における同ソフトウェアの利用促進と定
着を図りつつ、その後産業界への普及を目指します。
◆ GRRM について
製品概要:1 つの分子情報から化学反応を網羅的に自動探索することを可能にする計算化学
プログラム。最新バージョンの製品名は「GRRM23」。
日本語サイト URL:https://www.hpc.co.jp/chem/software/grrm23/
英語サイト URL:https://global.hpc.co.jp/products/grrm23/


◆ GRRM と富岳の取り組みについて
実績概要:スーパーコンピュータ「富岳」の計算リソースを活用することにより,GRRM
プログラムで 93 万個もの膨大な量の化学反応経路と 120 万個の異性体をわずか
50 日間で探索。
海 外 記 事 U R L:https://global.hpc.co.jp/news/news03/




【世界の化学反応速度論ソフトウェア市場規模、成長可能性】
化学反応速度論ソフトウェア市場は、化学反応の理解と最適化が産業界でますます重要視され、2032
年までに 13 億米ドルに達すると予測されています。化学反応の研究は、医薬品、石油化学、材料科学
などの産業プロセスにおいて重要な役割を果たしており、化学反応速度論ソフトウェアは、研究者や
エンジニアが複雑な反応を予測、解析するための重要なツールとして位置づけられています。
市場の成長を支える要因には、化学プロセスの複雑化、医薬品開発における需要の増加、環境に配慮
した化学プロセスの関心の高まりが挙げられます。特に、製薬業界では、化学反応速度論ソフトウェ
アが医薬品開発プロセスの効率化とコスト削減に重要な役割を果たすことが期待されています。
化学反応速度論ソフトウェア市場は多様な産業における化学反応のシミュレーションと分析のニーズ
に応えるため、急速に成長しており、データから学習して反応結果についてより正確な予測を可能に
する人工知能(AI)と機械学習(ML)の応用技術の進歩によりさらなる拡大が見込まれます。




【参考情報:1つの化学反応が与える産業インパクト】
日本の化学者で、2010 年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章氏によって開発された鈴木カップリング
は、芳香族化合物同士を結合させる重要な化学反応として、医薬品、農薬、有機電子材料などの幅広
い分野の製造プロセスに広く利用され、1つの化学反応が与える産業インパクトとして数兆円規模と
も言われています。この化学反応によって生み出されるビアリール構造を持つ化合物は、例えば血圧
降下剤のロサルタン、野菜の殺菌剤ボスカリド、液晶テレビの液晶性化合物、有機 EL 材料などの製造
に使われています。これらの化合物は私たちの日常生活に欠かせず、豊かな暮らしを支える重要な役
割を果たしています。
【HPC システムズの海外事業展開】
HPC システムズは、科学技術計算やディープラーニング、AI 向けスーパーコンピュータを最適に稼働
させる「HPC-AI 技術」、量子化学や分子動力学などの高度な「化学の知見」、スーパーコンピュー
タ 富岳にも搭載され広範な産業分野にて高評価を得ている「GRRM」を筆頭に多彩な「シミュレーシ
ョンソフトウェア」を有しています。こうした固有の要素を掛け合わせることで、幅広い研究開発の
現場に最も適した個別のシステムやサービスを提供しています。そして、HPC システムズのシステム
やサービスを活用することで、研究開発に係るコスト削減、期間短縮、困難な課題解決などが実現さ
れます。
化学領域に圧倒的な強みを有する HPC システムズのシステムやサービスは、国内市場のみならず、世
界の巨大市場のニーズにも十分応え得るものです。欧米中心にソフトウェアを前面に押し出したプロ
モーション活動を継続的に展開し、HPC システムズの知名度向上、ニーズの把握などを行い、本格的
な海外事業展開へ向けた土台作りに取り組んでまいります。
なお、海外事業展開の詳細は、2024 年 8 月公表の「中期経営計画 Vision2027」にてお知らせする予
定です。




【「2024 CNM」について】
化学年会(CNM:Chemistry National Meeting)は、台湾の地域内外の学術研究者、産業界の専門
家、学生を含む化学コミュニティのメンバーが一堂に会し、化学の基礎研究から応用研究、環境化
学、材料科学、バイオテクノロジー、化学工学などに関する最新の研究成果、技術革新、持続可能な
発展について意見交換、知識の共有、コラボレーション創出などは行う年次学術会議です。
「2024 CNM」は、2024 年 3 月 29 日から 31 日まで、淡江大学で開催されます。今年度のテーマ
は、「ESG+AI=∞」であり、環境、社会、ガバナンス(ESG)の原則と人工知能(AI)の統合を通
じ、無限の可能性を探求するというものです。


◆ 2024 化學年會ウェブサイト
URL:https://2024cnm.conf.tw/site/page.aspx?pid=901&sid=1533&lang=en
HPC システムズについて
HPC システムズは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野のニッチトップ企業です。
HPC 事業では、科学技術計算用高性能コンピュータとシミュレーションソフトウェア販売、科学技術
計算やディープラーニング(深層学習)環境を構築するシステムインテグレーションサービス、シミ
ュレーションソフトウェアプログラムの並列化・高速化サービス、計算化学ソフトウェア、マテリア
ルズ・インフォマティクスのプログラム開発・販売、受託計算サービス・科学技術研究開発支援、創
薬研究開発や素材・材料研究開発分野向けサイエンスクラウドサービスをワンストップで提供してい
ます。
また、CTO 事業では、顧客の用途、課題をヒアリングしながら、価格・性能・品質・高低温・防塵・
防水・静電対策・過酷な環境に対する高耐久性など多種多様の対応が求められる、工場生産設備・製
造装置・検査装置、制御機器や交通インフラ、自動運転、リテール店舗などのコントローラーとして
の産業用コンピュータやエッジコンピュータの仕様提案から開発、生産、保守サポート、長期安定供
給を実現しています。


社名 HPC システムズ株式会社 https://www.hpc.co.jp/
所在地 東京都港区海岸 3 丁目 9 番 15 号 LOOP-X 8 階
設立 2006 年 7 月 3 日
資本金 2 億 3,004 万円 (2023 年 12 月 31 日時点)
代表者 代表取締役 小野 鉄平


プレスリリースに関するお問い合わせ
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